fc2ブログ

2013年10月 | ARCHIVE-SELECT | 2013年12月

| PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

吹奏楽の魅力再発見! いや、オーケストラの魅力再発見!?

「スペシャル・ライブ~吹奏楽 meets オーケストラ」は、いよいよ本日開催です。

昨日のリハーサルからソリストの瀬尾和紀さんと淀川工科高等学校吹奏楽部顧問・丸谷明夫先生も参加され、練習場の雰囲気も本番モードになって来ました。

画像 17811

まずはコチラの写真からご覧になって頂きましょう!
左から下野竜也マエストロ。丸谷先生、独奏フルートの瀬尾和紀さんです。
それにしても、丸谷先生の表情は周囲を明るくします。
練習はもちろん、本番の段取りもバッチリです。
どうぞ皆さま、ご期待下さい!

画像 17783

前日リハーサルの模様を駆け足でご覧頂きましょう。
コンサートマスターは首席客演コンマス、崔文洙が務めます。
崔文洙のチューニングでリハーサルがスタートです。

画像 17784

このコンサートをとても楽しみにされている下野竜也マエストロ。

画像 17793

昨日合わせてみてマエストロが気になったところを取り出し、指示が飛びます。

画像 17792

「オリジナルの吹奏楽の楽譜ではここは3人で演奏しますが、管弦楽版では一人で演奏します。なので、もう少し強めに吹いてみてください!」といった具合に、
どの曲も演奏しないオリジナルの吹奏楽のスコアも当然マエストロの頭に入っていて、その比較で表情付けが行われて行きます。
その辺り、比較して聴ける吹奏楽経験者の皆さまは楽しさ倍増だと思います。

画像 17791

マエストロは奏者から飛び出す質問には、すべて即答。
そして理に叶うとう言うか、腑に落ちる回答なのです。
奏者は「なるほど。それじゃそうしてみよう!」となる訳ですね。

画像 17795

今年の「スペシャル・ライブ」最大の聴きどころ、A.リードの「オセロ・シェイクスピアに基づく5つの場面による交響的描写」(管弦楽版)の演奏風景です。

リードの名曲を作曲家・長生淳さんが編曲されたのですが、これが素晴らしいのです!
下野マエストロは
「一見、オリジナルを尊重し、あまり変化させていないように聴こえるかもしれませんが、いやいやどうして。 さすがは長生さん、弦楽器に色々やらせていたり、かなり凄い事をやっていますよ。 聴く人が聴くと唸るはず(笑)」

画像 17796

吹奏楽ファンの方にぜひ聴いて頂きたい弦楽合奏の曲、もちろん今回もやります。
誰もが知っているJ.S.バッハ「G線上のアリア」、ストコフスキー編曲のものです。
今回演奏するのは、いきなりチェロがメロディーを演奏し、ヴァイオリンが高音で絡みます。
これにはクラシックファンの方も驚かれるかもしれません。
弦楽器の響きこそオーケストラならではのものです。
大丈夫、吹奏楽ファンの皆さまに気に入っていただけるはずです。

画像 17798

オープニングで演奏する保科洋「風紋」の管弦楽版。
いきなりメイン曲が登場する格好ですね。
大編成のオケストラでお届けする、吹奏楽ファン待望の「風紋」。
弦楽器、管楽器と同様に、ずらっと並んだ打楽器奏者が大活躍いたします。
保科洋さんご自身の編曲版を演奏しますが、なかなか聴ける機会はありません。
この機会にぜひ!

画像 17799

淀工の吹奏楽部顧問というより、全日本吹奏楽連盟理事長として大忙しの丸谷先生。
休憩時間に下野マエストロと丸谷先生、久々の再会です。
お二人の嬉しそうな姿が印象的でした。

画像 17805

今回の「スペシャル・ライブ」、オーケストラの醍醐味を味わって頂きたいこともあり、フル編成の1stヴァイオリン16型でお届けしますが、
イベールの「フルート協奏曲」は機動力が発揮出来る少し小ぶりの編成でお贈りします。

画像 17808

独奏フルートは瀬尾和紀さん。
ちょうど1年前、下野マエストロ指揮でコリリアーノ「ハーメルンの笛吹き」幻想曲でご一緒しました。
完璧な技術と美しい音色。

画像 17810

吹奏楽部でフルートを演奏している人にもお手本になりますよ。
イベールの「フルート協奏曲」、難しい曲ですが余裕で演奏されています。
この曲がプログラム後半の1曲目。
フルートの魅力を再発見して頂けると思います。

20131018165353_00001_20131127174439008.jpg

1年に1度のお楽しみ「スペシャル・ライブ」です。
学校単位でお申込みも頂いている事もあり、会場は現役吹奏楽部の生徒さんも多いのですが、オーケストラを中心にクラシック音楽を聴かれている皆さまにもぜひともお聴き頂きたいコンサートです。

チケットはまだ少し余裕があり、18時より当日券を販売致します。

ぜひともザ・シンフォニーホールへお越し下さいませ。
皆さまのお越しをお待ちしております。

昨年の「スペシャル・ライブ」の様子はコチラをご覧ください。


一昨年の「スペシャル・ライブ」の様子はコチラ。


(広報:H.I)

「スペシャルライブ~吹奏楽 meets オーケストラ~」

日 時:11月29日(金)19:00開演(18:00開場)
会 場:ザ・シンフォニーホール
指 揮:下野竜也
独 奏:瀬尾和紀(フルート)
司 会:丸谷明夫
プログラム:
保科洋/風紋(管弦楽版)
ワーグナー/歌劇「ローエングリン」第2幕より“エルザの大聖堂への行列”
リード/オセロ-シェイクスピアに基づく5つの場面による交響的描写(管弦楽版)
イベール/フルート協奏曲
J.S.バッハ(ストコフスキー編曲)/G線上のアリア
R.シュトラウス/楽劇「サロメ」より“7つのベールの踊り”
料 金:A席5000円 B席3000円 C席1500円

※未就学のお子様のご入場はお断りさせていただきます。

ご予約・お問合せ:大阪フィル・チケットセンター 06-6656-4890


スポンサーサイト



| 演奏会 | 11:00 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

≫ EDIT

「スペシャル・ライブ」のリハーサルが始まりました!

年に1度のお楽しみ、「スペシャル・ライブ~吹奏楽 meets オーケストラ」のリハーサルが始まりました。
1年に1回開催のこのコンサート、楽しみにしていたよ!と言ってくださる方もたくさんいらっしゃいます。

20131018165353_00001_20131127174439008.jpg

このコンサートは現役の吹奏楽部の生徒の皆さま、吹奏楽経験者に聴いて頂きたいのです。
何でも現役吹奏楽人口が100万人、OBを含めると500万人ともいわれている日本の吹奏楽人口。
日本は世界でも有数の吹奏楽の盛んな国なのです。
ただ、学校を卒業すると楽器から離れるばかりか、音楽を聴かなくなる人も多いと聞きます。

色々と原因はあるのでしょうが、それはあまりにも勿体無い。
吹奏楽経験者がその昔、目指せ甲子園!の如く、熱くなって演奏していた曲は実はクラシック音楽!というケースがとても多いのです。
それならば、吹奏楽をやっている人、昔やっていた人に「なるほど!」という音楽を聴いてもらうと、このコンサートがきっかけとなって、オーケストラを、クラシック音楽を聴いてくれるようになるのではないか・・・。
このコンサートはそんな思いで企画されました。

画像 17723

このコンサートを指揮するのは吹奏楽経験者でもある下野竜也さん。
今回が6回目となる「スペシャル・ライブ」ですが、下野マエストロは2008年の1回目から指揮をしていただいています。

画像 17725

オーケストラの中にも管楽器や打楽器のメンバーの中には吹奏楽経験者がたくさんいます。
現在も母校をはじめとして、現役の吹奏楽部の生徒にアドバイスを送っているスタッフもいるようです。
当初は、管楽器の一部のメンバーが目の色を輝かせる企画でしたが、今では弦楽器のメンバーも今まで演奏したことのない吹奏楽の名曲に触れられることを楽しみにしています。

「吹奏楽とオーケストラの垣根を取りたい!」と語っていた下野マエストロ。
まず、大フィル内部でもその目的は達せられているようです。

画像 17728

このコンサートの聴き所はざっと以下の5点。

・吹奏楽で人気の曲を、この日のために管弦楽版に編曲して、オーケストラで演奏します!
・吹奏楽で人気の曲だけど、実はオリジナルはオーケストラの曲!というのを、演奏します。
・毎回吹奏楽で活躍する楽器のスペシャリストを呼んで、超絶技巧による演奏を間近で聴き、どうしたらそんなに上手くなれるのかを語ってもらいます。
・管弦楽では味わえない、弦楽合奏の曲を聴いてもらいます。
・そして、このコンサートの司会進行は、吹奏楽のカリスマ教師、淀川工科高等学校吹奏楽部顧問の丸谷明夫先生がやってくださります。


今回のプログラムで見ていくと・・・

画像 17724

吹奏楽で人気の曲を、この日のために管弦楽版に編曲して、オーケストラで演奏するのは、

アルフレッド・リード作曲「オセロ」(シェイクスピアに基づく5つの場面による交響的描写 管弦楽版)です。

画像 17729

吹奏楽の世界で最もメジャーな作曲家の一人、A.リードの代表作「オセロ」を、日本を代表する作曲家・長生淳さんがこの日のために管弦楽版に編曲されました。
「オセロ」は吹奏楽でとてもメジャーな作品。
この曲、昔やったと言われる方も多いのではないでしょうか。
もちろん、
オリジナルを知っていても、知らなくても楽しめる曲に仕上がっています。
私、本日はじめて聴きましたが、また違った魅力でイイです!

画像 17749

そして、この曲はこのコンサートのための編曲ではありませんが・・・

保科洋「風紋」も管弦楽版で演奏致します。
吹奏楽の名曲、人気ランキングでは必ずベスト5に入る「風紋」。
この曲、オリジナルは86年の全日本吹奏楽コンクールの課題曲ですが、保科洋さん自ら2009年に管弦楽版として編曲されました。
管弦楽版が有るとはいえ、この曲をオーケストラで演奏する機会はまずありません。
大阪フィルももちろん初めてです。
こちらもどうぞ楽しみに。

画像 17727

吹奏楽で人気の曲だけど、実はオリジナルはオーケストラの曲として演奏するのは、

画像 17733

ハープ2台、ホルン6本を必要とする、
R.シュトラウスの楽劇「サロメ」より“七つのヴェールの踊り”と、

画像 17748

ワーグナーの歌劇「ローエングリン」より「エルザの大聖堂への行列」です。

この2曲は吹奏楽でよく演奏されます。
オリジナルはオーケストラの曲。
管楽器と弦楽器の響きが溶け合ってこそ生まれるオーケストラサウンド!
自信を持ってお届け致しましょう!

