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2013年04月 | ARCHIVE-SELECT | 2013年06月

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高らかに鳴り響いた交響曲「マンフレッド」、フェドセーエフ万歳!

「第468回定期演奏会」は大盛況のうちに終了しました。
ご来場頂きましたお客様に心より御礼申し上げます。

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 (C)飯島隆

14年振り5度目の共演となったウラディーミル・フェドセーエフさんはとてもお元気でした。
お国もののチャイコフスキー交響曲「マンフレッド」とハイドン交響曲第91番というプログラムを通して、大阪フィルからいつもと違ったサウンドと魅力を引き出して下さいました。

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 (C)飯島隆

前半のハイドン交響曲第91番では、当時のオーケストラのサイズを意識して小編成で演奏するものと思っていましたが、マエストロの希望でチャイコフスキーと同じフルサイズの弦楽器で演奏いたしました。
結果、迫力が増したという以上に、ダイナミックレンジが広がり深い音が印象的でした。

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 (C)飯島隆

コチラがチャイコフスキー/交響曲「マンフレッド」のオーケストラ全景です。
先ほどのハイドンの写真と比べると弦楽器は同じですが、管楽器と打楽器の数が随分多いのがわかりますね。
2台のハープにも奏者が座っています。

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 (C)飯島隆

5月定期のプログラムに掲載した楽員紹介コーナー「大フィルの間」は、左ページが2ndヴァイオリンの小林亜希子でした。(中央が彼女)
2ndヴァイオリンのトップは、エキストラの宮田英恵さんで、サイドに田中美奈が入りました。

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 (C)飯島隆

「大フィルの間」右ページはヴィオラの周平(2プルトのアウト)。
文化大革命の最中、苦労して音楽を勉強したことなどを語ってくれました。

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 (C)飯島隆

今回演奏した交響曲「マンフレッド」は、チャイコフスキーの交響曲の中でも唯一の表題交響曲。
作曲時期は、交響曲4番と5番の間に位置づけられますが、両曲に比べて圧倒的に演奏機会が少ないので今回初めて聴かれた方が多いのではなかったでしょうか。
「初めて聴いたけどとっても良い曲!」、「どうしてもっと演奏しないの!」
ロビーでお会いするお客さまもそんな声が多かったですね。

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 (C)飯島隆

指揮棒を持たずに指揮をされるマエストロ・フェドセーエフ。
両手の指のちょっとした動きで、曲の微妙なニュアンスを表現されます。
とても柔らかな指揮です。

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 (C)飯島隆

マエストロのイメージするちょっとしたニュアンスを表現するためには、よりオーケストラの集中力が必要となります。
アーティキュレーションやフレージングなどマエストロの思い描く音楽を、メンバーは上手くカタチにすることに成功したという事で、マエストロは上機嫌でした。

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 (C)飯島隆

マエストロ渾身の指揮に応え、大迫力の演奏で交響曲「マンフレッド」は終了!
両日ともに温かく盛大な拍手喝采を頂きました。

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 (C)飯島隆

練習、プライベートを通じ、ロシア語で会話をしていたマエストロとコンマス崔 文洙。
崔 文洙は桐朋学園を経てモスクワ音楽院に留学し、88年から97年までロシアで過ごしたことで、ロシア語がしゃべれます。
マエストロにとってこれほど力強い支えは無かったのでしょうね。
演奏を終えると、真っ先に崔と握手です!

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 (C)飯島隆

その後、弦楽器の1プルトの奏者全員と握手をするマエストロ。
離れた位置にいるコントラバスには、わざわざマエストロが握手をするために足を運びます。
そんなちょっとした所に、マエストロの人柄や思いが見て取れます。

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 (C)飯島隆

頑張ったメンバーを次々立たせて、お客さまに紹介していくマエストロ。
最高の表情ですね。

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 (C)飯島隆

そしてオーケストラ一人ひとりの頑張りを称えておられました。

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 (C)飯島隆

オーケストラを立たそうとするマエストロに対し、コンマス崔は立たずにマエストロに拍手を贈ります。
そしてオーケストラ全員が拍手です!
「マエストロ、有難うございました」メンバー全員の思いです。

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 (C)飯島隆

お客さまの温かい拍手で、何度もステージに呼び戻されるマエストロ。
とても感動的なカーテンコールでした。

楽屋に戻って来られたマエストロは両日ともとてもご機嫌でした。
今年80歳のマエストロ、疲れておられないはずはありません。
それでも、ファンの皆さまが待つサイン会に行くのは楽しみのひとつにされています。

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 (C)飯島隆

笑顔でサインに応じられるマエストロ。
マエストロの周りはいつも笑いが絶えません。
本当に素敵なマエストロです。

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「大阪が大好きなんだ。 ザ・シンフォニーホールは日本でいちばんのホールだと思うし、大阪の人や街も大好き。 今回の大阪フィルとの共演でますます好きになったよ。 スタッフの皆さんにもお世話になりましたね。 ありがとう、感謝します。」

という事で、マエストロからサイン色紙にメッセージを頂きました。
マエストロ、光栄です!

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いつも寄り添うようにマエストロのそばには奥様がいらっしゃいます。
元々モスクワ放送の音楽部門のディレクターをされていた奥様は、マエストロの演奏面でも良きアドバイザーです。
「第468回定期」の一連のリポートを締め括るに際し、マエストロと奥様の写真を最後に掲載させて頂きます。

必ず近い将来、もう一度お二人で大阪にいらして頂きたいですし、マエストロには大阪フィルを指揮して頂きたいです。
マエストロと過ごしたとても楽しい時間でした。

演奏会にご来場頂きました皆さま、ありがとうございました。
演奏会には行けなかったけど、応援していたよと言ってくださる皆さま、感謝申し上げます。

これからも大阪フィルをよろしくお願い申し上げます。

(広報:H.I)

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| 定期演奏会 | 11:45 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

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チェロにオルガン!「マチネ・シンフォニー」は本日開催です!

いよいよ本日、第9回目となる「マチネ・シンフォニー」が行われます。
14時からザ・シンフォニーホールです!
平日の昼間からオール サン=サーンス プログラム。
これは「マチネ・シンフォニー」と言うよりも「マチネ・定期」といった感じです。

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この「マチネ・シンフォニー」を第1回目から指揮して頂いているのは井上道義さんです。
マエストロには何とかクラシックのコンサートのあり方を変えたいと、ずっとお付き合い頂いています。

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この日の練習でマエストロは、「サン=サーンスのチェロ協奏曲、すっきりしていて良い曲だね!」と、
ソリストの横坂源さんに話しかけられていました。

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横坂さんにいくつか質問をしてみました。

「大阪フィルさんは何度もお世話になっていて、とても親近感があります。 変な緊張感がなく気持ちよく弾かせていただけます。 マエストロの指示もあり、昨日と今日ではサウンドがヨーロッパのオーケストラの音のようにコロッと変わっていたので驚きました。 パーッと上に立ち上がる感じの音です。 マエストロに指示にすぐに反応出来るのも凄いですね!」

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「マエストロとは今回が初めてです。 第一印象はパワフルで豪快な感じのイメージを持っていましたが、とても繊細な方ですね。 アイデアも豊富で色々な引き出しをお持ちです。 今回のコンサート、練習日が2日間ということもあり、コチラも色々と試せました。 テンポを前に前に感じながら弾いたり、とてもチャレンジングな試みが出来ました。 楽しい練習でした。」

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「サン=サーンスのチェロ協奏曲は、独特な構成を持った曲です。 合わせ鏡のように最初と最後が対象になっています。 途中、休みがなく全曲がひとつになっています。 始まったらとてもドラマチックな展開の連続で、「あっという間に終わってしまった!」と、そんな演奏になればいいのですが。 高校生の時秋山和慶先生で初めて弾いたプロとしてのデビュー曲です。 楽しんで頂けたら良いのですが。」

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現在、色々なオーケストラからオファーの絶えない横坂さんのチェロ独奏、これは楽しみですね。

横坂さんにお聞きしたので、オルガンの松居直美さんにも伺いたいのですが、なかなかチャンスが有りません。

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すると、たまたま松居さんが帰られる間際をお引き止めしてお話をうかがいました。

「“糸杉と月桂樹”はとても演奏機会の少ない曲です。 第一次世界大戦を曲にしたなどと言われています。 前半の“糸杉”はオルガンのソロです。 もがき苦しみ、うごめいているようなそんなイメージでしょうか。 後半の“月桂樹”は一転して、とても勇壮な感じの曲です。この変化が面白いと思います。 こんな機会でないとまず演奏されない珍しい曲です。 お楽しみ下さい。
一方、3番のシンフォニー「オルガン付」は、華やかなオルガンの響きを楽しんで頂きたいですね。 先ほどザ・シンフォニーホールに行って、オルガンの設定を済ましてきました。 かなり期待して頂いて良いとお思います。 ホールに鳴り渡るオルガンの響きをご堪能下さい。」


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「マチネ・シンフォニー」、チケットはたくさんございます。

ぜひ、ザ・シンフォニーホールへお越しくださいませ。
皆さまのご来場をお待ちしています!

