チッコリーニのサン=サーンス、本日もございます!お越し下さい!
巨匠チッコリーニの圧倒的なパフォーマンスに、場内は大いに盛り上がりました。
色々あった定期初日の模様を、皆さまにご覧いただきましょう。
それは、一人でも多くの方にこのブログをご覧になって、本日の定期2日目にお越し頂きたいから。
チッコリーニさんの演奏、お聴きにいらっしゃいませんか。

今シーズンの定期演奏会初日の14時からは、朝日カルチャーセンターの「大フィル定期演奏会満喫講座」が行われています。
今月のゲストは、下野竜也さん。
下野さんからは、大フィルの指揮研究員だった時代の話や、今回の定期のプログラミングの意図や聴きどころなど、興味深いハナシを楽しく語って頂きました。
参加頂きましたお客様は、そのままゲネプロの前半部分を見学。
参加者からは「下野さんのハナシが聴けて、チッコリーニさんのゲネプロが見れてとても嬉しかったです。本番の聴き方が変わります!」といった感想をいただきました。

このステージを最後に、ハープの今尾淑代が退団致します。
1973年5月が初舞台ですので、41年2カ月の間、大阪フィルのハープを一人で弾き続けて来ました。
ゲネプロの前に全員から花束が贈られました。
「皆さん、長い間お世話になりました!」
メンバーに向けて挨拶をする今尾。
本日の出番はラヴェル「古風なメヌエット」1曲です。
ラヴェル終わりで記念撮影をする事になっています。
その時にお客様へのメッセージを貰う事になっておりますので、また後ほど。

ゲネプロが始まりました。
もちろん首席客演コンサートマスター崔文洙のチューニングから始まります。

ヴァラエティに富んだ4曲構成によるプログラム。
しかし何と言っても巨匠チッコリーニの弾くサン=サーンスに注目が集まっています。

当然ですね、8月に89歳になられるチッコリーニさんが十八番とするサン=サーンスの協奏曲5番「エジプト風」が聴けるのですから。
素晴らしいピアノについては、リハーサルでも再三お伝えした通りです。
フェスティバルホールに響き渡る巨匠の奏でるピアノの調べ。

リハーサルなどから、チッコリーニさんの弾き方やくせのようなものまで下野マエストロはつかまれていて、オーケストラに向けたキッカケなどはバッチリ。
ゲネプロを終えてチッコリーニさんと両手で握手を交わす下野マエストロ。
リハーサルでもずっとそうでしたが、下野さんの表情が素敵ですね。
さあ、2時間半後には本番のステージでお客さまにお聴き頂きます。

オーケストラのメンバーも、演奏家として大先輩のチッコリーニさんのパフォーマンスに接して、それぞれ思うところがあるようです。
自分の将来を置き換えて見るのは当然ですね。
サン=サーンスのステージ乗っていないメンバーも、気持ちは同じ。
皆の気持ちに共通の思いがある時のオーケストラは強いです。
本番は間違いなく名演が期待できます!

後日、朝比奈時代から撮影して頂いているカメラマン飯島隆さんの写真で、定期演奏会はご報告致します。
こちらは速報ということで、本番の雰囲気をご覧ください。
コンマス崔文洙のチューニングですね。
この瞬間から、会場の雰囲気が一変します。

ラヴェル「古風なメヌエット」でハープを演奏する今尾淑代。
在籍41年の今尾が「古風なメヌエット」・・・確かに、「現代風」ではありませんね(笑)。
しかしパフォーマンスは現在の若者に決して負けてないのは間違いございません。
1973年から大フィルサウンドを支えて来た今尾の最後の曲です。
このラヴェルの「古風なメヌエット」は、ピアノのために作曲した曲を本人が管弦楽曲として後に編曲し直したものです。
下野マエストロは、チッコリーニさんに対するリスペクトの気持ちで、前半をフランスもので揃え、ピアノ曲だったこの曲を選ばれたそうです。
期せずして、今尾淑代ラストナンバーにも相応しい曲となりました。

出番を終えて今尾が舞台袖に戻って来ました。
ちょうどピアノ協奏曲向けにステージ転換のために舞台袖に戻って来ていたコンマス崔文洙と記念撮影です。
今尾からお客様へのメッセージです。
「長い間お世話になりました。 色々な事があった大フィル人生ですが、皆さまに支えられて何とか今日まで務める事が出来ました。 東京からやって来た私が、何とかやって来られたのは皆さまからいただく拍手のおかげです。 楽屋口や、電車の中でも声をかけていただいたりして、ありがたいなーって感じていました。 退団後も演奏する機会はあると思いますので、音楽は続けていきます。 どうぞこれからも大阪フィルをよろしくお願いします。」

その間に、ピアノもセッティング完了!
下野マエストロに支えられながら登場したチッコリーニさんをお客さまは息をのむように見入られています。
さあ、巨匠チッコリーニのサン=サーンスが始まります!
そして、お客さまの驚く様子が、後ろ姿からもわかりました。
演奏中のチッコリーニさんの姿は・・・私も真剣に聴いていたためございません。
申し訳ございません。 後日、飯島さんの写真でご覧ください。

演奏終了後、盛大な拍手喝采をいただきました、
この写真からも、その雰囲気がお判りいただけると思います。

チッコリーニさんは下野マエストロに抱えられる様にして、カーテンコールを繰り返され、

アンコールにドビュッシーの前奏曲集第1巻より第12曲「ミンストレル」を演奏されました。
音楽の喜びに溢れた演奏。
お客さまからは、先ほどにも増して、大きく温かい拍手が起こっていました。

舞台袖でチッコリーニさんを挟み、下野マエストロとコンマス崔文洙で記念写真。
「チッコリーニさん、本当にお疲れさまでした。 明日もよろしくお願いします」
その後、後半のステージでブルックナー、ヒンデミットと続きましたが、前半のチッコリーニさんの演奏で熱気を帯びた場内は、お客さまの集中力がいつも以上。
下野マエストロの渾身の指揮に、オーケストラも一つになって大阪フィルらしい演奏が出来ました。
指揮者、奏者、そしてお客様が作り上げた演奏会だったと思います。
皆さま、ブラヴォーでした!
「第479回定期演奏会」は本日もございます。
どうぞ、フェスティバルホールへお出かけ下さい。
会場でお待ちしております。
「第479回定期演奏会」
日 時:6月26日(木)、27日(金)19時開演(18時開場)
会 場フェスティバルホール
指 揮:下野竜也
独 奏:アルド・チッコリーニ(ピアノ)
管弦楽:大阪フィルハーモニー交響楽団
曲 目:ラヴェル/古風なメヌエット
サン=サーンス/ピアノ協奏曲 第5番 ヘ長調 作品103 「エジプト風」
ブルックナー/序曲 ト短調
ヒンデミット/交響曲 「画家マティス」
料 金:A席:6,000円 B席:5,000円 C席:4,000円 BOX:7,000円
学生席(3階席):1,000円(25歳以下の学生。要学生証)
※未就学のお子さまのご入場はお断りさせていただきます。
[学生席について]
・2014年度よりフェスティバルホール3階を学生席(25歳以下)として販売いたします。
・当日券売り場で、学生証を提示の上お買い求めください。
・お席はお選びいただけませんが、1000円でご入場いただけます。
・尚、ご入場後も係員がお座席にて学生証の提示をお願いする場合がございます。
・お問合せ
大阪フィル・チケットセンター 06-6656-4890