画像 17740

毎回管楽器のスペシャリストが登場しますが、今回はフルートの瀬尾和紀さんをお招きしました。
瀬尾さんとは2012年11月「第463回定期」でコリリアーノ「ハーメルンの笛吹き」幻想曲でご一緒しました。
瀬尾さんは明日のリハーサルで合流します。
今回は名曲、イベール「フルート協奏曲」を演奏します。

このコンサートの象徴的存在、淀工の丸谷先生の
「何食ったらそんなに上手く吹けるんや?」のお馴染みの質問に、瀬尾さんは何とお答えされるのでしょうか(笑)。

画像 17743

そして、今回演奏する弦楽合奏の曲は、J.S.バッハ(ストコフスキー編曲)の「G線上のアリア」です。
この曲も本日は練習されませんでした。
オーケストラと吹奏楽の決定的な違いは、もちろん弦楽器の有無です。
弦楽合奏の響きでお届けする「G線上のアリア」にご期待下さい。

当日の司会をしていただく吹奏楽のカリスマ教師、淀工の丸谷先生も明日の登場です。
丸谷先生には今年ももちろん、司会以外にもお願いしていることがあります。
それは・・・

(昨年の「スペシャル・ライブ」でスーザ「海を越えた握手」を指揮する丸谷明夫先生)
IMG_6728_20131127223505fce.jpg
(C)飯島隆

アンコールでの大阪フィルの指揮です。
昨年のアンコールの紹介を下野マエストロは、
「さあ、これからがメインイベントです!」と丸谷先生を紹介されました。

丸ちゃんスマイルで指揮をして頂くのをメンバーも楽しみにしています。
今年も丸谷先生の指揮姿は見られるのでしょうか。
これは皆さまにかかっておりまして・・・
どうぞよろしくお願い申し上げます。

画像 17741

本日のリハーサルは終了しました。
このコンサートでクラリネットの1番を吹いている金井信之。
吹奏楽の世界でも良く知られる存在の金井に今回の「スペシャル・ライブ」の聴き所を聞いてみました。

「聴きどころ? 全部ですよ(笑)。 特にということなら「オセロ」と「風紋」ですね。「オセロ」はオリジナルがしっかりしているのでどんな風にアレンジしても楽しめる曲ですが、長生さんのカラーが出ていて面白いです。さすが長生さん、期待に違わぬ出来ですよ。 「風紋」の管弦楽版は、さっき初めて聞きました。オーケストラにも精通されている保科先生のアイデア満載。オリジナルとはまた違って、楽しめます。 今回のプログラムは30代後半から50歳くらいまでの吹奏楽OBでも楽しめるプログラムだと思います。 聴く人が聴くと胸キュンな曲の数々。 現役の人たちだけではなく、往年の吹奏楽ファンにも会場に足を運んでもらいたいですね。 もちろんオーケストラファンも楽しめます。 皆さま、ぜひ会場にいらしてください。」

チケットはまだ少しあります。
これはライブで聴いて頂きたいコンサートです。

ちなみに、昨年の「スペシャル・ライブ」の様子はコチラをご覧ください。


一昨年の「スペシャル・ライブ」の様子はコチラ。


ザ・シンフォニーホールでお待ちしています!

(広報:H.I)

「スペシャルライブ~吹奏楽 meets オーケストラ~」

日 時:11月29日(金)19:00開演(18:00開場)
会 場:ザ・シンフォニーホール
指 揮:下野竜也
独 奏:瀬尾和紀(フルート)
司 会:丸谷明夫
プログラム:
保科洋/風紋(管弦楽版)
ワーグナー/歌劇「ローエングリン」第2幕より“エルザの大聖堂への行列”
リード/オセロ-シェイクスピアに基づく5つの場面による交響的描写(管弦楽版)
イベール/フルート協奏曲
J.S.バッハ(ストコフスキー編曲)/G線上のアリア
R.シュトラウス/楽劇「サロメ」より“7つのベールの踊り”
料 金:A席5000円 B席3000円 C席1500円

※未就学のお子様のご入場はお断りさせていただきます。

ご予約・お問合せ:大阪フィル・チケットセンター 06-6656-4890


| 演奏会 | 22:45 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

≫ EDIT

高槻現代劇場に鳴り響いたシーズン最初の「第九」、感動です!

秋を実感しないままに冬へ突入!
都はるみ「北野宿から」ではありませんが、日ごとに寒さがつのってきております。
しかし、自然は秋を忘れておりません。

004_20131126164718707.jpg

近くの公園でもこの見事な紅葉。

014_20131126164720ad3.jpg

緑をバックにすると、一層‘紅’が映えますね。
いつまでも見ていたいところですが、
この日は「高槻第九演奏会」前日のオーケストラと合唱団の合同練習です。

032_2013112616471236e.jpg

オーケストラ練習に続いて、地元高槻の合唱団との合わせでした。
約300人の合唱団とオーケストラをひとつにまとめるマエストロはこの方。

035_20131126170819af4.jpg

大阪フィルとの共演機会も多い現田茂夫さん。
ご一緒するのは、先日の「八尾演奏会」以来です。

038_20131126164714a19.jpg

300人の大合唱、さすがに迫力があります。
声は大丈夫。しかし何ヶ所かで走ってしまいがちです。
マエストロはそのあたりを指摘されていました。
これならば、オーケストラにもソリストにも負けない演奏が見込めそうです。
本番が楽しみです!

016_201311261653329da.jpg

という事で、一夜明けた本番前のゲネプロの様子です。
昨日、マエストロに指摘された箇所を気に掛けながら、合唱団は歌います!
ゲネプロではもちろんソリストも合流されています。(良く判らないでしょうか)

011_201311261653309a7.jpg

300人の大合唱団、ステージ全体で見るとこの迫力!
本番では、白と黒の本番衣装姿が整然と並びます。
「皆さん、その調子で本番頑張りましょう。よろしくお願いします!」
マエストロのメッセージがホールに響きます。

020_2013112616533444f.jpg

開場直前の緊張感を湛えた高槻現代劇場の客席。
この日のチケットは早々に完売です!
30分後にはこの客席すべてがお客さまで埋まります。

021_20131126165336152.jpg

開演時間の15時になりました。
ここで開演に先立ち、高槻市長の濱田 剛史さんからご挨拶がありました。
実は今回の「第九」演奏会は、高槻市制施行70周年記念、公益財団法人高槻市文化振興事業団設立25周年を記念して行われたものだったのです。
地域に根差した「第九」演奏会は、独特の盛り上がりが有り、
市民の皆さまが心の底から歓喜の‘フロイデ!’
「住みたい人気の街」アンケートでも常に上位の高槻、素敵ですね。

030_20131126165337feb.jpg

1曲目にはベートーヴェンの序曲「レオノーレ」第3番を演奏し、20分間の休憩。
そして、始まりましたベートーヴェン交響曲第9番「合唱付き」。
第1楽章冒頭の‘ラ’と‘ミ’空虚5度の浮遊感を伴うホルンの調べ。
真ん中の‘ド’が無いため、短調か長調かもわからない混沌としたベートーヴェンマジックに冒頭から引きづり込まれます。
シーズン最初の「第九」、新鮮です!
第2楽章のスケルツォ、第3楽章の緩徐楽章アダージョとあっと言う間に流れて行きます。
そして第3楽章終了後に・・・

033 (2)

合唱団が入場してきました。

036 (2)

その間、現田マエストロは手を後ろに組んで、全く動かれません。

037 (2)

300人の大合唱団が全員定位置に並びました。
続いてソリストが入場し、合唱団の前に着席されたのを確認し、

038 (2)

皆さまお待ちかね、第4楽章が始まりました。
第3楽章の天国的な美しさを打ち消す「恐怖のファンファーレ」、レチタティーヴォと続き、歓喜の旋律へと進んで行きます。

040_20131126165738d3e.jpg

そして、バリトン三原剛さんが一人立ち上がり歌われます。
「おお友よ、このような調べではなく! もっと心地よく、もっと喜びに満ちた調べを歌い始めよう!」

047_2013112617040463f.jpg

三原剛さんの「フロイデ!」の呼び掛けに対して「フロイデ!」で応える合唱団。

「時の流れ 厳しく分け隔つものを、汝の奇しき力は再び結ぶ。 汝の優しき翼の覆うところ、すべての者は兄弟となる。」
力強く歌う合唱団、皆さんしっかり指揮を見ておられ、テンポもばっちりです。

052_20131126170406122.jpg

ソリスト全員が立ち上がり歌い始めました。
手前よりソプラノ佐藤しのぶ、アルト福原寿美枝、テノール小餅谷哲男、バリトン三原剛。
日本を代表する大スター佐藤しのぶさんを、オール関西ドリームチームが迎え撃つ格好ですね。
高槻にとって特別な意味を持つ「第九」、豪華なソリストの共演です。
そして、佐藤しのぶさんの出演には深い意味が有ったのです。
それは後ほど・・・。

059_20131126170408194.jpg

合唱団は壮大な二重フーガも見事にこなし、「喜び、それは神々が放つ美しき火花・・・」と歌い終わると、オーケストラは速度を上げて、熱狂の内に全曲を終了です。
ソリストの皆さま、合唱団の皆さま、ブラヴォーでした。

鳴り止まない拍手喝采。カーテンコールは何度も続きます。
高槻第九演奏会は大成功の内に終了しました!

 画像 17698

楽屋前で現田マエストロとソリストの皆さまで記念撮影をしました。
皆さま、お疲れさまでした!