(広報:H.I)

平日午後の名曲セレクション
マチネ・シンフォニー Vol.9

日 時:5月28日(火)14:00開演(13:00開場)
会 場:ザ・シンフォニーホール
指 揮:井上道義
独 奏:横坂源(チェロ)・松居直美(オルガン)

<プログラム>
サン=サーンス/糸杉と月桂樹 作品156
サン=サーンス/チェロ協奏曲 第1番 イ短調
サン=サーンス/交響曲 第3番 ハ短調 「オルガン付」

料 金:A席/4000円 B席/3000円
※未就学児のご入場はお断りさせていただきます。

ご予約・お問い合わせ
大阪フィル・チケットセンター 06-6656-4890



| 演奏会 | 01:30 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

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平日のお昼間からサン=サーンス三昧はいかがですか!

お芝居やミュージカル、歌舞伎などは、平日昼間の公演にも劇場にたくさんのお客さまが入っているってご存知ですか?
平日の昼間の公演・・・
松竹歌舞伎や宝塚や劇団四季のファンにとっては特別な事ではないのです。
しかし、クラシック音楽の世界では、まだまだコンサートは夜!という感じですね。

それでも色々なホールが実施している軽めの「ランチタイムコンサート」は少しずつ根付いているようですし、一部のホールでは昼間の公演もお客さまが入っているとか。

ご高齢のクラシックファンの方が、「夜は出にくいので昼間のコンサートはありがたい!」というメッセージを寄せて頂いているケースも多く、可能性を広げる意味でも大阪フィルは「マチネ・シンフォニー」を続けています。

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「要するに 慣れ なんだと思うんだ! 積み重ねるしかない。 大阪フィルの「マチネ・シンフォニー」も回を重ねて随分定着してきたようだしね。 お昼間で時間があるからこそ出来る仕掛けもあるわけなので、色々と工夫をしていきたい。」

昨年の「マチネ・シンフォニー」の記者発表の席でそう語っていたのは、第1回目からこのコンサートを指揮して頂いている井上道義さんです。
  
大阪フィルの ~平日午後の名曲セレクション~「マチネ・シンフォニー」は、今年も粘り強く開催しますよ!

今年のテーマは‘フランス’。
VOL.9となる今回取り上げるのはサン=サーンスです。
プログラムはオールサン=サーンス。
平日の昼間から、交響曲第3番「オルガン付」、チェロ協奏曲、糸杉と月桂樹と重量級!
練習初日の模様をリポートしましょう。

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今回のコンサートマスター、渡辺美穂のチューニングから練習スタートです。

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練習はチェロ協奏曲から始まりました。
ソリストは人気と実力を兼ね備えた横坂源さん。
2010年、第59回ミュンヘン国際音楽コンクール・チェロ部門で第2位を受賞し、一躍話題の人に成りましたね。

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サン=サーンスのチェロ協奏曲は、3部構成になっていますが、切れ目なく演奏されます。
演奏時間はおよそ20分。

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1999年、13歳の時にこの曲を東京交響楽団と共演したのがプロデビューだったそうです。
大阪フィルとは久し振りの共演となります。
大阪フィルの感想やサン=サーンスの聴きどころなど、明日のブログで紹介したいと思っています。
どうぞお楽しみに!

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チェロ協奏曲の楽器編成は、フルート2、オーボエ2、クラリネット2、ファゴット2、ホルン2、トランペット2、ティンパニ、弦五部となっています。
弦楽器もやや小ぶりの編成ですが、とても素敵な曲です。
ぜひ聴いて頂きたいです。

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マエストロの指揮は、続く“糸杉と月桂樹”に移ります。

この曲、皆さまご存知ですか?
おそらくほとんどの方がご存知無いのではないでしょうか。
二部構成で、前半の“糸杉”がオルガン独奏で、後半の“月桂樹”がオルガンと管弦楽によって演奏されます。
全体で15分くらいの曲ですが、これがとっても素敵な曲なのです。

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今回この曲を演奏出来るのは、メインで交響曲第3番「オルガン付」を演奏するからです。
わざわざ15分の曲のためにオルガンを用意という訳にはいきません。

この曲、第一次世界大戦の戦勝記念として書かれたそうですが、確かに前半から一転して後半の“月桂樹”では金管楽器によるファンファーレや行進曲っぽい勇壮な感じで、元気になる曲です。

先日の定期で演奏したチャイコフスキー/交響曲「マンフレッド」もそうですが、知らない曲を知る機会、しかもそれが素敵な曲なら、これほどラッキー!な事はありませんね。

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糸杉と月桂樹、交響曲第3番「オルガン付」ともにオルガン独奏は松居直美さん。
皆さまもご存知ですよね、日本を代表するオルガン奏者です。

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この曲の楽器編成も大きいです。
フルート2、オーボエ2、クラリネット2、ファゴット2、コントラファゴット1、ホルン4、トランペット3、トロンボーン3、チューバ1、ティンパニ、シンバル、大太鼓、ほか打楽器色々、オルガン、ハープ、弦五部。

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トランペット1番を吹く篠﨑孝のソロや、

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ホルン1番を吹く藤原雄一のソロ。

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クラリネット金井信之と船隈慶による美しいメロディーなど、聴きどころはいっぱいあります。

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コチラが糸杉と月桂樹の演奏写真です。
大きな編成だという事がこの写真からもわかりますね。
メインの交響曲第3番「オルガン付」はこれにピッコロとピアノが加わるくらいです。

その「オルガン付」ですが、先日の「ラ・フォル・ジュルネ金沢」で井上マエストロと一緒に演奏しました。
ブログでもその時の模様をアップしたので皆さまご存知だと思います。

「ラ・フォル・ジュルネ金沢」の模様はコチラをご覧ください。


今回は、金沢の演奏を振り返りながら修正していくところから始められるので、よりパワーアップした「オルガン付」をお届け出来ると思います。

平日昼間からこの重量級プログラム。
コンサートが終わっても16時です!
仕事に戻るも良し、今話題のグランフロントに行くのも良し(歩いて行けますよ!)、少し早いけれど一杯やるのも良し・・・。
アフターコンサートの時間をゆったり使えるのもマチネ・シンフォニーの魅力です。

ぜひ「マチネ・シンフォニー」にお越しください。

(広報:H.I)

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平日午後の名曲セレクション
マチネ・シンフォニー Vol.9

日 時:5月28日(火)14:00開演(13:00開場)
会 場:ザ・シンフォニーホール
指 揮:井上道義
独 奏:横坂源(チェロ)・松居直美(オルガン)

<プログラム>
サン=サーンス/糸杉と月桂樹 作品156
サン=サーンス/チェロ協奏曲 第1番 イ短調
サン=サーンス/交響曲 第3番 ハ短調 「オルガン付」

料 金:A席/4000円 B席/3000円
※未就学児のご入場はお断りさせていただきます。

ご予約・お問い合わせ
大阪フィル・チケットセンター 06-6656-4890


| 演奏会 | 02:30 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

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フェドセーエフ指揮の交響曲「マンフレッド」を聴くラストチャンス!

待ちに待ったマエストロ・フェドセーエフとの14年振りの共演となる「第468回定期演奏会」初日は、大盛況のうちに終了致しました。

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久し振りの共演の場となる定期演奏会。
マエストロと相談の上選んだ曲目は、ハイドンの交響曲第91番とチャイコフスキーの交響曲「マンフレッド」という比較的演奏機会の少ないプログラム。
ハイドンにしても1番違いの92番「オックスフォード」などのタイトル付きの作品や、チャイコフスキーでも交響曲第6番「悲愴」や、5番といった有名曲ではなく、このプログラムを選んだのには狙いがあります。

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ロシアの巨匠フェドセーエフにこそ、評価の分かれる交響曲「マンフレッド」を指揮して頂きたい。
それは、マエストロのこの曲に対する思いもを聞いていたからなのですが・・・
この曲は定期でしか出来ない曲だろうということで決めました。

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ハイドンに関しては、「マンフレッド」に合う曲という事で、マエストロが選ばれました。
2曲とも本当に素晴らしい曲でしたし、何より素晴らしいマエストロでした!

