「第49回東京定期演奏会」は2月19日、サントリーホールで行われました。

入場券は当日席対応として数十枚を残すだけで、ほとんど完売状態で当日を迎えました。

当日券を求めて長蛇の列ができ、開演までにはすべて完売いたしました

クラシックの殿堂 東京のサントリーホール、誰もいない客席の風景です。
ステージ上、指揮者の立つ位置から見たらこんな感じです。
本番ではここにお客さまがぎっしり埋まった訳です。
スゴイですよね!

ステージの上にもまだ誰もいません。
椅子や譜面台、そして1部の楽器は既に置かれています。
写真は下手の後方、ワーグナーチューバの位置から指揮者方向を見た感じです。

メンバーの誰よりも早くホールに到着し、舞台をセッティングしたステージマネージャ清水直行。
いつも慣れ親しんだザ・シンフォニーホールではなく、サントリーホールです。
いつもにも増して心を込めてステージを作り上げた事は想像に難くありません。
それは、彼の指示で動き回ったステージスタッフも気持ちは同じはず。
清水は指揮者の位置から全体を最終チェック中です。

オーケストラがステージに乗った風景です。
客席、パイプオルガン、照明など全てにおいてザ・シンフォニーホールとは違います。

ゲネラルプローベが始まりました。
心地よい緊張感といえば良いのでしょうか。
監督もメンバーも引き締まった表情が印象的でした。

上手からヴァイオリンを方向を見るとこんな感じ。
編成の大きな“春の祭典”、ステージ上はいっぱいです。

大太鼓、トランペット、クラリネット方向を上手から見るとこんな感じ。
トランペットのいちばん左がわに、バストランペットとして参加頂いたユーフォニウムの名手 外薗祥一郎さんの姿が見えます。
同じ仲間の楽器でも大小取り混ぜて並ぶと、見応え聴き応えありますね。

ティンパニー、トロボーン、チューバ、ファゴット、オーボエです。

8本のホルン、そしてアルトフルートです。
7番、8番ホルンはワーグナーチューバも持ち替えて演奏します。

上手客席斜め位置から見たステージ全景です。
楽器の位置関係はこの方が良く判りますね。
それにしてもヴァイオリン、ヴィオラは客席までわずか。
“春の祭典”、本当に大きな編成の曲です。

休憩を挟んでゲネプロ後半、“田園”です。
チューニングするコンマス長原幸太、その横には監督です。

パイプオルガン側P席から見た“田園”を指揮する監督。
コンマス長原幸太と向き合うのは、2ndヴァイオリン佐久間聡一と田中美奈。
“ハルサイ”とは違い、“田園”は対向配置で演奏します。

下手客席斜め位置から見た“田園”のオーケストラ全景です。
椅子だけ残っているのは、“ハルサイ”との奏者の数の違いですね。

“田園”を指揮する監督。
楽譜には注意事項が書き込まれた箇所を指し示す付箋がびっしり。
“田園”も“ハルサイ”も練習では普通に楽譜を使用していますが、本番では暗譜。
指示内容を完全整理し、難曲“ハルサイ”を暗譜で指揮します

監督ならではの全身を使った指揮ですね。
“田園”では指揮棒を使っていませんでした。

ゲネプロの最中、コンサートマスター長原と打ち合わせをする監督。

ゲネプロ終了直後の監督です。
後ろの柵にもたれてオーケストラ全体を眺める姿、よく見かけるポーズです。

サントリーホール、開場時間になると入り口のパイプオルゴールが鳴り響きます。
ブドウ畑の番人の老人と少年がオルゴールを回します。
サントリーホールの名物となっている光景です。
残念ながら本番中の写真撮影が許可されていないため、写真はありません。
満員のお客さまはとても温かく迎えてくださいました。
“田園”、“春の祭典”ともに最後の音が鳴り終わった後もフライング気味の拍手やブラヴォーはなく、しっかりと私たちの音楽を聴いて下さっていたのが良くわかりました。
そして、監督が動き出してからの拍手喝采、ブラヴォーの嵐は驚くほどです

永遠に続くかと思うほどのカーテンコール、そしてパートごとに奏者のお披露目!
オーケストラがステージから去ってからも拍手は鳴り止みません。
監督はオーケストラのいないステージに呼び戻されました。
指揮者にとってこれほどの名誉はありません。
晩年の創立名誉指揮者・朝比奈隆を彷彿させるシーン。
次の瞬間、監督はステージを飛び降りて、客席に入ってお客さまと握手をしています。
星空コンサートの風景がサントリーホールで再現されているとは・・・

これは朝比奈時代にはなかったことですね(笑)。
東京定期、大成功! 胸を張って言わせていただきます
渾身の指揮をする監督と、凄まじいまでの集中力で応えるオーケストラメンバー。
本当にブラヴォーでした!
そしていちばんブラヴォーなのは、東京のお客さまです。
温かい声援、本当に有難うございました。 私たちからも拍手です

サントリーホールのバックステージには世界的なアーチストに混じって創立名誉指揮者・朝比奈隆のサインもあります。
大植監督は、朝比奈時代からの重厚なサウンドを引き継ぎ、さらに色彩豊かな表情を加え躍動感と生命力に溢れた音楽を創り出しました。
伝統の大フィルサウンドを関東地方の皆さまに聴いていただけて、これほど光栄な事はございません。

帰ろうと楽屋口から出てきたコンマス長原幸太をファンの皆さまが取り囲みます。
カメラを向けられると、長原は満面の笑みでポーズ!

楽屋口で急きょ実施のサイン会、監督はいつも通りファンの皆さまと語らっています。
このサイン会、ファンの皆さまと監督の信頼関係の成せるものですね。
ほとんど休まずにサイン会に臨む姿を見て、周囲は大変そうに思うのですが、この時間が監督をリフレッシュさせるのかも知れませんね。

東京定期、終わりました。 終わってしまいました!
年に一度の大舞台、サントリーホールの演奏会。
超満員のお客さまに見守られ、演奏会は終了いたしました。
東京のお客さま、盛り上げていただき改めて感謝申し上げます

「真冬の大植祭り」はこのあと、長崎の佐世保に舞台を移して行われます。
少し休憩して、水曜日からは佐世保に向けた練習スタート!
佐世保が終われば、いよいよ3月31日の「大植英次スペシャルコンサート」。
皆さま、最後まで「大植祭り」をよろしくお願い申し上げます