070_20131126170813495.jpg

終演後、合唱団には嬉しいサプライズです。
着替えを済まされた現田マエストロと佐藤しのぶさんが合唱団にメッセージを伝えたいという事で、ステージに戻って来られました。

「実は私は高槻出身です。今日の第九にお招き頂き、皆さまと一緒に歌えた事はとても幸せでした!今まで歌ったどの第九よりも思い出に残る感動的な第九でした。皆さまに感謝申し上げます!」

073_20131126170815df3.jpg

佐藤しのぶさんの話を、合唱団の皆さまが本当に嬉しそうに聞かれていたのが印象的でした。
そして、この温かい拍手が佐藤しのぶさんとマエストロを包み込みます。
半年間に渡る厳しい練習を乗り越えてこそ流せる汗と涙。

076_20131126170818786.jpg

マエストロの退場の際も大きな拍手で送り出されていましたが、
合唱団の皆さまの頑張りに、メンバー同士お互い拍手を贈りたい!
そう思われていたのではないでしょうか。

私たちも感動的な「第九」演奏会にお招きいただきまして大変光栄です。
高槻市、並びに高津市文化振興事業団の皆さま、高槻現代劇場のスタッフの皆さま、大変お世話になりました。
そして最後に、ご来場のお客さまに感謝申し上げます。


シーズン最初の「第九」は無事に終了致しました。
この後、たくさんの「第九」を演奏致しますが、シーズンの締め括りは、大阪フィル主催の「第9シンフォニーの夕べ」です。
今年は井上道義さんの指揮で29日と30日の2回、フェスティバルホールで開催いたします。
チケットは29日は残り少なくなってきております。
例年12月に入ると一気に売れ始めますが、今年はかなり動きが早いようです。
どうぞ早めの購入をお勧めいたします。

2008年以来のフェスティバルホールでの「第9シンフォニーの夕べ」。
皆さまご期待の‘アレ’は復活するのでしょうか。
どうぞご期待下さい!

フェスティバルホールで皆さまをお待ち申し上げております。

(広報:H.I)

20130918161202_00001_20131011202624840.jpg

「第9シンフォニーの夕べ」

日 時:12月29日(日)、30日(月)19:00開演 
会 場:フェスティバルホール
指 揮:井上道義
独 唱:小林沙羅(ソプラノ)
    小川明子(アルト)
    福井 敬(テノール)
    青山 貴(バリトン)
合 唱:大阪フィルハーモニー合唱団
曲 目:ベートーヴェン/交響曲 第9番 ニ短調「合唱付」 作品125
料 金:A席:6000円、B席:4500円、C席:3000円、D席:1500円、Box席:7000円
※未就学のお子様のご入場はお断りさせていただきます。
<ご予約・お問い合わせ>
大阪フィル・チケットセンター:06-6656-4890
<その他チケット販売場所>
フェスティバルホールチケットセンター:06-6231-2221
チケットぴあ:0570-02-9999【Pコード:209-811】
ローソンチケット:0570-000-407【Lコード:55607】


| 演奏会 | 05:00 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

≫ EDIT

12月定期は、ウルバンスキ指揮「春の祭典」! もうすぐ開催です。

頭の中でまだ「戦争レクイエム」が鳴り響いています。
オーケストラが鳴り捲る激しい音楽ではなく、
第6曲「リベラ・メ」アカペラコーラス最後の‘アーメン’のメロディーです。

戦争レクイエム
(C)飯島隆

皆さまに最後まで静かに聴いて頂いたことで、演奏終了後の沈黙まで音楽として記憶されています。
拍手、ブラヴォーのマナー協力、改めて感謝申し上げます。

しかし、いつまでも余韻に浸っている訳にはいきません。
「第474回定期演奏会」は12月の第1週目に開催されるのです。
頭と気持ちを切り替えて、次の定期演奏会に臨みましょう!

次回の定期は・・・

      12月定期

若手天才指揮者、クシシュトフ・ウルバンスキ指揮、「春の祭典」です!

ウルバンスキとは、今回が3度目の共演となります。

はじめて共演したのは2009年11月、「第433回定期演奏会」でショスタコーヴィチの交響曲第10番を演奏いたしました。
この時は名前の表記をアーバンスキとしていました。

(大フィル定期初登場の「第433回定期」のウルバンスキ)
#433 011
(C)飯島隆

リハーサル段階から暗譜で指揮する姿を目の当たりにして、びっくりしたことを覚えています。
スコアがすっかり頭に入っているのは理解出来るのですが、
練習番号まで覚えているのはかなり衝撃的でした。

もちろん本番も素晴らしかったです。
ショスタコーヴィチの10番はもちろんですが、ヤブロンスキーのピアノで聴かせたショパンのピアノ協奏曲第2番も新鮮な演奏でした。

もう一度共演したい!という事で、すぐさまオファー。
2年後の2011年6月「第449回定期演奏会」で再び共演しました。

(「第449回定期」“火の鳥”を指揮するウルバンスキ)
#449 015
(C)飯島隆

この時はストラヴィンスキー/バレエ音楽“火の鳥”をメインで演奏。
マエストロは、よく演奏する1919年版ではなく、比較的珍しい1945年版を取り上げました。
そして、やはりこの時も協奏曲をぜひ聴きたい!ということで、
ヴァイオリンの諏訪内晶子さんとの美男美女コンビで、シマノフスキのヴァイオリン協奏曲を演奏いたしました。
この時のシマノフスキも、もちろん素晴らしかったのですが、煌びやかな“火の鳥”に完全にやられてしまいました。

もちろん、その場で次のオファーを入れた結果、今回の定期での共演が実現しました。
キチンと2年ごとの共演、なかなか良好な関係の表れではないでしょうか(笑)。

Urbanski(c)Ole-Einar Andersen and Adresseavisen
(c)Ole-Einar Andersen and Adresseavisen

ウルバンスキのアーチスト写真は上の写真や、チラシの写真のようにかなりカジュアルのスタイル。
これで絵になるウルバンスキ、今年32歳ですか、素敵ですね。
しかし、演奏はもっと素敵です!
今回取り上げる曲は、初演から100年を迎える“春の祭典”。
前回の“火の鳥”があまりに素晴らしく、これはちょうど記念の年に当たるストラヴィンスキーの“春の祭典”をどうしても聴いてみたいという事になりました。

“春の祭典”は同じく2011年、「第455回定期」で桂冠指揮者の大植英次マエストロがベートーヴェンの“田園”と並べて演奏しましたが、今回はまったく違うアプローチになると思われます。
そしてやはり協奏曲もお聴きいただきましょう!
日本でも人気のトルコ人ピアニスト、フセイン・セルメットとモーツァルトの18番の協奏曲を演奏します。
フセイン・セルメットは、NHKの「スーパーピアノレッスン」でお馴染みですね。
前プロでは、ペンデレツキ「広島の犠牲への哀歌」も演奏。
バラエティに富んだ演奏会になります。

若きマエストロ・ウルバンスキと大阪フィルの、息の合った演奏をライブでお楽しみ下さい。

また聴きどころなど、マエストロのメッセージも紹介出来たらと思っています。

「第九」モードに浸る前に“春の祭典”を聴きながら、
この曲が100年も前に作られ、初演されたことの奇跡を実感して頂きたいです。
今聴いても新鮮かつ迫力十分の“春の祭典”。

ザ・シンフォニーホールで皆さまをお待ちしております。

(広報:H.I)

「第474回定期演奏会」

日 時:12月5日(木)、6日(金)19:00開演(18:00開場)
会 場:ザ・シンフォニーホール
指 揮:クシシュトフ・ウルバンスキ
独 奏:フセイン・セルメット(ピアノ)
曲 目:
ペンデレツキ/広島の犠牲への哀歌
モーツァルト/ピアノ協奏曲 第18番 変ロ長調 K.456
ストラヴィンスキー/バレエ音楽「春の祭典」

料 金A席:6000円、B席:5000円、C席:4000円、D席、S席は完売
※未就学のお子様のご入場はお断りさせていただきます。

チケット販売所
大阪フィル・チケットセンター 06-6656-4890
ABCチケットセンター(ザ・シンフォニーホール内) 06-6453-6000
チケットぴあ 0570-02-9999(Pコード193-373)

お問合せ
大阪フィル・チケットセンター 06-6656-4890


| 定期演奏会 | 19:30 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

≫ EDIT

感動的な「戦争レクイエム」、ブリテン万歳!凄すぎます!

「第473回定期演奏会」で取り上げたブリテンの大曲「戦争レクイエム」はザ・シンフォニーホールで2日間、下野竜也さんの指揮の下、鳴り響きました!

5K5A5300.jpg
(C)飯島隆

カメラマン飯島隆さんの撮影した本番写真を見ながら、「戦争レクイエム」のライブの模様をリポートいたしましょう。
この公演、パイプオルガン横の上手と下手の壁に字幕が出ました。
パイプオルガン寄りの席のお客さまのために、上手下手の花道にも字幕が出ました。

ブリテンが曲に織り込んだイギリスの詩人ウィルフレッド・オーウェンの反戦詩を、しっかり皆さまにお伝えする必要があると考え、字幕を導入しました。

5K5A5305.jpg
(C)飯島隆

コンサートマスターは渡辺美穂。
田野倉雅秋が室内オーケストラにまわったことで、両コンマスが指揮者を挟んで向かい合って演奏するといった珍しい現象が起こりました。

IMG_8618.jpg
(C)飯島隆

指揮は下野竜也マエストロ。
今回が「戦争レクイエム」を指揮するのが初めてだということでしたが、
勉強量十分、しっかりスコアも頭の中に入っていて的確な指示で、オーケストラから豊潤な響きを引き出して頂きました。

5K5A5482.jpg
(C)飯島隆

2階席から演奏中のステージを見るとこんな感じです。
「戦争レクイエム」には、大小二つのオーケストラと、オルガン、合唱団、児童合唱団、3人の独唱者が必要となります。

5K5A5422.jpg
(C)飯島隆

もう少し寄ってみると、ステージ上には上手下手それぞれにティンパニをはじめとする打楽器が配置され、ピアノも見えますね。
合唱団はステージ最後方に2列並び、残りはクワイア席に配置されています。
所狭しと並べられた楽器たち。
上手の客席寄りをアップしてみると・・・