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定期演奏会はもう1日あるので、なんとか皆さまに聴いて頂きたい!
そんな思いを込めて、初日の模様をざっとリポートしてみましょう。

ゲネプロも本番もコンサートマスター崔 文洙のチューニングでスタートです。

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「ザ・シンフォニーホールは日本1のホール!」と言われるマエストロが、昨年のチャイコフスキー交響楽団演奏会に続いて今年もザ・シンフォニーホールに戻って来られました。
ザ・シンフォニーホールの指揮姿がとても良く似合われるマエストロです。

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前半はハイドン交響曲第91番を演奏しました。
この曲の楽器編成は、クラリネットを除いた木管楽器とホルン、そして弦五部。
その弦楽器が16型なので、見た感じは大きな編成の曲だと思われるかもしれませんね。

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それに対し、管楽器はフルート1、オーボエ2、ファゴット2、ホルン2、これがすべてです。

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本番では弦と管のバランスも良く端正なハイドンだったのではないでしょうか。
日本テレマン協会の延原武春さんとシリーズで演奏してきた経験が活きていると思います。
そして何よりも、コンマス崔のリードが光りました!

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練習の合間には各奏者がマエストロのもとに確認にやって来ます。
ハイドンのゲネプロ終わり、チェロトップ奏者花崎薫とマエストロのやり取りをコンマス崔が見ていました。

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交響曲「マンフレッド」を指揮するマエストロ。
指示通り演奏出来ているからでしょうか、コンマス崔に笑顔を向ける姿が印象的でした。

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「マンフレッド」の楽器の並びを写真でご覧頂きましょう。
ステージ下手、客席寄りから1st、2ndのヴァイオリンセクション。
そして、奥にはハープが2台並びます。

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ステージ上手には客席側にヴィオラ、その横にはチェロ、奥にコントラバスが並びます。
弦楽器はボーイングが揃うと実に美しいですね。

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木管楽器とトローンボーン、チューバはこちら。
「マンフレッド」はそれぞれに聴かせどころが多い曲です。

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ここ一番、ベルアップで咆哮するホルン。
前列真ん中が1番を吹く村上哲です。
ホルンソロは見せ場じゅうぶん、格好良く決まりました!
そして、打楽器も主役級の働きをみせますが、久保田善則のシンバルはとても目立っていました。

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田本摂理の吹くバスクラリネットのソロも、グッと来ました!
その後ろが、右から秋月孝之、橋爪伴之のトランペット、篠﨑孝、松原健二のコルネット。
この日はティンパニが堀内良昌、大太鼓が中村拓美でした。

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タンバリンやシンバル、トライアングル、大太鼓といったお馴染みの楽器が大活躍する「マンフレッド」は、サウンド的にも視覚的にも堪能できる曲です。

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今月定期のプログラムのメンバー紹介企画「大フィルの間」に登場するのは・・・
一人目は2ndヴァイオリン3プルトのアウト(写真では真ん中)に座っている小林亜希子。

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もう一人はヴィオラ2プルトアウトで弾く周平です。
ともに面白いエピソードがいっぱい、ぜひチェックして下さいませ。

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ホールに交響曲「マンフレッド」のエンディング、第1楽章の終結部が鳴り響いています。
そして、ほどなく演奏が終了!
一呼吸おいて拍手が鳴り、マエストロがこちらを向いたタイミングでブラヴォーの声がかかりました。
絶妙なタイミングで温かい拍手の渦、どうもありがとうございました。
鳴り止まない拍手は、お客さまがマエストロを待ち侘びていた証しです。
カーテンコールが繰り返され、マエストロはその度に丁寧なお辞儀をされました。

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そして終演。
楽屋に戻って来られたマエストロは上機嫌です。
まずお一人で写真を撮らせて頂き、

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コンサートマスター崔文洙、渡辺美穂と一緒に記念写真を撮影しました。
「マエストロブラヴォーでした! もう1日よろしくお願いします!」

という事で、定期演奏会はもう1日ございます。
マエストロ・フェドセーエフが大阪フィルからロシアンサウンドを引き出し、迫力の演奏をお楽しみいただきます。
必ずご期待にお応えいたします。
どうぞザ・シンフォニーホールにお越しくださいませ。

(広報:H.I)

「第468回定期演奏会」

日 時:5月23日(木)、24日(金)19時開演(18時開場)
会 場:ザ・シンフォニーホール
指 揮:ウラディーミル・フェドセーエフ
曲 目:ハイドン/交響曲 第91番 変ホ長調 Hob.I,91 
    チャイコフスキー/交響曲「マンフレッド」 作品58 
料 金:A席:6000円、B席:5000円、C席:4000円)S席、D席は完売

※未就学のお子様のご入場はお断りさせていただきます。
※プレトーク・サロンを18時半より2階ホワイエで行います。お立ち寄りください。
※学生・シニア当日券を1000円で販売致します。 25歳以下の学生と、60歳以上のお客様は開演30分前の時点で当日券がある場合、お1人様1000円で入場頂けます。 ご入場の際、学生の方は学生証を、60歳以上の方は年齢を証明出来るものをご提示いただきます。 なお、座席はお選び頂けませんのであらかじめご了承願います。

お問合せ:大阪フィル・チケットセンター 06-6656-4890


| 定期演奏会 | 14:45 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

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フェドセーエフの指揮する交響曲「マンフレッド」、本日です!

「第468回定期」は本日初日を迎えます。

2004年の体調不良によるキャンセルを挟み、最後にご一緒した1999年から14年振りに実現したマエストロ・フェドセーエフさんとの共演。
とても刺激的で楽しかった練習の成果を皆さまにお聴き頂く時がやって参りました!

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この日もコンサートマスター崔文洙のチューニングから練習スタートです。

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マエストロはいつものようにコンサーマスター崔文洙と、トップサイドの位置に座っている渡辺美穂と握手を交わします。
マエストロのにこやかな表情、優しいまなざしに注目です。

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ステージマネージャー清水直行から注意事項の説明が行われている間、マエストロはずっとこのような感じで待っておられました。

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そして、「マエストロどうぞ!」と練習始まりの合図が出されると、
「オハヨウゴザイマス」とメンバーに声を掛けられました。

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それまで色々な音が無秩序に鳴り響いていたその場所に、チャイコフスキーの音楽が湧きだすように流れ始めました。
マエストロが指先を少し動かすと音楽のニュアンスが変わります。
マエストロが表情を変えると、微妙に音の響きも変わります。

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メンバー全員が凄い集中力でマエストロと対峙しているからその変化に対応出来る。
昨日のマエストロのインタビューの中でも、‘集中力’‘組織化’という表現が出ましたね。
そして、マエストロが持たれているイメージやちょっとしたニュアンスを形にするには技術的にどうするのかを素早く察知し、瞬時にメンバーに伝えるのがコンサートマスター崔の役割です。

小澤征爾さんはじめ、世界中のマエストロのコンマスを務め、百戦錬磨の経験を重ねてきた崔文洙。
彼はそれらの点に置いて抜群に対応出来るコンマスなので・・・

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マエストロはご機嫌でいられるのでしょうか。
やはり昨日のインタビューで「オーケストラの雰囲気が良く、とても気持ち良く練習が出来る」とも言っていただきました。
嬉しいメッセージですね。

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しかし音楽を演奏するといった行為において、これで完成といったゴールはありません。
指揮者も奏者も互いに欲求はどんどん高まって行くもの。
「それが出来るならこれもお願い・・・」

そのやり取りがオーケストラの醍醐味でもあり魅力ですね。
マエストロ・フェドセーエフが自信を持ってお贈りする交響曲「マンフレッド」!
そんな演奏をお聴かせ出来ると思います。

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今回の定期、前半に演奏するのはハイドンの交響曲第91番です。
ハイドンがドーニ伯爵から依頼されて作った3曲の交響曲(第90番~92番)の真ん中の曲です。
第92番は「オックスフォード」の名前で知られている曲で、昨年ボッセさんに代わり桂冠指揮者・大植英次でお聴き頂きましたね。
それに対し第91番は比較的演奏機会の少ない曲、という意味では「マンフレッド」と共通します。

楽器の編成も小ぶりで、フルート1、オーボエ2、ファゴット2、ホルン2、弦楽5部です。

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管楽器はご覧の通り、クラリネットを除く木管楽器とホルンのみ。

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今回は少編成の管楽器に対して、弦楽器はメインのチャイコフスキー「マンフレッド」と同じ弦16型で演奏いたします。

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とにかく難しい曲!とマエストロが言うハイドン交響曲第91番。
マエストロは力が入り、思わず立って気になる楽器の方に向かって指揮されていました。
以前ご一緒した時も、メロディーを歌いながら指揮台を離れ、それを吹いている管楽器奏者の前で指揮するといったエピソードが残っているほど音楽に没頭されるマエストロ。
現在なんと80歳のマエストロ、素敵過ぎますね!