     5K5A5417.jpg
     (C)飯島隆

室内オーケストラが並んでいます。
最前列に1stヴァイオリン田野倉雅秋と2ndヴァイオリン田中美奈が並び、少し離れてヴィオラの小野眞優実が並びます。
その後ろにはチェロ近藤浩志、オーボエ浅川和宏、フルート野津臣貴博、。
そして、コントラバス新眞二、ファゴット エキストラ廣畑敦子さん、クラリネット ブルックス・トーン。
その後ろにはハープ今尾淑代、ホルン エキストラ高橋将純さん。
最後方には打楽器 エキストラ中山直音さん、ティンパニ堀内吉昌。
少人数で戦争の生々しい音を見事に奏でました。

5K5A5411.jpg
(C)飯島隆

取りにくい音との格闘の毎日だったと思います。
140名近くの合唱団ですが、コレだけの人数で想像を超えるフォルテから、ギリギリ限界のピアノまで、広いダイナミックレンジを使った迫力十分の混声合唱。
第6曲「リベラ・メ」最後のアカペラの「アーメン!」は、鳥肌もの。
いやー、ブラヴォー!でした。

5K5A5426.jpg
(C)飯島隆

コンマス渡辺美穂と田野倉雅秋が向かい合ってヴァイオリンを弾いています。
男声ソリストは指揮者を挟んで下手側にテノールの小原啓楼さん、上手側にバリトンの久保和範さんが座られています。

5K5A5317.jpg
(C)飯島隆

第1曲「レクイエム エテルナム」で、突然オーウェンの戦争を告発する英語詩を歌うテノール小原啓楼さん。
通常のレクイエムでは絶対ありえない驚きの展開です。
とても力強い小原さんの声。
そして、やはり第6曲「リベラ・メ」の中のバリトンの突然の告白に驚かれるシーン、印象的でした。

5K5A5358.jpg
(C)飯島隆

「僕は君に殺された敵なのだ、友よ・・・。」
久保さんの歌う死者の歌、迫力十分です。 
久保さんはバリトンでもバスに近い声域だと思われますが、力強いです。
そして「もう眠ろうよ!」と呼びかけられます。

5K5A5363.jpg
(C)飯島隆

ソリストの中で一人高い位置から歌われるソプラノ木下美穂子さん。
パイプオルガンの下手側に座っていらっしゃいます。
合唱団と一緒にギリシア語の典礼文を歌われます。
現実の戦地で戦っている男声ソリストを包み込むように教会の響きが降り注ぐ。
この配置にはマエストロのそんな意図があったのでしょうか。
透明感があり、力強さも備わった木下美穂子さんのソプラノ。

ソリスト3名はマエストロのセレクション。
さすが皆さま実力者です。本当に素晴らしかったです。

5K5A5327_20131119161449b68.jpg
(C)飯島隆

この曲でとても大きな存在感を示すのが鐘の響きです。
パイプオルガンの上手側で強く、時には優しく鳴り響いていました。

5K5A5409.jpg
(C)飯島隆

「マチネ・シンフォニー」のブログでも紹介しましたが、今月入団が決まったメンバーを改めて紹介させてください。
2ndヴァイオリントップ奏者として入団が決まった宮田英恵。
同じくトップの田中美奈と二人で2ndヴァイオリンを牽引して行きます。

5K5A5404.jpg
(C)飯島隆

同じく11月付けで入団が決まったオーボエの大島弥州夫。
「戦争レクイエム」では終始イングリッシュホルンを吹き続けておりました。
皆さま、どうぞよろしくお願い申し上げます。

20131120205814_00001.jpg

今回の定期のプログラム、「大フィルの間」では彼ら二人を取り上げています。
定期演奏会でしか配布されないプログラム。
アナログな紙媒体で、限られた場所でしか配布されないプログラムだからこそ、
二人の音楽的なことから、プライベートに関することまで面白可笑しく書くことが出来るのです。
定期演奏会にご来場の上、ぜひお手に取ってご覧ください。

IMG_8596.jpg
(C)飯島隆

今回の演奏会で取り上げた「戦争レクイエム」。
ザ・シンフォニーホール30年の歴史でも演奏されたことが有りません。
大阪フィルが演奏するのは3度目で、過去2回はともにフェスティバルホールです。
大人数かつ豪華な出演者でお届けした「第473回定期」ですが・・・

IMG_8623.jpg
(C)飯島隆

成功の秘訣、勝因(言い切って良いですよね (笑) )は、下野マエストロに尽きます。

IMG_8644.jpg
(C)飯島隆

コンマス渡辺をはじめ、ソリストの皆さまも口を揃えて「下野さん、凄い!」。
マエストロと一緒に音楽作りが出来て幸せです。

5K5A5492_201311191629230fb.jpg
(C)飯島隆

両日共に第6曲「リベラ・メ」のアカペラ合唱を終えた後の沈黙、無音状態は祈りの時間のように、見事なまでに静かでした。
ブログでも呼びかけたり、当日のプログラムにマナーについての注意事項を挟み込んだりもしましたが、この曲をちゃんと聴かれている方なら誰も拍手やブラヴォーなんか出来ないはずですね。
お客さま自らの思いで沈黙を迎えることが出来て、感激いたしました。

マエストロが動き始めたのを合図に、温かな拍手はやがて拍手喝采へと変わっていきます。
そして、マエストロとコンマス渡辺美穂が握手を交わしました。

5K5A5505.jpg
(C)飯島隆

ソプラノ木下美穂子さんもステージに降りて来られ、カーテンコールが始まりました。
お客さまの拍手、そして笑顔が出演者には最高の贈り物です。

5K5A5491_20131119162921324.jpg
(C)飯島隆

皆さま、ありがとうございました。 という事で終わる訳にはまいりません。

いちばん大切な出演者を忘れていますね。
というか、カタチが無かったので紹介出来なかった訳でして・・・
決して忘れていた訳ではございませんが・・・

5K5A5495.jpg
(C)飯島隆

大阪すみよし少年少女合唱団、総勢45名の皆さまです。
「天上から降り注ぐように」との指示を受けて、彼らは3階バルコニー席の外から、ドアを開けて歌っていたのです。
そして歌い終わるとドアを閉めて、また出番になるとドアを開けて・・・。
副指揮者の小林恵子がモニター画面で下野マエストロの指揮を見ながら、彼らを指揮していました。
彼ら、天使の声で安らぎがもたらされ、救済が施されたのです。
救われたのは、彼らのおかげ! コンサートが成功したのは彼らのおかげ!(笑)

最後に3階バルコニー席に皆さんが姿を見せられると、
お客さまからも、出演者からも大きな拍手が贈られました。

5K5A5512_201311191629251a9.jpg
(C)飯島隆

そして、これで本当に「戦争レクイエム」の終了です!
ザ・シンフォニーホールの歴史に刻まれる感動の演奏会が終了しました。
この感動は皆さまの記憶にも刻まれることでしょう。

068_20131119163155ebb.jpg

昨日の記念写真とは別バージョンをご覧頂きながら、お別れを申し上げます。
コンマス渡辺美穂とマエストロ、そしてソリストの皆さまです。
弾ける笑顔がコンサートの成功を物語っていますね。

寒い中、ご来場いただいた皆さまにはこの場を借りて御礼申し上げます。
行けなかったけど、ブログやツイッターを見て応援していたよ!と言ってくださる皆さまにも感謝申し上げます。
大阪フィルはこれからも頑張ります。
どうぞ引き続き応援のほどよろしくお願い申し上げます。


ここからは今後の宣伝となります。
ここ2回、定期では「トゥランガリラ交響曲」、「戦争レクイエム」と大きな曲が続きましたが、来月は若き天才ウルバンスキを迎えて、初演から100年を迎えるストラヴィンスキー「春の祭典」を演奏致します。

しかし、その前に下野マエストロとご一緒する年に一度のコンサートがございます。
それは、「スペシャル・ライブ」~吹奏楽 meets オーケストラ~

(昨年のスペシャルライブの様子)
5K5A6896.jpg
(C)飯島隆

大阪フィルがブラスキッズをはじめとする吹奏楽ファンにお届けする、大阪フィルならではのコンサートです。

どんなコンサートかと言いますと・・・

・吹奏楽で人気の曲を、この日のために管弦楽版に編曲して、オーケストラで演奏します!
・吹奏楽で人気の曲だけど、実はオリジナルはオーケストラの曲!というのを、演奏します。
・毎回吹奏楽で活躍する楽器のスペシャリストを呼んで、超絶技巧による演奏を間近で聴き、どうしたらそんなに上手くなれるのかを語ってもらいます。
・管弦楽では味わえない、弦楽合奏の曲を聴いてもらいます。
・そして、このコンサートの司会進行は、吹奏楽のカリスマ教師、淀川工科高等学校吹奏楽部顧問の丸谷明夫先生がやってくださります。


丸谷先生と、やはり吹奏楽に関しては自身も経験者、下野マエストロが毎回の選曲やゲストアーチスト選出をされるので、吹奏楽部の生徒さんたちが今いちばん聴きたい曲が聴ける訳です。

今年の「スペシャル・ライブ」の聴き所はまた改めてご説明いたしましょう。

ちなみに、昨年の「スペシャル・ライブ」の様子はコチラをご覧ください。


一昨年の「スペシャル・ライブ」の様子はコチラ。


ただ、チケットは残り少なくなってきています。
行こうかどうしようか悩まれている方は、お急ぎ下さい。
吹奏楽ファンのかたはもちろん、オーケストラファンの方も楽しめるコンサートです。

最後にもう一度繰り返しますが、安易に大阪フィルブラスセクションだけで演奏するのではなく、オーケストラで吹奏楽の曲を演奏するのが面白く楽しい企画なのです。

ぜひお越し下さい。ザ・シンフォニーホールでお待ちしています!

(広報:H.I)

   20131018165353_00001.jpg

〈スペシャルライブ〉 吹奏楽 meets オーケストラ

日 時:2013年11月29日(金)19時開演(18時開場)
会 場:ザ・シンフォニーホール
指 揮:下野竜也     
独 奏:瀬尾和紀(フルート)
司 会:丸谷明夫(大阪府立淀川工科高等学校吹奏楽部顧問)
管弦楽:大阪フィルハーモニー交響楽団

曲 目:保科 洋/風紋(管弦楽版)
ワーグナー/歌劇「ローエングリン」第2幕より“エルザの大聖堂への行列”
A.リード(長生 淳編曲)/オセロ-シェイクスピアに基づく5つの
場面による交響的描写(管弦楽版)
イベール/フルート協奏曲
J.S.バッハ(ストコフスキー編曲)/アリア
R.シュトラウス/楽劇「サロメ」より“7つのベールの踊り”
料 金:A席5,000円、B席3,000円、C席1,500円

※未就学児のご入場はお断りさせていただきます。

ご予約・お問合せ:大阪フィル・チケットセンター06-6656-4890

その他チケット販売所
ABCチケットセンター(ザ・シンフォニーホール内) 06-6453-6000
チケットぴあ 0570-02-9999【Pコード:204-021】
ローソンチケット 0570-000-407【Lコード:53385】



| 定期演奏会 | 22:30 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

≫ EDIT

阪急うめだ本店9階「祝祭広場」に鳴り響いた映画音楽!