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ハイドンの管楽器を正面から見て頂きましょう。

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コントラバスは8本、ヴィオラは12本、全体は見えませんがチェロは10本。
16-14-12-10-8という16型でお届けする弦楽器の、迫力のサウンドをぜひお楽しみください。

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ごめんなさい、ヴァイオリンセクションも後ろまで全部写っていません。
後ろの管楽器の椅子、編成が小さいので空席になっています。

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マエストロは「ハイドンの様式美を表現するのが難しい曲ですが、大阪フィルは最初からカタチが出来ていて驚いた」と仰っていました。
ハイドンの音楽でいうなら、次の第92番「オックスフォード」を基点に、ロンドン交響曲(ザロモン交響曲)の更なる高みへと登り詰めて行くことになる訳です。
演奏機会の少ない曲だけに、どうぞごゆっくりお楽しみください。

いよいよ本日と明日、マエストロ・フェドセーエフを迎えて定期演奏会を行います。
またとない機会だけに、一人でもたくさんの方にお越し頂きたいと思います。

チケットはまだまだ余裕がございます。
学生・シニア当日券も18時半からの発売にはなりますが、1000円でご覧になって頂けます。
どうぞ一人でも多くの方にマエストロと大阪フィルの音楽を聴いて頂きたいのです!

ザ・シンフォニーホールで19時開演! お待ちしております!

(広報:H.I)

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「第468回定期演奏会」

日 時:5月23日(木)、24日(金)19時開演(18時開場)
会 場:ザ・シンフォニーホール
指 揮:ウラディーミル・フェドセーエフ
曲 目:ハイドン/交響曲 第91番 変ホ長調 Hob.I,91 
    チャイコフスキー/交響曲「マンフレッド」 作品58 
料 金:A席:6000円、B席:5000円、C席:4000円)S席、D席は完売

※未就学のお子様のご入場はお断りさせていただきます。
※プレトーク・サロンを18時半より2階ホワイエで行います。お立ち寄りください。
※学生・シニア当日券を1000円で販売致します。 25歳以下の学生と、60歳以上のお客様は開演30分前の時点で当日券がある場合、お1人様1000円で入場頂けます。 ご入場の際、学生の方は学生証を、60歳以上の方は年齢を証明出来るものをご提示いただきます。 なお、座席はお選び頂けませんのであらかじめご了承願います。

お問合せ:大阪フィル・チケットセンター 06-6656-4890



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「第468回定期」練習2日目をリポートいたします!

「第468回定期演奏会」の練習、2日目を終えました。

チャイコフスキーの交響曲「マンフレッド」は、マエストロ・フェドセーエフの思い描く音楽に形を変えて行っているようです。

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練習2日目、コンサートマスター崔 文洙(チェ・ムンス)のチューニングでスタート!
ざっと練習の様子をリポートしましょう。

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「オハヨウゴザイマス」
元気いっぱいにマエストロの登場です。 

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コンマスと握手を交わしオーケストラ全体を見渡た後、そっと下ろした手を合図に「マンフレッド」第1楽章の音楽が流れ始めました。

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この交響曲「マンフレッド」、バイロンが1817年に書いた劇詩「マンフレッド」に基づく標題交響曲です。
標題交響曲で思い出すのは、ベルリオーズ「幻想交響曲」やリスト「ファウスト交響曲」、「ダンテ交響曲」などですか。 
あっ、ベートーヴェンの「田園交響曲」もそうでしたね。
海外ではこの曲を、単に「管弦楽曲」として紹介されることもあるようです。

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第1楽章冒頭、主人公マンフレッドの主題が呈示されます。
この主題は全曲に現れますが、第1楽章の最後にも打楽器が打ち鳴らされる中、マンフレッド主題で締めくくられます。
ここでは、マンフレッドがアルプス山中、人間の存在の限界に思い悩み、徘徊している様を表現しているそうです。
イメージ出来ますでしょうか?

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第2楽章では、彷徨うマンフレッドの前に山の霊と山の女神が現れて、マンフレッドの過去の罪業が暴かれます。
途中、トリオで奏でられるメロディはボロディンなどの国民楽派の民族色の強いものですが、これが美しく感動的なのです。

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第3楽章は、村の生活やアルプスの雄大な風景を描いています。

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そして、感動的な第4楽章を迎えます。
山の神の住むアリアーナの宮殿に導かれるマンフレッドは罪の赦しを乞うが叶わず、命は尽きてしまいます。
この楽章には二つの版があります。
一つは、第4楽章の終結部にオルガンが登場し、救いのコラールが登場し静かに曲を終えるもの。
もう一つは、第4楽章の中間部以降をカットし、第1楽章の終結部が回想され賑やかに終えるものです。
後者は原典版とよばれ、スヴェトラーノフやテルミカーノフなどロシア人指揮者に好んで演奏されているようです。
今回マエストロが選んだのも原典版。
打楽器が鳴り響く大迫力のオーケストラサウンドで締めくくります!
どうぞお楽しみ下さい。

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オーケストラにフレーズの歌い方などを、自ら歌って伝えるマエストロ。
初日の練習に比べマエストロの動きも大きくなってきているように感じます。

久し振りに指揮した大阪フィル、マエストロがどんな感想をお持ちなのか、練習後でお話しを伺いました。
最後に掲載しています。 どうぞお楽しみに。

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楽器の編成は、フルート3(3番はピッコロ持ち替え)、オーボエ2、イングリッシュホルン1、クラリネット2、バスクラリネット1、ファゴット3、ホルン4、コルネット2、トランペット2、トロンボーン2、バストロンボーン1、チューバ1、ティンパニ、バスドラム、シンバル、タムタム、トライアングル、タンバリン、銅鑼、ハープ2、弦楽5部となっています。

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弦楽器1プルトはこのようなメンバーです。

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マエストロとコンマス崔は常に話しあわれています。
互いに深い信頼関係で結ばれているのでしょうね。

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木管楽器とトランペット、トロンボーンの1番を吹くメンバーは以上の通りです。

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第1楽章の格好良いバスクラリネットのソロを吹くのは田本摂理。

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同じく第1楽章のホルンソロを吹くのは村上哲です。

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大迫力で終える第1楽章。 
最終楽章の最後も第1楽章の終結部に戻ってくるため、同じエンディングを迎えます。
これを聴くと、拍手喝采、ブラヴォーと叫んでしまいたくなるはずです。

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練習終了後、マエストロに話しを伺いました。

久し振りに指揮していただいた大阪フィルの印象は?

「前にご一緒したのはいつでしたか? 1999年? いやーそんなになりますか。 オーケストラは上手くなりましたね。集中力が素晴らしいですし、とても組織化されています。 一人の人に指示を出したことを、自分の事のように全員が聞いています。 また、昨日指示したことは翌日には修正されています。1日1日、素晴らしい進歩を遂げることが出来るオーケストラです。 また、オーケストラの雰囲気が良く、とても気持ちよく練習が出来ます。 こうしたい、こういう音が欲しいと要求すると、きちんと結果が返ってくる。 素晴らしいことです! それと、女性のメンバーが増えましたね。 これは音楽に限らず世界的な傾向です。 女性特有の優しい雰囲気がオーケストラに現れていていいですね。」

やり取りを聞かれていたマエストロの奥様が
「あら、男性も優しい方は多いわよ(笑)」 と会話に入ってこられたり、とても仲の良い感じが微笑ましいです。

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今回のプログラムはマエストロにとってどんな意味を持つものなのでしょうか

「先日、東京でも少しお話をしたように交響曲「マンフレッド」は、チャイコフスキーの作品の中でも英国の香りのする少し例外的な作品です。 演奏機会が少ない作品ですが、私は好きで自分のオーケストラ(チャイコフスキー交響楽団)でもレコーディングしています。 この曲と合わせて演奏する曲としてハイドンを選びました。 ハイドンがドーニ伯爵から依頼されて作った交響曲90番~92番の3曲は、93番から始まるロンドン交響曲(ザロモン交響曲)への流れの基点となる曲です。 すでにロンドン入りをして作曲した曲ですが、演奏機会の多い第92番「オックスフォード」とは違い、あまり演奏されない第91番を選びました。 そういう意味でも、ロンドンが関係していると言う意味でも、今回のプログラムにはぴったりではないでしょうか。 今回の大阪フィルの演奏を指揮していて、初日の練習からしっかりハイドンのスタイルが出来ているのに驚きました。 楽しみです。」

マエストロは「皆さん、聴きに来てください!」的なことを言う方ではありません。
ならば、私が代わりに言うしかありません。

明日から始まる今回の定期、皆さまぜひともお声掛け頂き、お友達やご家族をご同伴の上、お越し下さい。
決して後悔はさせません!
マエストロ・フェドセーエフと大阪フィルが作り出す音楽をお楽しみ下さい!