伝統ある映画祭の一つである「第20回大阪ヨーロッパ映画祭」が、グランドオープンから1周年を迎える阪急うめだ本店で本日19日まで行われています。

画像 17579

「大阪ヨーロッパ映画祭 in Hankyu」オープニングイベントとして、阪急うめだ本店9階「祝祭広場」で、大阪フィルメンバーのピアノトリオによる演奏が先週13日に行われました。
出演時間は11時と13時の2ステージ。
2回目13時のステージの模様をリポートしましょう。

「祝祭広場」自慢の大スクリーンに、13時を知らせる時計が表示されました。
さあ、オープニングコンサートのスタートです!

画像 17592

出演はコンサートマスター田野倉雅秋、チェロトップ奏者・近藤浩志、ピアニスト永野沙織さんです。
チェロ近藤の軽妙なしゃべりでコンサートは始まりました。

画像 17591

1曲目はこのトリオの名刺代わりの1曲、ピアソラの「リベル・タンゴ」。
このトリオ、実は今年の「大阪クラシック」でピアソラの「ブエノスアイレスの春」と「・・・夏」を演奏して、大変話題になったトリオなのです。
中央公会堂 中集会室で行われた有料公演でしたが、チケットは早々に完売。
そのトリオの復活を喜ばれていた方も多かったのではないでしょうか。
ただ、「平日のお昼間はムリ!」というツイッターの書き込みも多かったのですが(笑)。

画像 17587

2曲目はフランシス・レイの名曲「白い恋人たち」。
もちろん‘面白い恋人たち’ではありません。
さすがにそんなベタなトークはなかったのですが、曲は進んでいきます。
3曲目は、ミッシェル・ルグランの大ヒット作「シェルブールの雨傘」。
この曲をジャズのように即興演奏でソロを回して演奏いたしました。

画像 17590

音楽を聴きつけて何事かと集ってこられた方も多く、気が付けばこんな状態。
阪急うめだ本店のグランドオープンの時に行ったオーケストラによる「リアルコンサート」を思い出しました。

(AR‘拡張現実’オーケストラのリアルコンサートの模様/昨年11月)
093_20121118231624.jpg

昨年のリアルコンサートの時は、階段にオーケストラが並び、階段の上下からお客さまに見て頂いたのですが、今回は逆のパターンです。
さすがにその時はグランドオープンだった事もありこの状況でしたが・・・

画像 17585

「平日の昼間と言うことを考えれば、たくさんお客さまが集られたと思いますよ。さすが大フィルさんですね!」と、担当スタッフの方に喜んで頂きました。
コンサートは最後の曲、エンニオ・モリコーネの「ニュー・シネマ・パラダイス」。
映画の中の美味しいメロディをチェロ近藤が繋ぎ合わせた特別バージョンです。
心が洗われるというか、癒されると言うか・・・
良いですね、音楽って。

画像 17582

少し時間が有るので、もう1曲演奏します!という事で、

画像 17583

「大阪クラシック」で話題となったピアノの永野さん作曲の美しい曲、「サマー・トライアングル」を演奏してコンサートは終了しました。

今回はホームページやツイッターなどでコンサートの事をお知らせしていた事もあって、ファンの皆さまにも多数集って頂きました。
ご来場いただきました皆さま、本当に有難うございました。
また演奏を聴き、ショッピングを中断して駆けつけてくださった皆さま。
感謝申し上げます。楽しんでいただけましたでしょうか。
そして、今回も私たち大阪フィルにお声掛けを頂きました阪急百貨店関係者の皆さま、ありがとうございました。
そして・・・
この後「戦争レクイエム」のリハーサルへと田野倉と近藤は戻るのでした。


今回、たまたまコンサートを見かけて、「良かった!」、「もっと聴きたい!」言われるお客さま、フルオーケストラの迫力はこんなものではございません。

皆さまの中で、
・子供さん連れの方や(ごめんなさい未就学児はダメなのです)、
・青少年(25歳未満)の方を優先的に、
クリスマスコンサートにご招待いたします。
また・・・
・子ども連れや青少年の方を優先させて頂きますが、大人の方のみのご応募も可能です。
(応募者多数の場合は抽選となりますので、ご了承ください。)

一般財団法人共済会記念文化財団が、今年のクリスマス25日、私たちの活動拠点である大阪フィルハーモニー会館で行う演奏会に無料でご招待してくださることになりました。

一般財団法人共済記念文化財団は、クラシック音楽の演奏会や障害のある方の美術作品展示会などを通じて、地域の心豊かな発展を目的とした文化振興事業に取り組んでおられる団体です。

20131107192821_00001_201311081759498a4.jpg


20131107192854_00001_20131108175951938.jpg

公演概要や応募要項は以下をご覧下さい。

チラシ裏面の往復はがき記入例をご覧いただき、ご応募くださいますようご案内申し上げます。
このコンサートでは、映画音楽「白雪姫メドレー」や、チャイコフスキー「くるみ割り人形」など、皆さまが必ず耳にしたことのある曲などを演奏致します。

クリスマスの夜、楽しいひと時を共に過ごしましませんか。
どうぞ、多数のご応募をお待ちしております。

<公演概要>
2013年12月25日(水)
14:00開演(13:30開場)
会場:大阪フィルハーモニー会館
指揮:直井大輔
プログラム:
シベリウス/交響詩「フィンランディア」
L.モーツァルト/おもちゃの交響曲より 第1楽章
カリンニコフ/交響曲 第1番より 第2楽章
F.チャーチル(宮川彬良編)/白雪姫メドレー
指揮者体験コーナー(ラデツキー行進曲)
チャイコフスキー/バレエ音楽「くるみ割り人形」セレクション

<応募要項>
募集対象:
・小学生以上のお子さまと保護者(未就学児は不可)
・青少年(25歳未満)の方
※大人の方のみのご応募も可能ですが、お子さま連れ、青少年の方優先とさせていただきます。

応募方法:
往復はがきにてお申込みください。
☆応募者多数の場合抽選となります。
必要記入事項:
【往信面:表面】
557-0041
西成区岸里1-1-44
大阪フィルハーモニー
クリスマスコンサート係
【往信面:裏面】
①参加希望人数(ハガキ1枚につき5名まで)
②参加者全員ののお名前、年齢
③ご住所
④お電話番号
⑤何を見てこのコンサートを知ったか

【返信面:表面】
お客さまのお名前、ご住所
【返信面:裏面】
※何も書かないでください。

※抽選結果は返信用はがきにてご連絡いたしますので、当落についてのお問い合わせはご遠慮ねがいます。


(広報:H.I)

| イベント | 13:00 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

≫ EDIT

平日の昼間、ザ・シンフォニーホールに鳴り響く「ボレロ」!

「マチネ・シンフォニーvol.10 ~平日午後の名曲セレクション~」は今月7日、大盛況のうちに終了致しました。

画像 17496

10回目を迎えた「マチネ・シンフォニー」は、大阪フィルの奏でるフランス音楽が、ザ・シンフォニーホールに鳴り響きました。

画像 17486

「マチネ・シンフォニー」の翌週から、定期演奏会だったこともあり、本番の様子をお伝えするブログアップが遅くなってしまいました。
楽しみにして頂いている方がいらっしゃれば、申し訳ございませんでした。
ゲネプロから本番の模様を駆け足で振り返ってみましょう。

画像 17491

第1回からこのシリーズを指揮していただいている井上道義さん。
クラシック音楽のコンサートを平日のお昼間に聞くというスタイルを定着させようと、私たち大阪フィルとタッグを組んで一生懸命取り組んでいただいております。

画像 17481

大阪フィルが演奏する機会の少ないフランス音楽。
中でもドビュッシーの音楽は、譜面どおりに正確に演奏すれば出来上がるといったモノではありません。
奏者個人のセンスを問われる曲だと思うのです。
管弦楽のための「映像」より“イベリア”を通じて、井上マエストロは丁寧に大阪フィルからフランスもののエッセンスを引き出して頂きました。
この日の出来は・・・ご来場の皆さまの感想にお任せいたしましょう。

画像 17484

来春より首席指揮者への就任が決まっているマエストロ。
この日も積極的にメンバーへ話しかけておられました。
コンサートマスターの二人とも何やら話を去れていましたし、

画像 17494

トランペットの秋月孝之とは神妙な顔で真面目な話、と思った矢先、この笑顔。

画像 17495

フルートの野津臣貴博とは、やはり笑顔での会話が行われていました。

画像 17485

休憩時間には事務局の演奏事業部長・福山修とステージマネージャー清水直行とも打ち合わせ。
マエストロのまわりにはいつも誰かがいるのです。
マエストロは気が休まる時間が有りません。

5K5A4865.jpg
(C)飯島隆

「マチネ・シンフォニー」のお楽しみのひとつが、開演前にステージ上でマエストロが話をするプレトーク。
この日の聞きどころから、よもやま話に至るまで、コレが楽しい時間なのです。
マエストロとお客さまの距離がグッと縮まります。

5K5A4874.jpg
(C)飯島隆

そして、すっかり空気が温まったところで、かなり練習を積んだ“イベリア”です。
マエストロ曰く「コレは夜の音楽です!」
そんな雰囲気の曲が、真昼のザ・シンフォニーホールに鳴り響きました。

IMG_8360.jpg
(C)飯島隆

マエストロの指揮姿をご覧下さい。とても雰囲気がありますね。

IMG_8434.jpg
(C)飯島隆

この日は厳しい雰囲気というよりは・・・

IMG_8442.jpg
(C)飯島隆

楽しそうな表情の方が多かった印象でした。
なのでオーケストラは萎縮することなく、伸び伸びと演奏いたしました。
今回の音楽、フランス人作曲家の作品をスペインという‘プリズム’を通してみた作品だと、プログラムに曲目解説を書いて頂いた評論家の響敏也さんが語られている通り、タンブリンにカスタネットが大活躍する、燃え滾るスペインの熱い音楽が鳴り渡りました。