(広報:H.I)

「第468回定期演奏会」

日 時:5月23日(木)、24日(金)19時開演(18時開場)
会 場:ザ・シンフォニーホール
指 揮:ウラディーミル・フェドセーエフ
曲 目:ハイドン/交響曲 第91番 変ホ長調 Hob.I,91 
    チャイコフスキー/交響曲「マンフレッド」 作品58 
料 金:A席:6000円、B席:5000円、C席:4000円)S席、D席は完売

※未就学のお子様のご入場はお断りさせていただきます。
※プレトーク・サロンを18時半より2階ホワイエで行います。お立ち寄りください。
※学生・シニア当日券を1000円で販売致します。 25歳以下の学生と、60歳以上のお客様は開演30分前の時点で当日券がある場合、お1人様1000円で入場頂けます。 ご入場の際、学生の方は学生証を、60歳以上の方は年齢を証明出来るものをご提示いただきます。 なお、座席はお選び頂けませんのであらかじめご了承願います。
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大フィル会館に鳴り響くチャイコフスキー交響曲「マンフレッド」!

マエストロ・フェドセーエフが、西成区岸里の大フィル会館にやって来ました。
以前、コチラに来られたのが1999年ですので、なんと14年振りの登場です!
本日から23日(木)、24日(金)の定期演奏会に向けた練習がスタート!
メインホールにチャイコフスキー/交響曲「マンフレッド」が鳴り響きました。

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先週、NHK交響楽団の定期を初めて指揮されたマエストロ。
2日間の定期公演はとても素晴らしい演奏で、大変評判になりました。

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金曜、土曜のN響定期終了後、日曜に大阪に移動されたマエストロ。
疲れた様子もなく練習場に現れたマエストロは、「皆さまに再びお会いできてとても嬉しく思います!」と挨拶をされました。
黙っておられると真面目で気難しそうなイメージのマエストロですが、笑うととても優しい表情です。
コンサートマスターの崔 文洙(チェ・ムンス)と何やら話されるマエストロがコチラ。

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今回の定期プログラム、メインを飾るチャイコフスキーの交響曲「マンフレッド」は大曲ですが演奏機会のとても少ない曲です。
それはひとつには、作品の評価が分かれることに原因があります。
チャイコフスキーの最高傑作のひとつと言う者もいれば、かのバーンスタインのように「この作品は屑だ!」と言い切り、無視を決め込む指揮者もいます。

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それだけ話題に上がるチャイコフスキーの曲ならば、聴ける機会に聴かない手はないですよね。
ロシアの至宝にして大巨匠、マエストロ・フェドセーエフはとても思い入れの強い作品なのだとか。

マエストロがどのように「マンフレッド」を指揮されるのか・・・
まずは第1楽章を最後まで通されました。

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マエストロの「マンフレッド」は快速テンポで心地よく流れていきます。
ざっと第1楽章の最後までを通した後、フレーズごとに表情を付けていかれます。
どちらかというと、細かく切らずに息の長いフレージングを大切にされるマエストロ。
そして音楽的にポイントとなる箇所のニュアンスを丁寧に指示。
すると最初演奏した音楽が、どんどん変わっていきます。

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コンサートマスターの崔 文洙(チェ・ムンス)は、今回のような巨匠クラスの指揮者が来られても安定感は抜群!
また、マエストロ・フェドセーエフとは一緒に演奏した経験があるそうです。
これはマエストロ、オーケストラの両者にとって心強いですね。

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交響曲「マンフレッド」は、迫力のオーケストラサウンドが心ゆくまで堪能できる曲です。
咆哮するホルンは、ベルアップで魅せます!

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木管の堪らなく叙情的なメロディも登場します。
バスクラリネットのソロをはじめ、聴かせどころ満載です!

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この「マンフレッド」最終楽章の版については明日のブログで紹介するつもりですが、第4楽章の最後のところで第1楽章の終結部へ繋がって行きます。
そこで大活躍なのが、打楽器!
ティンパニ、バスドラム、シンバル、銅鑼・・・凄いですよ。 ご期待下さい!

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ハープは2台! 贅沢です!

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そこに弦楽5部、もちろん16型です。
例えば第2楽章のトリオ、ボロディンなど国民楽派を彷彿させる民族色の強い叙情的なメロディ。
これが堪らなく美しいのです。

この交響曲「マンフレッド」を定期で演奏したのは、66年の歴史でわずかに1度だけ。
さて、1995年「第291回定期」でこの曲を指揮をしたのは誰だと思われますか?

それは・・・「炎のコバケン」こと小林研一郎さんでした。
前プロは、ドミトリー・シトコヴェツキーのヴァイオリンでチャイコの協奏曲。
“炎のマンフレッド”、確かに雰囲気有りますね。

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1コマ終わるごとに練習着を着替えられるマエストロ。
最後の1コマ、ハイドン/交響曲第91番の練習ではご覧のような感じで指揮されました。

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ハイドンの交響曲第91番については練習3日目のブログで紹介いたします。

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マエストロ・フェドセーエフと大阪フィル、通算5度目の共演に向けた練習1日目は終了しました。
にこやかな表情で練習場を後にされたマエストロ。
残念ながら久々の大阪フィルの感想をお伺いする時間は有りませんでした。
そのあたりもまた報告いたします。

今週の定期演奏会にぜひお越しいただき、交響曲「マンフレッド」の実演をお聴き下さいませ。
ザ・シンフォニーホールでお待ちしています。

(広報:H.I)

「第468回定期演奏会」

日 時:5月23日(木)、24日(金)19時開演(18時開場)
会 場:ザ・シンフォニーホール
指 揮:ウラディーミル・フェドセーエフ
曲 目:ハイドン/交響曲 第91番 変ホ長調 Hob.I,91 
    チャイコフスキー/交響曲「マンフレッド」 作品58 
料 金:A席:6000円、B席:5000円、C席:4000円)S席、D席は完売

※未就学のお子様のご入場はお断りさせていただきます。
※プレトーク・サロンを18時半より2階ホワイエで行います。お立ち寄りください。
※学生・シニア当日券を1000円で販売致します。 25歳以下の学生と、60歳以上のお客様は開演30分前の時点で当日券がある場合、お1人様1000円で入場頂けます。 ご入場の際、学生の方は学生証を、60歳以上の方は年齢を証明出来るものをご提示いただきます。 なお、座席はお選び頂けませんのであらかじめご了承願います。
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| 定期演奏会 | 21:45 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

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V・フェドセーエフ指揮「NHK交響楽団定期」を聴いてきました!

準・メルクル指揮でワーグナー「ニーベルングの指環」メルクル版を演奏した「3月定期演奏会」の時もそうでしたが、後になって「こんな素晴らしい演奏なら、少々強引にでもお客様へアピールするべきだった!」と後悔する事があります。
どうしても聴いて頂きたい演奏!
今回の「第468回定期演奏会」は間違いなくそんな演奏会になると確信しました。
根拠は、先週末に行なわれたNHK交響楽団「第1755回定期演奏会」を聴いたこと、です。

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来週の定期を指揮していただくのは、マエストロ・ウラディーミル・フェドセーエフ。
今回のN響定期客演がマエストロ・フェドセーエフで、意外にもN響デビューだったのです。
チャイコフスキー交響楽団(旧モスクワ放送交響楽団)を率い、あるいは大阪フィルをはじめ色々なオーケストラを指揮するために何度も来日を果たし、日本でも人気のマエストロがN響を指揮されていなかったんですね。
マエストロのN響デビュー、聴きたい!
久し振りに大阪フィルの定期を振っていただく前に挨拶をしておかなければ!と思い、東京のNHKホールに行って参りました。

フェドセーエフ

「NHK交響楽団第1755回定期公演」のプログラムは、ショスタコーヴィチ交響曲第1番、チャイコフスキー弦楽セレナード、ボロディン家劇「イーゴリ公」から“序曲”“ダッタン人の踊り”という、オールロシアもので構成されていました。

いきなりショスタコーヴィチ交響曲第1番で始まり、聴衆のハートを鷲掴みです!
マエストロは指揮棒を持たずに。この複雑な曲を指揮されます。

フェドセーエフ1

休憩をはさんで演奏されたチャイコフスキーの弦楽セレナードは、弦16型による迫力のアンサンブル。
マエストロのちょっとした指の動きで表情を大きく変えるオーケストラ。
さすがN響さん、見事です!
これが大阪フィルだったら…と妄想して、ニヤニヤしてしまいました。
マエストロの存在感が凄すぎます。
最後の「ダッタン人の踊り」は、ダイナミックレンジをいっぱい使い迫力十分!
お客さまの拍手とブラヴォーが、マエストロのデビュー大成功を物語っていました。

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終演後、マエストロの楽屋を訪ねました。

「大阪フィルと大阪のファンを代表してご挨拶に参りました。マエストロ、素晴らしい演奏でした!」と言う私を握手で歓迎してくださり、
「来週の大阪フィル、楽しみにしているよ」と言っていただきました。

そしてお疲れのところ、丁寧にこちらからの質問にも応えていただきました。

マエストロ、大阪フィルの定期で指揮をされる交響曲「マンフレッド」はどんな曲でしょうか?