5K5A4898.jpg
(C)飯島隆

そして次の曲、エリック・サティの「3つのジムノペディ」より第1番と第3番では、弦楽器と一部の管楽器だけでとても上品な演奏。
ピアノで聴く事が多い曲だけに、とても新鮮だったのではないでしょうか。

5K5A4915.jpg
(C)飯島隆

後半のプログラム、まずはラヴェルの「スペイン狂詩曲」から。
「夜への前奏曲」は、ひそやかに訪れる夜の魔法に入ってゆくような音楽ですが、
最終曲“祭り”は、もう踊るしかないような情熱的な曲。
ずらっと並んだ7人の打楽器奏者が大活躍の曲でした。

5K5A4930.jpg
(C)飯島隆

そして迎えた最後の曲は、皆さまお待ちかねラヴェルの「ボレロ」。
今回、試練の?(笑)スネアドラムを叩くのはエキストラの井口雅子さん。
指揮者の正面に用意された特別席で、見せ場たっぷりの演奏となりました。
このスネアが大変なのはお客さまも良くご存知の様子。

5K5A4875_201311121650117a9.jpg
(C)飯島隆

その斜め前、2ndヴァイオリントップ田中美奈の隣でヴァイオリンを弾いているのが、11月より2ndヴァイオリンのトップ奏者として入団が決まった宮田英恵です。
順番が後先逆になったので、定期演奏会の紹介で皆さまご存知ですね。

5K5A4880_201311121650131c0.jpg
(C)飯島隆

そして、やはり11月の入団が決まったオーボエ奏者の大島弥州夫です。
この二人に関しては、11月定期のプログラム「大フィルの間」でもエピソードなどを掲載しています。
共に期待の大型新人です。
皆さま、どうか温かく見守ってあげてくださいませ。

5K5A4940.jpg
(C)飯島隆

おっと、新人二人を紹介している間も、
「ボレロ」は鳴り響き、最大の盛り上がりを迎え、フィニッシュとなりました。

5K5A4971.jpg
(C)飯島隆

演奏を終えたマエストロはまずコンマス田野倉雅秋と握手を交わし、

5K5A4955_20131108145956348.jpg
(C)飯島隆

スネアを叩いていたエキストラの井口雅子さんを称えられました。
そして、彼女にはお客さまからも、メンバーからも温かい拍手が贈られました。

5K5A4961.jpg
(C)飯島隆

アンコールの前にマエストロは
「食品偽装が流行のようですが、この曲もそういうことになるのかな「カルメン」ですが歌はありません!」と紹介され、「カルメン」から“ジプシーの踊り”が始まりました。
なんともマエストロらしい面白い表現ですね。
最後の秋月孝之のトランペットソロがバッチリ決まって、本日の演奏はすべて終了です!

5K5A4957_2013110814454812b.jpg
(C)飯島隆

平日の昼間に来ていただいた皆さま、ありがとうございました。

5K5A4973.jpg
(C)飯島隆

「マチネ・シンフォニーは、これからもまだまだ続けますよ。皆さまこれからもよろしく!」

という事で、第10回目となる「マチネ・シンフォニー」は終了しました。


今年開催した「マチネ・シンフォニー」は、5月に行った「vol.9」と今回の2回。
前回はサン=サーンスの交響曲第3番「オルガン付き」をメインとしたオール・サン=サーンスプログラム。

「マチネ・シンフォニーVol.9」の様子はコチラ。


どちらもランチコンサートなどと言ったヤワなコンサートとは違い、重量級の曲を配置し、「マチネ定期」と呼んでも良いほどの思いで、井上マエストロと共に臨みましたが・・・
どうも今ひとつ客席が寂しいのです。

そこで、来年はより正攻法に攻めてみることに致しました。
コチラ、本番当日にお配りした仮チラシですが・・・

20131118201011_00001.jpg

Vol.11は、ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲とブラームスの交響曲第2番!
ヴァイオリンソロはオリヴィエ・シャルリエが演奏致します。

そしてVol.12は、ドヴォルザークチェロ協奏曲とベートーヴェンの交響曲第5番「運命」。
こちらにはなんとマリオ・ブルネロの登場です!

会社を休んででも聴きたい!と思っていただけますでしょうか(笑)。
戦略も戦術もガラッと変えて攻めの姿勢で臨みます!
どうか来年度も「マチネ・シンフォニー」をよろしくお願い申し上げます。

(広報:H.I)

「マチネ・シンフォニーVol.11」
日 時:2014年5月21日(水)14:00開演
会 場:ザ・シンフォニーホール
指 揮:井上道義
独 奏:オリヴィエ・シャルリエ(ヴァイオリン)
曲 目:
ベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品61
ブラームス/交響曲 第2番 二長調 作品73


「マチネ・シンフォニーVol.12」
日 時:2014年11月13日(木)14:00開演
会 場:ザ・シンフォニーホール
指 揮:井上道義
独 奏:マリオ・ブルネロ(チェロ)
曲 目:
ドヴォルザーク/チェロ協奏曲 ロ短調 Op.104
ベートーヴェン/交響曲 第5番 ハ短調 Op.67

A席:4000円、B席:3000円
2公演セット券/A券セット:6000円、B券セット:4000円

2公演セット券発売日:1月21日(火)
VOL.11公演発売日:2月25日(火)
VOL.12公演発売日:7月22日(火)

※未就学児のご入場はお断りさせていただきます。

お問い合せ:大阪フィル・チケットセンター 06-6656-4890


| 演奏会 | 22:00 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

≫ EDIT

「戦争レクイエム」が聴けるラストチャンス!本日15時です!

「第473回定期演奏会」初日は、大盛況のうちに終了致しました。

30年を超えるザ・シンフォニーホールの歴史で、初めてホールに鳴り響いたベンジャミン・ブリテンの「戦争レクイエム」。
駆け足で初日の様子を振り返ってみましょう。

061_201311160513383a7.jpg

出演者が多い大曲「戦争レクイエム」、ザ・シンフォニーホールのサインボードも賑やかです。

020_20131116051344629.jpg

ゲネプロが始まりました。
サイズの違う2つのオーケストラが並び、合唱団が並び、
これがザ・シンフォニーホールで演奏する「戦争レクイエム」の外観となります。

016_20131116051346f75.jpg

ステージ上はこんな感じで、全く余裕がありません。
ステージマネージャーの清水直行、良くすべてを乗せたと思います。

014_20131116051352b37.jpg

合唱団はステージ後方に2列とクワイア席に並びました。

005_201311160524201fd.jpg

上手客席側に室内オーケストラが配置されています。
ちょうどバリトン久保和範さんの影でヴァイオリンを弾いているコンマス田野倉雅秋が見えませんね。
室内オーケストラは、男声二人のソリストと共に演奏します。
生々しい戦争そのものを表現しているのです。

055_20131116052847b0f.jpg

室内オーケストラの田野倉雅秋と向かい合う形で、コンサートマスター渡辺美穂率いるオーケストラが配置されています。

039_20131116052427ef1.jpg

咆哮する金管楽器は迫力十分です。
トロンボーンとトランペットが正面に並び、

040_2013111605285127c.jpg

ホルンは少し離れて、打楽器の前に配置されています。
打楽器はこの位置に配置されているのと、室内オーケストにもティンパニやスネア、バスドラムなどが配置されていて、両サイドからリズムが刻まれます。

041_20131116052853419.jpg

そして聴かせどころ満載の木管楽器はいつものようにオーケストラのセンター。

029_20131116051817e9d.jpg

すべてをコントロールする下野竜也マエストロ。
練習場とは全く響きが違うザ・シンフォニーホールで、音のバランスをはじめチェックする事は山ほどあります。

023_20131116051815ca5.jpg

この日マエストロは、児童合唱団が歌う位置を決める事から始まりました。
そこからゲネプロを丁寧にやって、90分に及ぶ本番の指揮。
指揮者は何と言っても体力勝負なのですね。

018_20131116051821b40.jpg

テノール小原啓楼さんは指揮者の下手側、バリトンの久保和範さんは上手側。
お二人の歌には本当に圧倒されました。
時には朗々と歌い、時には語り・・・。
素晴らしいです。

第6曲「リベラ・メ」の中で、二人のやり取りが続いて、楽器が止まり無音になった瞬間、バリトン久保さんが「僕は君が殺した敵なんだ」と衝撃の告白をします。
その瞬間、テノール小原さんの驚いた表情が絶妙なのです。
この場面、お見逃しなく!

036_201311160524257ef.jpg

ソプラノ木下美穂子さんも、さすがに日本を代表するソプラノ歌手です。
悲しみを湛えて・・・、決然と・・・、絶叫するように・・・
色々な表情を付けて、大合唱の中でも埋もれることなく声が出せる。
やはり「リベラ・メ」の歌唱には、やられてしまいました。

052_20131116052422995.jpg

もうお判りの通り、ソプラノ木下さんはパイプオルガンの下手側におられます。
上手側には、鐘(チューブラーベル)が配置されます。
打楽器群に埋もれることなく、葬送の鐘、警告の鐘が判り易くてすっきりです。

044_20131116052855ef3.jpg

突然ですが、今月から楽団員となったメンバーが2名います。
定期演奏家の会場でお配りしているプログラムの「大フィルの間」にも取り上げていますが、
第二ヴァイオリントップ奏者、宮田英恵です。
最前列で大きなアクションでヴァイオリンを弾いているのですぐわかると思います。

043_201311160528578fd.jpg

もう一人は、オーボエの大島弥洲夫。
彼も「大フィルの間」で取り上げているので、プログラムをお持ちの方はご覧ください。
この日はずっとイングリッシュホルンを吹いていました。

049_20131116053407bbf.jpg

忘れてはいけないのが、児童合唱です。
つねに最高のパフォーマンスを演奏会で発揮してくれる大阪すみよし少年少女合唱団の皆さんは、この日も素晴らしい天使の歌声を聴かせてくれました。
天上から降ってくるような天使の歌声、ということで、彼らの合唱位置は3階上手側バルコニー席の外側。
3階席RRAからRRCまでを売り止めにして、そのドアの外に並んで歌ってもらいました。
ドアの中ぎりぎりのところに副指揮者の小林恵子さんがマエストロの姿が映し出された映像を見ながら子どもたちを指揮します。

051_20131116053408ead.jpg

子どもたちの前には、オルガンも配置。
歌声とともにオルガンの音色も聴こえたと思います。

カーテンコールでは3階バルコニー席に元気な姿を見せてくれました。
皆さま、児童合唱の穢れ無き響きにどうぞご注目ください。

028_201311160534038b7.jpg

本番の演奏では、「リベラ・メ」の最後、アカペラで合唱が「アーメン」と歌い終わり、
長い沈黙、無音状態が続きます。
昨日は見事に拍手の飛び出しなど無し。
演奏を聴いていれば、とても拍手出来る状況ではありませんが、余韻に浸れる心地良い無音状態でした。
ご協力頂きまして、ありがとうございます。

そして、その後起こる拍手喝采!
感動致しました。 不覚にも涙まで・・・。

031_20131116053411996.jpg

どうぞ「戦争レクイエム」本日2日目にご期待下さい!