交響曲「マンフレッド」はチャイコフスキーの作品の中で例外的な作品です。 彼の作品は愛するロシアの作家プーシキンやゴーゴリなどを題材としたロシア的なものが多いのですが、この作品は英国の古典を題材として取り入れています。 シェークスピアの香り、英国の香りのするチャイコフスキーは珍しいですね。 チャイコフスキーが好きだと言われる方にも、とても興味深い作品だと思います。 ぜひお聴きください。

久し振りの再会となる大阪フィルのメンバーに何か伝言はございますか?

私は40年間、チャイコフスキー交響楽団(旧モスクワ放送交響楽団)を指揮してきたことで、音楽家(メンバー)の気持ちがわかるようになった気がします。 オーケストラの皆さまは楽器を上手く演奏する事が望まれますが、それがすべてではありません。 上手なだけの演奏は通りいっぺんの演奏と聴衆は見抜いてしまうでしょう。 愛情を持って演奏すれば、皆さまに喜びや満足感が与えられると思います。 音楽家の皆さまは、ご自分の仕事を愛してください。毎日の仕事の中に喜びを見出だし、毎回音楽の創造と再構築を繰り返していく事です。 一緒に素晴らしい音楽を作りましょう。

大阪フィルのファンの皆様にメッセージをお願いします。

芸術(音楽、文学、絵画など)を愛するという事は、皆さまが生きていく上でとても大切なことだと思います。 ロシアの有名な作家ゴーゴリの言葉に、「この世に音楽がなかったらいったい人間(この世)はどうなってしまうものか。 音のない世界を想像してみて欲しい。」というものがあります。 まことにもっともな言葉だと思います。 皆さまの愛する音楽を聴きに、ぜひ会場へいらしてください。

マエストロと大阪フィルは、これまでに4度共演しています。
2004年に5度目の共演を予定していましたがマエストロの体調不良で叶わず、今回は1999年以来となります!
そんな事もあってマエストロの健康状態が気になっていたのですが、指揮姿はもちろん、間近でお会いしたマエストロはお元気そうで安心いたしました。

この日の演奏を聴いて、本当に楽しみになってきました。

自信を持ってオススメ致します。
マエストロ譲りのこれぞチャイコフスキー!という演奏をお届け出来ると思います!

来週23日、24日にザ・シンフォニーホールで開催する定期演奏会にご期待ください!
チケットA6000円~C4000円まで、まだ余裕がございます。
マエストロ・フェドセーエフの交響曲「マンフレッド」、ぜひお越しください。

月曜日からはいよいよ定期練習が始まります!
しっかり練習の模様もリポート致しますので、そちらもお楽しみになさってください。

(広報:H.I)

「第468回定期演奏会」

日 時:5月23日(木)、24日(金)19時開演(18時開場)
会 場:ザ・シンフォニーホール
指 揮:ウラディーミル・フェドセーエフ
曲 目:ハイドン/交響曲 第91番 変ホ長調 Hob.I,91 
    チャイコフスキー/交響曲「マンフレッド」 作品58 
料 金:A席:6000円、B席:5000円、C席:4000円)S席、D席は完売

※未就学のお子様のご入場はお断りさせていただきます。

お問合せ:大阪フィル・チケットセンター 06-6656-4890


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「ラ・フォル・ジュルネ金沢」で演奏してきました!

先日のびわ湖に続いて、金沢にも行って参りました。
ゴールデンウィークのお楽しみ、「ラ・フォル・ジュルネ金沢」で演奏をするためです。

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大阪からJRサンダーバードで2時間半ちょっとで行ける古都金沢。
2015年春の北陸新幹線金沢開業に向けて、金沢市が作った新しいキャッチフレーズ「ちょっと、金沢まで」的な感じで行ける金沢、ステキな街です。

金沢駅を降りたらいきなり目に付いたのが、「ラ・フォル・ジュルネ金沢」の巨大な吊り看板。
吊り看板の向こうに集団が見え、何やら音楽が聞こえてきます。

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駅のコンコースを出たところにある「ラ・フォル・ジュルネ(LFJ)」の設置型看板。
ふむふむ、石川県立音楽堂はここを右に曲がるのですね。
しかし、向こうの人ごみが気になるので、行ってみると・・・

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金管七重奏をやっていました。
金沢で最初に目に耳にした音楽です。
しかし「LFJ金沢」、こんなものではありませんでした。

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こちらが石川県立音楽堂の外観です。
音楽堂を本拠地としている「オーケストラ・アンサンブル・金沢(OEK)」の音楽監督、井上道義さんの巨大な顔が目に飛び込んできました。

「何をやっているのかな?音楽DO」

井上道義さんって感じですね(笑)

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そして音楽堂の前もたくさんの人が集っています。

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なんとここでは、屋外でピアノ三重奏をやっていました!
奏者の皆さま、肌寒い中ドレス姿で頑張ってらっしゃいました。

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また、駅のコンコースでクラリネット四重奏をやっていたり、

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大ホールのエントランスから外を見ると、小編成の吹奏楽をやっていたりと、いたるところで無料で楽器演奏をやっています。
まさに音楽が溢れる「LFJ金沢」です。

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演奏が行なわれていない時は、ゆったりと珈琲やワインなんかも飲めるスペースです。
ヨーロッパを思わせるような雰囲気ですね。

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大阪フィルのゲネプロの時間が近付きホールの中に入ると、先ほどまで演奏をしていたOEKの舞台から大編成の大阪フィル仕様のステージへと、舞台転換の真っ最中でした。
限られた時間で何をすべきか、みんなプロフェッショナルなので、わかっています。
ワイシャツ姿のステマネ清水直行の手前で、楽譜を持っているのが・・・

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ライブラリアンの家恵子です。
椅子と譜面台が整ったところから楽譜を置いていきます。
「幻想交響曲」は管楽器の配置も大掛かりですが、もちろんすべて頭に入っていて迷いなどありません。
これが間違っていると、大変なことになります。

さあ、準備は整いました。
この日の最初のステージ、「幻想交響曲」のゲネプロが始まります!

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この日のコンサートマスターは田野倉雅秋。
彼のチューニングからゲネプロのスタートです。

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指揮は現田茂夫さん。
びわ湖のLFJでも演奏した現田さんとの「幻想交響曲」の再演です。
本番前に、前回の反省点を振り返りながらサクサクとゲネプロは進みます。

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びわ湖では、暗過ぎて顔を紹介出来なかったバンダのオーボエは岡山理絵さんです。
これくらいの照明なら顔はわかりますね。

現田マエストロの気になるポイントを中心にゲネプロは進みました。
舞台転換とゲネプロ、そしてお客さまの入場を考えると、時間はあまりありません。
しかし、何といっても本番を経験している強みがあります。
さあ、普段からOEKの演奏を聴いておられる耳の肥えた金沢のお客さまに満足して頂ける演奏は出来るのでしょうか、楽しみです! 

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開場いたしました!
スタッフのユニフォームは赤で統一されたTシャツです。
微妙に違う表記のTシャツがあるようですね。
スタッフの皆さまの笑顔がステキです!

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13時半になり、現田マエストロの「幻想交響曲」が始まりました。

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会場は、ほぼ満杯です。
日頃この石川県立音楽堂をホームグラウンドとして演奏しているOEKと比較すると、大規模編成でお聴かせする大阪フィル。
聴く機会の少ない大曲「幻想交響曲」はどんなふうに聴こえたのでしょうか。

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「幻想交響曲」の聴かせどころを写真で紹介しましょう。
まずは、第3楽章、先ほどのバンダのオーボエと掛け合いをする、オケ中のイングリッシュホルン。
他には一切の音がしません。ドキドキながらもおいしいソロ、最大の聴かせどころですね。 
演奏するのは今秋、入団が決まっている大島弥州夫です。

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第3楽章には珍しい光景が見られます。
2対のティンパニを4人の奏者で叩いています。
雷の音を表現しているのです。

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第5楽章で、クラリネットの1番奏者が小クラリネット(エスクラ)を吹くところも聴かせどころです。
少しおどけた感じがエスクラの響きにぴったり。
演奏するのは、ブルックス・トーンです。

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そして、第5楽章の鐘です。
びわ湖から一緒にやって来た‘鐘’、久保田善則が叩きます。

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たまたま舞台袖で久保田が鐘を鳴らす様子をご覧になられていたLFJアーティスティック・ディレクター、ルネ・マルタン氏、あまりの大音量と迫力に、思わず耳を塞いでおられました。

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第5楽章、「魔女の夜宴の夢」(「ワルプルギスの夜の夢」と訳すケースもある)の中で、骸骨の踊りの雰囲気を上手く表現しているのが弦楽器によるコル・レーニョ奏法。
これは弓の毛の部分ではなく木の部分で弦を叩く特殊奏法です。
異様な雰囲気を醸し出したり、打楽器的に使ったりする時に使います。
お判り頂けますでしょうか、毛がこちらを向いていますね。
ホルストの「惑星」より‘火星’や、モーツァルトのヴァイオリン協奏曲第5番「トルコ風」最終楽章などでも使われます。

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オーケストラの聴かせどころを写真でお伝えしてきましたが、演奏も終わりました。
お客さまからは最後の音が鳴り止む前から、もの凄い拍手喝采をいただきました!

「せっかくなのでアレを見ていただこう!」
マエストロのリクエストでびわ湖に続き金沢でも‘鐘’のお披露目です。
ステージマネージャー清水直行とスタッフ蔵本秀峻が‘鐘’を運び入れ、

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マエストロがお客さまに久保田善則を紹介し、大きな拍手をいただきました!
もちろんマエストロもメンバーも拍手をしています。
やはり本物の鐘は迫力が違います。曲が引き締まりました。

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現田マエストロ率いる大阪フィル、あらためて金沢の客さまにご挨拶です。

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途中、身動きすらされず真剣に聴いて頂いた金沢のお客さまの集中力には本当に驚きました。
現田マエストロと大阪フィルの「幻想交響曲」を楽しみにお越し頂いた事が良くわかりました。
本当に有難うございました!

少しの間休憩をいただき、16時からもう1ステージ演奏を致します。
それでは後ほどお会い致しましょう!

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先ほどまで満員だった石川県立音楽堂の大ホール客席です。
三層構造のシューボックス型。
客席数は1560席、バランスのよい音響、迫力ある臨場感を味わえる日本を代表する音楽ホール。
まもなく開場時間です。
いよいよ井上道義指揮、サン=サーンス交響曲第3番「オルガン付」ほかの始まりです!

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コンマス田野倉雅秋のチューニングも完了し、さあ本日2回目の出番です!
井上マエストロが入場します。

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1曲目はシャブリエの狂詩曲「スペイン」。
フランス人のシャブリエがスペインを旅行した時に作った情熱的な曲。
フランスとスペインの音楽をテーマとしている今回のLFJ、ピッタリの曲ですね。
ハープ2台を擁する大きなこの曲を、井上マエストロは全身を使って熱く指揮します!

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そして、お待ちかねの「オルガン付」では文字通り、マエストロ渾身の指揮です!

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何しろ、フルオーケストラにホール自慢のパイプオルガンが加わります。

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オルガンはご当地金沢ご出身の、黒瀬恵さんです。
このホールのオルガンは弾き慣れていらっしゃいます。

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パイプオルガンはもちろんですが、二人で奏でるピアノも聴かせどころの多い「オルガン付」。
オーケストラサウンドとホール中を振動させるほどの迫力あるオルガンサウンドとの融合は、ちょっと言葉では表現できない、体験してみないとわからないサウンドです。

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立ち見を含めて、早々にチケット完売していた井上マエストロと大阪フィルのサン=サーンス「オルガン付」は終了です。
先ほどの「幻想交響曲」同様に、温かい拍手、ブラヴォーをいただきました。

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音楽堂のパイプオルガンを知り尽くしている黒瀬恵さんの演奏、素晴らしかったです!

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鳴り止まない拍手に応え、コンマス田野倉は敢えてマエストロの指示に従わず、マエストロだけを立たせてオーケストラのメンバーからも拍手を贈ろうとしました。
それを、どうしても立たそうとするマエストロ(笑)。
マエストロの照れの部分が垣間見れ、微笑ましい光景でした。

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お客さま、ありがとうございました。
とても真剣に聴いて頂き、オーケストラはとても演奏しやすかったです。

それにしても、「LFJ金沢」は驚きの連続でした。
街に音楽が溢れている光景をあらためて目の当たりにしました。
そうですね、例えるならば大阪クラシックの1日分の演奏を、同時多発的にもっともっと狭い範囲でやるような感じでしょうか。
それをタバスをつまみながらワインやビール、珈琲などを飲みながら聴ける雰囲気。
すっかりLFJが金沢の街に浸透しているのを感じました。

今回お招きをいただいた関係者の皆さまにもあらためて感謝申し上げます。
ぜひ来年も呼んでくださいませ(笑)

4月27日から始まった「LFJ金沢」(熱狂の日音楽祭)は、この4日を以て終了です。
楽しかったですね!
そして、切り替えがはやいのも素敵です。

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翌日には、あの「ラ・フォル・ジュルネ金沢」の大きな吊り看板は、「金沢、百万石まつり」に替わっていました。
「百万石まつり」、なんかスケールが大きくて魅力的ですね!

今回ですっかり金沢の街に魅了されてしまいました。
金沢の皆さま、またお会いしましょう!


そして、今回金沢で演奏した井上道義指揮のサン=サーンスの交響曲第3番「オルガン付」は、大阪でも演奏致します。
今月28日の「マチネ・シンフォニー」です。
このブログを読んで「金沢羨ましいぞ!」と思われた関西の皆さま、ぜひお越しください。
平日午後の名曲セレクションも今回で9回目となります。
ぜひお待ちしています。 会場でお会いしましょう!

(広報:H.I)

「マチネ・シンフォニーVol.9」~平日午後の名曲セレクション~

日 時:5月28日(火)14時開演(13時開場)
会 場:ザ・シンフォニーホール
指 揮:井上道義
独 奏:横坂源(チェロ)・松居直美(オルガン)

<プログラム>
サン=サーンス/糸杉と月桂樹 作品156
サン=サーンス/チェロ協奏曲 第1番 イ短調
サン=サーンス/交響曲 第3番 ハ短調 「オルガン付」

チケット料金:A席:4000円 B席:3000円
※未就学児のご入場はお断りさせていただきます。
ご予約・お問い合わせ:
大阪フィル・チケットセンター 06-6656-4890


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4月オープンのフェスティバルホールに「復活」が鳴り響きました!

4月にオープンしたフェスティバルホールの評判がすごいです。
お客さまの評価も上々ですが、アーチストサイドが絶賛の嵐です。
現在までにステージに立っているアーチストの皆さんは、クラシック・ポップス・バレエ問わず、旧フェスティバルホールに所縁のある思い入れの強い方が多く、評価は辛口になると思われるだけに少し意外ですね。
それだけ本当にホールが素晴らしいということなのでしょうか。

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この方のフェスティバルホールへの思いも相当なものですよ。
桂冠指揮者・大植英次マエストロです。

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この写真と上の写真は、昨年9月、誰より早くフェスティバルホールを見学させて頂いた時のものです。
この時からマエストロには、新しいフェスティバルホールで演奏するマーラー「復活」のイメージが出来ていたのかもしれません。

大植マエストロにとって特別な曲マーラー「復活」を、特別なホール、フェスティバルホールで演奏する日がやって来ました。

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大植マエストロのフェスティバルホールに対する熱い思いは、このサインボードからも見て取れます。
多くの芸能人やアーチストの皆さまがサイン色紙を書かれ、それをボードにして飾ってありましたが、色紙2枚に渡ってびっちり書き込んであるのは大植マエストロだけです。

見栄えが良い、悪いではなく、フェスティバルホールに伝えたい思いをカタチにするとこうだ!という、極めて自然なメッセージなのだと思います。

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そんな思いを胸に秘め、マエストロがフェスティバルホールの指揮台に立ちました。

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そんな思いってどんな思い?
そうですね、やはりサイン色紙に書き込まれたマエストロのメッセージを見ていただきましょう。
お判りになるでしょうか?
マエストロは、FESTIVAL HALL のアルファベットを構成して、メッセージを
綴っています。

関係者の方が和訳して頂いたのですね。ありがとうございます。
1枚目の色紙には FESTIVAL の部分です。

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そして2枚目の色紙には、 HALL の部分のメッセージと署名があります。
写真で撮ると小さくなってしまいますが、読めますでしょうか?

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大植マエストロの指揮でゲネラルプローベが始まりました。
ゲネプロでは第1楽章から曲順に通していきます。
第1楽章終わりで5分間のインターバルを置くようにとマーラー自身が指定していますが、ソリストと合唱団はここで入場となります。

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第2楽章以降は、各楽章アタッカで入っていきます。
そしてあっという間に第5楽章です。
とても引き締まったマエストロの表情が印象的です。

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どのセクションも大規模編成となっています。
圧巻のトロンボーン、チューバのメンバーはこちらです。
その前にはファゴット、そしてオーボエが4名づつ、ティンパニは2台です!