065_201311160539290ce.jpg

ロビーにはブリテン生誕100年を記念して、英国の公的な国際文化交流機関ブリティッシュ・カウンシル特性のブリテンポスターを掲示していました。
(その横には途中休憩はありません!と呼びかけるペーパーを貼っています)

064_201311160539380ec.jpg

仲の良かったチェロの巨匠ロストロポーヴィチと一緒に写っているのもあります。

002_20131124000411516.jpg

このポスターも格好良いですよね。

001_2013112400040924a.jpg

これらのポスターが「戦争レクイエム」演奏に向けた雰囲気作りに一役買ってくれました。

067_20131116053414de4.jpg

もちろんいつものように18時半より2階ホワイエではプレトークサロンも行いました。
本日は昼の公演ですので、14時半から行います。
どうぞお集まり下さい。

071_20131116053943d1f.jpg

終演後、楽屋の前で記念撮影を行いました。
皆さま、とても満足そうな柔らかな笑顔です。
左からバリトン久保和範さん、ソプラノ木下美穂子さん、下野竜也マエストロ、コンサートマスター渡辺美穂、この日は室内オケの取りまとめ田野倉雅秋、テノール小原啓楼さん。

「皆さま、本日もよろしくお願いします!」

「戦争レクイエム」は本日15時からございます。
ザ・シンフォニーホールでもやった事の無い大曲です。
次はいつ聴けるかわかりません!(笑)

当日券はたくさんございます。
どうぞお越しくださいませ。 皆さまをおまちしております。

(広報:H.I)

11月定期

「第473回定期演奏会」

日 時:11月15日(金)19時開演(18時開場)
       16日(土)15時開演(14時開場)
会 場:ザ・シンフォニーホール
指 揮:下野竜也
独 唱:木下美穂子(ソプラノ)
    小原啓楼(テノール)
    久保和範(バリトン)
合 唱:大阪フィルハーモニー合唱団
児童合唱:大阪すみよし少年少女合唱団
曲 目:ブリテン/戦争レクイエム 作品66 〈ブリテン生誕100年記念〉
料 金:A:6000円、B:5000円、C:4000円 D、Sは売り切れ
※未就学のお子様のご入場はお断りさせていただきます。
※当日券は開演の1時間半前から販売いします。
※プレトーク・サロンを開演30分前より2階ホワイエで行います。お立ち寄りください。
※学生・シニア当日券を1000円で販売致します。 25歳以下の学生と、60歳以上のお客様は開演30分前の時点で当日券がある場合、お1人様1000円で入場頂けます。 ご入場の際、学生の方は学生証を、60歳以上の方は年齢を証明出来るものをご提示いただきます。 なお、座席はお選び頂けませんのであらかじめご了承願います。

お問合せ:大阪フィル・チケットセンター 06-6656-4890


| 定期演奏会 | 12:00 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

≫ EDIT

下野竜也指揮、「戦争レクイエム」は本日初日です!

「第473回定期演奏会」は、いよいよ本日初日を迎えます。

今年生誕100年のアニバーサリーイヤーを迎えるイギリスの作曲家ブリテンの代表作「戦争レクイエム」は、やはり大曲にして、想像を超える名曲です。

画像 17649

本番前日、リハーサル4日目の模様を駆け足でリポートいたしましょう。
もちろんこの日のリハーサルは、全体の合わせになります。
練習場には合唱団も並び、上手手前に位置する室内オーケストラもスタンバイ。

画像 17643

3名のソリストももちろん参加されました。

第1曲「レクイエム エテルナム(永遠の安息を)」が始まりました。
冒頭のオーケストラは、寒々とした戦場の風景でしょうか。
葬送の鐘の音が鳴り響く中、合唱団が歌います。
「主よ、永遠の安息を彼らに与えたまえ 彼らの上に絶えざる光を照らし給え。」
美しい曲です。

画像 17645

混声合唱、児童合唱の美しい響きを切り裂くようにテノール独唱が参入します!
室内オーケストラの演奏にのせて告発が始まります。

「家畜のように死んでいく兵士たちにどんな弔鐘があるというのか?・・・」

画像 17635

オーケストラをまとめるのはコンサートマスター渡辺美穂。
定期演奏会のコンマスを務めるのは今回が初めて。
先ほどの写真でも判るように、この曲では室内オケでヴァイオリンを弾く田野倉雅秋と指揮者を挟んで向かい合って弾くことになります。
珍しいケースですね。

定期演奏会初コンマスが、大曲「戦争レクイエム」。
コンマス渡辺美穂にこの曲の聴きどころを聞きました。

「室内オケは生々しい戦争の描写。オーケストラはラテン語の典礼文を奏でる慰めの音楽。室内オケとオーケストラの対比を楽しんで頂きたいですね。 今回の「戦争レクイエム」では、なんといっても指揮者の下野さんが素晴らし過ぎます。例えば不協和音を綺麗に響かせるテクニックが凄い!音程ではなく、音の絶妙なバランスで美しく聴かせる工夫をされています。こういった仕掛けがいたるところに出て来ます。もう驚きの連続です。」

問いかけた途端、一気に語り出す渡辺美穂。
思うところがたくさん有る様子です。
彼女の話はまだまだ続きます。

画像 17683

「また、合唱団が凄いんです。あんな複雑な音程を見事に歌っているのには驚きです。第九とかなら判るのですが、この曲は本当に難しいですから。児童合唱団もそう。堂々としていてびっくり。 こんな大曲でコンサートマスターの大役をやらせて頂けた事は本当に光栄です。下野さんの下で弾かせていただけて、今回はとても勉強になりました。 皆さま、ぜひ聴きにいらして下さい!」

コンマス渡辺美穂、下野マエストロのことを絶賛しておりました。

画像 17682

褒めちぎったてヤル気にさせたり、猫なで声で機嫌を伺ったりと言った態度とは無縁の自然体でオーケストラと向き合う下野マエストロ。
間違いははっきりと指摘し、注文も具体的に話されますが・・・人間性なのでしょうね。
マエストロが言うならやってみよう!と思ってしまいます。

画像 17687

そして圧倒的な勉強量。
スコアの読み込みの深さは、誰もが一目置いています。

画像 17681

そして正確なバトンテクニック。

渡辺美穂の言葉からも判るとおり、奏者から抜群の支持率を誇るマエストロなのです。
それは、合唱指導においても同じです。

画像 17666

コレだけ大人数の気持ちを鷲掴みのマエストロ。
そのマエストロが絶対の信頼を置いているのが今回のソリストの皆さま。

画像 17654

ソプラノは木下美穂子さん。
第6曲「リベラ・メ(われを解き放ち給え)」での合唱と歌う怒りの日の恐怖。
ほとんど絶叫に近いソプラノソロです。
木下さんの力強いソプラノが光ります。

なんといっても最大の聴かせどころ、第6曲を少しだけ紹介しましょう。

画像 17667

第6曲「リベラ・メ」で、オーウェンの詩の世界を歌う小原啓楼さん。
それまでの力強い歌から一転、ここは語りに近い歌で、
「ぼくは戦闘から脱出して深く、にぶい地下道に退避したらしかった。・・・死者たちがうめき声をあげていた。・・・」

画像 17661

バリトン久保和範さんがオーウェンの詩の残りをテノールから引き継いで歌います。
歌っているのは、死者です。
死者は、衝撃的な語りをします。
「私は、君に殺された敵なのだ、友よ・・・」と。

画像 17675

そして、テノール小原啓楼さんと、バリトン久保和範さんは一緒に、
「さあ、もう眠ろうよ」と歌います。

画像 17674

室内オーケストラが男声ソリストにしっかりと寄り添うように演奏します。
突然、木管とハープがアルペジオを奏で始めると、

画像 17671

天上から天使の歌声が聴こえてきます。
遠く天上から聴こえるよう配置するため、大阪すみよし少年少女合唱団の姿は最後まで客席から見えません。
リハーサルでも練習場の外に並び、練習場のドアを開けて音量調整していました。
さて、本番ではどこから天使の歌声が聴こえるでしょうか。
どうぞお楽しみになさってください。

そして、児童合唱に合唱とソプラノ木下美穂子さんの独唱も加わります。

「天使が汝を天国に導き、汝がそこに着く時、殉教者が出迎えて、エルサレムの聖なる都へいざなうように。 天使の群れが汝を出迎え、かつて貧しかりしラザロとともに、その永遠の安息に導き給わんことを。」

そこにテノールとバリトンが「もう眠ろうよ」と静かに歌を重ねて行くと、

画像 17688

ふたたび児童合唱、そして無伴奏合唱が鐘とともにホールに響きます。

「彼らを平和の中にいこわせ給え。アーメン。」

そして沈黙になり、終了となります。

全6曲、時間にして80分。
休憩はございません。 
長い曲ですが、あっという間に終わります。

最後の音が鳴り終わり、指揮者が動き始めるまではどうか拍手を控えて頂くようお願い申し上げます。
80分間の音楽がその行為でぶち壊しになってしまいます。

大阪フィルでは今回の定期演奏会から、拍手・ブラヴォーについてや、ノド飴を口に入れる際の包装紙の音に関する注意などを、1枚の紙にしてプログラムに挟みこんでいます。
音楽を聴く上でのマナーについてのお願いごとです。
皆さま、今一度ご確認を頂けましたら有難く存じます。

今回の「戦争レクイエム」は特に、最後の無音の状態が大切です。
無音の状態も音楽が続いていることをご理解ください。
くれぐれもよろしくお願い申し上げます。

という事で大曲「戦争レクイエム」、ぜひこの機会にライブでお聴きください。

当日券をたくさんご用意して、皆さまのお越しをお待ち致しております。

ザ・シンフォニーホールでお会いしましょう!