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ホルンの10名、後ろに座っている4名がバンダチームです。
大きな編成の曲だけに、どのパートも素晴らしいエキストラの皆さまに応援して頂いています!

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トランペット6名(バンダチームの4名は別)クラリネット5名、フルート4名
コンマス以下、弦楽器の前に座る奏者がソリストの二人を囲みます。

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合唱団男声メンバーの前に座っている4名が、篠﨑孝率いるトランペットバンダチーム。
トロンボーン、チューバを挟むカタチで座ります。
合唱団も紹介しましょう。

舞台上手から男声メンバーです。
右端が低音バスのメンバーで、左に行くにつれてバリトン、テノールと高くなって行きます。

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アルトパートの女声メンバーです。
今回の合唱団は4つの合唱団の混成チーム。
大阪フィルハーモニー合唱団を中心に、プロのザ・カレッジ・オペラハウス合唱団、神戸市混声合唱団、そしてアマチュアの大阪新音フロイデ合唱団で構成されています。

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境目はわかりませんが、アルトからソプラノのメンバーです。
いちばん左がソプラノですね。

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「復活」の聴き所のひとつ、第5楽章のバンダによる演奏。
ホルンのバンダオールスターズです。
ステージ下手袖で、モニター画面を見ながら演奏します。
音量は、マエストロの指示で、ステージマネージャー清水直行がステージドアの開閉を調整して行います。

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トランペットと打楽器によるバンダチームです。
打楽器は、ティンパニ、バスドラム、シンバル、トライアングルを2名で分担して演奏します。

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バンダホルンの掛け合いは、上手に一人、そして下手の残り3名のメンバーと別れて行います。

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ゲネプロ最後の光景として、ソリストのお二人を紹介しておきましょう。
左がメゾソプラノのアネリー・ペーボさん、右がソプラノのスザンネ・ベルンハートさん。
見事な歌唱を聴かせて下さるお二人ですが、やはり本番のドレス姿も楽しみですね。
どんなドレス姿を見せて頂けるのでしょうか!

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指揮者位置から見たフェスティバルホールの客席です。
この客席が1時間後にはお客さまで超満員になります。
何しろこのチケット、一般発売日には発売即完売でした。
この日お越しのお客さまは、皆さま熾烈なチケット争奪戦を勝ち抜かれた方なのです。
本当に有難うございます。

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 (C)飯島隆

19時になりました。
燕尾服姿のコンサートマスター田野倉雅秋のチューニングが始まりました。
いよいよ大植英次の「復活」が始まります!
90分近くの大曲ですが、途中休憩はございません。
どうぞお聴き下さい!

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 (C)飯島隆

「復活」第1楽章冒頭、大植マエストロの指揮のもと、弦楽器のトレモロから始まるスリリングな音楽は一瞬にして聴衆の皆さまの心を鷲掴みにします。

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 (C)飯島隆

第1楽章からマエストロは渾身の指揮でオーケストラをコントロール。
最初からこんなに飛ばして最後まで持つのか心配になります。

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 (C)飯島隆

緊張感が途切れることなく第1楽章終了!
合唱団とソリストが入場してきました。
マエストロもゆったりと入場が完了するのを見届け、指揮棒を振り下ろしました。

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 (C)飯島隆

このゆったりとした第1楽章終わりの間、これがとても貴重なものだった事がこの後わかります。
マエストロは2楽章から3楽章、3楽章から4楽章、4楽章から5楽章と、ほぼアタッカで進めて行きました。
つまり1時間ほどのあいだ、お客さまは息つく間もないまま聴きいって頂いたのです。

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 (C)飯島隆

第5楽章3部、混声合唱が Auferstehn, ja auferstehn (よみがえる、そうだ、おまえはよみがえるだろう!)  と歌い始めました。
座ったまま歌う合唱団は、曲のたち上がりからバランス良くしっかりと歌えています。
リハーサル同様、大植マエストロは合唱団と一緒に歌っています。

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 (C)飯島隆

本番ドレス姿のソリストのお二人です。
世界を舞台に活躍されているメゾソプラノのアネリー・ペーボさん(左)とソプラノのスザンネ・ベルンハートさん。
胸に迫りくるお二人の歌声、サスガの一言でございました。

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 (C)飯島隆 

最終楽章最後の音が鳴り響くと同時に起こったもの凄い拍手喝采・ブラヴォーコール!
息を整え、マエストロが客席の方を振り返ると、その歓声は一段と大きくなりました。

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 (C)飯島隆 

マエストロの渾身の指揮に、凄い集中力で応えたオーケストラと合唱団。
素晴らしい演奏でした。
マエストロにとっても、お客さまにとっても楽しいカーテンコールのひと時です。

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 (C)飯島隆
 
マエストロ、ソリスト、オーケストラ、合唱団、全員でお客様へご挨拶です。

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 (C)飯島隆

合唱指導の本山秀毅先生も一緒に、カーテンコールは続きます。
そんな中、マエストロがフェスティバルホールのステージにキスをしました。
フェスのステージにキスをした人はというと、何と郷ひろみさん以来という事です。
そして、新しいフェスティバルホールでは初めてだそうです!
記憶にも記録にも残るマエストロのカーテンコール、まだ続きます!

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 (C)飯島隆

いったい何回カーテンコールを繰り返したのでしょうか。
オーケストラのメンバーも合唱団もいないステージに、マエストロが戻ってきました。
最近のマエストロの指揮する演奏会で見かける光景ですね。
お客さま、最後までありがとうございました。

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マエストロと一緒に記念撮影をしようと待っているディーヴァたち。
まずはお二人でどうぞ!ということで、最高の笑顔をいただきました。
練習風景とは全く別人のような本番仕様のお二人、左がソプラノのスザンネ・ベルンハートさん、右がメゾソプラノのアネリー・ペーボさんです。

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コンサートマスター田野倉雅秋と渡辺美穂も加わって、はーいスマイル!

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長いカーテンコールから大植マエストロが戻ってきました。
両手に花のマエストロ、指揮姿はとても大きく感じましたが、こうしてみると小柄ですね。
三人とも最高の笑顔が素敵でした。
どうもお疲れさまでした!

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記念撮影を終えてメインホワイエに戻ってみると、何となく離れがたい思いでおられるお客さまがまだ数多くいらっしゃいました。
メインホワイエから長いエスカレータで下に降りると、日常の世界に戻ってしまいます。
何となく去りがたい気持ち、よくわかります。
本当にご来場頂きまして、ありがとうございました。

しかし、これでコンサートが終わりではありません。
恒例となっているサイン会、お客さまが既に2階ホワイエでお待ちとの事。
このサイン会をいちばん楽しみにしているのが他ならぬ大植マエストロなのです。

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マエストロの楽屋の前には皆さまご存知の方たちからのお花が飾ってありました。
うんサスガ、良いところありますね!

マエストロは多くの来賓の方にご挨拶を済まされた後・・・

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 (C)飯島隆

2階ホワイエに場所を移して、サイン会が始まりました。
これは楽屋口が狭いという事で、ホール側のご好意でこの場所をご用意して頂きました。

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 (C)飯島隆

もちろん事前に告知をしている訳ではありませんが、サイン希望者実に100人以上の方が並ばれました。
この日は並ばれている方も多く、ホールにもご迷惑が掛かるのでお一人さま1点限定でのサイン会でしたが、それでも
かなり遅い時間になりました。

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マエストロはいつものようにお一人ずつに笑顔で応えていました。
ファンを大切に、とはよく使う言葉ですが、本当に大植マエストロの姿勢にはいつもながら頭が下がります。

最後の方のサインが終わり楽屋に戻り服を着替えて、ホール楽屋口の警備の方にまでしっかり挨拶をされるいつものマエストロ。
外に出ると、そこにはマエストロを最後まで見送ろうと待って頂いたファンの方の姿が。
小走りにマエストロは全員とハイタッチをし、車に乗り込み、ホールを後にしました。

長い1日が終わりました。
私たち事務局メンバーにも心地良い達成感と充実感がありました。
2年前から、マーラーの4番、3番、と演奏して来て、辿りついたフェスティバルホールオープンでの「復活」!

今回の公演に際して、朝日新聞社、朝日新聞文化財団、大阪国際フェスティバル協会、フェスティバルホールの皆さまには大変お世話になりました。
この場を借りて御礼申し上げます。

そして今回の「復活」をお聴き頂いた皆さま、満足して頂けましたでしょうか?
大植マエストロの思い入れの強いフェスティバルホールでの「復活」。
また皆さまの感想などお聞かせ下さいませ。

どうかこれからも大阪フィルをよろしくお願い申し上げます。

(広報:H.I)

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