(広報:H.I)

11月定期

「第473回定期演奏会」

日 時:11月15日(金)19時開演(18時開場)
       16日(土)15時開演(14時開場)
会 場:ザ・シンフォニーホール
指 揮:下野竜也
独 唱:木下美穂子(ソプラノ)
    小原啓楼(テノール)
    久保和範(バリトン)
合 唱:大阪フィルハーモニー合唱団
児童合唱:大阪すみよし少年少女合唱団
曲 目:ブリテン/戦争レクイエム 作品66 〈ブリテン生誕100年記念〉
料 金:A:6000円、B:5000円、C:4000円 D、Sは売り切れ
※未就学のお子様のご入場はお断りさせていただきます。
※当日券は開演の1時間半前から販売いします。
※プレトーク・サロンを開演30分前より2階ホワイエで行います。お立ち寄りください。
※学生・シニア当日券を1000円で販売致します。 25歳以下の学生と、60歳以上のお客様は開演30分前の時点で当日券がある場合、お1人様1000円で入場頂けます。 ご入場の際、学生の方は学生証を、60歳以上の方は年齢を証明出来るものをご提示いただきます。 なお、座席はお選び頂けませんのであらかじめご了承願います。

お問合せ:大阪フィル・チケットセンター 06-6656-4890


| 定期演奏会 | 05:30 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

≫ EDIT

ソリストの皆さまも合流。「戦争レクイエム」リハーサル3日目です!

「第473回定期演奏会」リハーサル3日目となりました。
本日からソリストの皆さまも合流。
オーケストラと歌の合わせが始まりました。

画像 17600

この曲を指揮する上で下野マエストロが思いを語ってくださいました。

「私は音楽や芸術に携わっている者は政治的な発言は控えた方が良いとは思いますが、一人の人間として、子を持つ父親として、平和を願い、戦争に反対します。 この作品が作曲された時期も、それ以前も、その後も、つまり現在も、取り巻く状況は変わっていないと思います。 この作品を単なる管弦楽付きの合唱曲としては出来ないと思いますが、かつてそういう時代が有ったのだと思える日が来ることを願います。」

画像 17593

「音楽的には非常に厳しい響きと、これ以上ないほどの安寧な音楽が交錯する点が特色だと思います。 オーケストラや歌手などが二群に分かれることで、作品のテーマが立体的に理解できる点が素晴らしいと思います。 この作品はオペラではありませんが、そのような劇的要素も有ります。その点を考慮しつつ、大編成で陥りやすい響きが混濁しないように心掛けたいと思います。」

そして

「聴きどころですか。なんといっても男性歌手のやり取りに尽きると思います。それを包み込む合唱と、児童合唱の無垢な響きが聴きどころだと思います。 ブリテンの思いを自分たちの思いとして演奏し、聴衆の皆さまと演奏者が一体となることが出来るような演奏を目指します!」

画像 17603

本日も室内オーケストラの練習から始まりました。
室内オーケストラは上手客席側、指揮者を挟んで1stヴァイオリンの対向に配置されます。

画像 17604

弦楽器も含めて、各楽器1名で構成される室内オーケストラ。
メンバー構成は・・・
ヴァイオリン田野倉雅秋、ヴィオラ小野眞優美、チェロ近藤浩志、コントラバス新眞二、フルート野津臣貴博、オーボエ(イングリッシュホルン持ち替え)浅川和宏。

画像 17605

クラリネット ブルックス・トーン、ファゴット エキストラ廣畑敦子さん、ホルン エキストラ高橋将純さん、ティンパニ堀内吉昌、打楽器エキストラ中山さん、ハープ今尾淑代。

画像 17613

室内オーケストラの響きに支えられて歌うのは男声ソリストのお二人。
ブリテンの反戦メッセージをウィルフレッド・オーウェンの詩に乗せて歌われます。

画像 17608

第1曲「レクイエム エテルナム」で、テノールが突然オーウェンの戦争を告発する英語詩を歌い上げます。

「家畜のように死んでゆく兵士たちに、どんな弔鐘(ちょうしょう)があるというのか? ただ鉄砲の恐ろしい怒りのみ。どもるような音を立てる小銃の発射する騒音のみが彼らの慌ただしい祈りを早口に唱えてくれるのだ。」

合唱団がレクイエムの典礼文、ここでは「レクイエム エテルナム(永遠の安息を)」を歌い、オルガンの奏でる音にのせて‘天上からの声のように’児童合唱の声が響く中でこの詩が割って入ります。
とても強烈です!

たいへん力強い小原啓楼さんのテナー。
日生劇場のオペラ「リア」日本初演では、下野マエストロとご一緒されていたそうです。
オペラ「リア」日本初演から「戦争レクイエム」ですか。
いやーこの切り替え、凄いですね!

後ろで笑っておられる女性が副指揮者・小林恵子さん。
本番ではマエストロのテンポを感じつつ、児童合唱団の指揮をされます。

画像 17616

第6曲「リベラ・メ(われを解き放ち給え)」で、
「ぼくは君が殺した敵なのだ、ぼくの友よ。 僕はこの暗闇の中で君を知っていた。だからこそ、君は、昨日、刺し殺しながら、ぼくにしかめっ面をしてみせたのだ。ぼくは受け流した。だが、ぼくの手は忌みきらって、冷たくなってしまった。」
といった強烈な歌詞を存在感たっぷりに歌われるバリトンの久保和範さん。
久保さんといえば、先日のアルカイックホールで大阪フィルがピット演奏した「新国立劇場 高校生のためのオペラ鑑賞教室」‘夕鶴’の‘つう’石橋栄実チームで‘惣ど’を演じられていました。
なので、とても親近感を一方的に覚えてしまうのです(笑)。

室内オーケストラと男声ソリストが一つのチームとすれば、
オーケストラと合唱団、児童合唱団、そして女声ソリストも別のチームです。

画像 17619

オーケストラと合唱団、児童合唱団、ソプラノ木下美穂子さんの練習は18時半から始まりました。
最初の数十分だけ、室内オーケストラと男声ソリストも合同でのリハーサルが行われました。

大フィル合唱団のメンバーを紹介しましょう。
右端から男声、バス、バリトンそしてテノールのメンバーです。

画像 17620

その続きですが、
テノールからアルトのメンバーですね。
上に一人離れて歌われているのが、ソプラノ木下美穂子さんです。

画像 17621

こちらはアルトからソプラノのメンバーです。
今回の「戦争レクイエム」は相当手ごわかったようですね。
ナーバスになっているメンバーも見かけましたが、
努力の甲斐があって、「いい感じに仕上がっている」と、マエストロが話しておられました。

大丈夫、大フィル会館で鍛えられれば本番はザ・シンフォニーホールの響きが助けてくれます。

画像 17623

ソプラノの木下美穂子さんです。

「その日こそ怒りの日である 天も地も灰に帰すべき日である ダヴィデとシビッラの予言のとおりに。・・・罪ある人が裁かれるために、灰からよみがえる その日こそ 涙の日である。 願わくは、神よ、彼をあわれみ給え。」

「ディエス・イレ(怒りの日)」から始まり、行き着いた先が「ラクリモサ(涙の日)」。
美しく伸びがあり、力強い木下さんの歌唱が光ります。
30分近くを要し、全6曲中最も長い第2曲「ディエス・イレ(怒りの日)」。
もちろん金管楽器も咆哮します!

ベルリンフィルの「戦争レクイエム」第2曲の様子はコチラ。


画像 17624

こちらはいつも頼もしい存在、大阪すみよし少年少女合唱団です。
本番、天使の歌声はどこから聴こえてくるでしょうか?
どうぞ楽しみになさってください。

画像 17626

迫力十分のオーケストラサウンドを体感出来る「戦争レクイエム」。

画像 17631

余裕が有る方は、鐘の響き、キーの高さを覚えておかれると、色々な発見があります。
Fis(嬰へ)とC(ハ)の音が、色々な場面で登場します。
曲の締めくくりの音だったり、コーラスの立ち上がりの音だったり。
また、FisとCの音を一緒に鳴らすと大変な不協和音です。

画像 17627

実際に鐘を同時に叩く場面があるので注意深く聴いておいて下さい。
まあ、実際には違和感を感じるので判ると思いますが。

オーケストラと人の声が色々な形で混ざり合う「戦争レクイエム」
もちろん、とても綺麗なメロディもございます。
ちょっとうるさく思われる場面もあるかもしれません。
好き嫌いが分かれる曲かもしれませんね。

画像 17633

しかし何事も経験してみないと始まりません。
この機会を外すと、2度と聴く機会がないかもしれません。
30年を超えるザ・シンフォニーホールの歴史で、「戦争レクイエム」が演奏されるのは今回が初めての事です。

ぜひブリテンの代表作「戦争レクイエム」をライブでお楽しみ下さい。

当日券、たくさんご用意してお待ち申し上げております。
明日もリポートします!

(広報:H.I)

11月定期


「第473回定期演奏会」

日 時:11月15日(金)19時開演(18時開場)
       16日(土)15時開演(14時開場)
会 場:ザ・シンフォニーホール
指 揮:下野竜也
独 唱:木下美穂子(ソプラノ)
    小原啓楼(テノール)
    久保和範(バリトン)
合 唱:大阪フィルハーモニー合唱団
児童合唱:大阪すみよし少年少女合唱団
曲 目:ブリテン/戦争レクイエム 作品66 〈ブリテン生誕100年記念〉
料 金:A:6000円、B:5000円、C:4000円 D、Sは売り切れ
※未就学のお子様のご入場はお断りさせていただきます。

お問合せ:大阪フィル・チケットセンター 06-6656-4890


| 定期演奏会 | 23:00 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

| PAGE-SELECT | NEXT