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私たちはこうも考えています! 

三ツ星評価の音楽を目指して・・・大阪版アーツ・カウンシルの導入に向けて

いつも大阪フィルへのご愛顧ご支援を賜り、誠に有難く厚くお礼申し上げます。
ご承知のとおり、大阪市の補助金見直し問題につきましては、マスコミ報道に対する私どもの見解を12月6日のこのブログに表明させていただいたとおりでありますが、去る12月19日にご就任された橋下新市長は、大阪の統治機構全般にわたる抜本的な見直し案を次々と発信される中で、今後の文化行政のあり方についての改革の明確な方向性を打ち出されておられます。マスコミ報道によれば、文化団体への助成の必要性・成果評価等を一括して行う専門家による第三者機関を設置し、この専門家機関による審査・評価を通じて、文化行政のあり方を見直してゆこうというもののようで、いわゆる大阪版アーツ・カウンシルを想定されておられるものと考えます。
 すでに、国(文化庁)レベルでは、平成13年施行の文化芸術振興基本法に基づき、文化団体の自主的な活動の促進・支援を目的として、さまざまな措置が講じられてきましたが、文化団体の更なる自立性を確保する目的で従来の「赤字補てん」的な考え方から、評価制度と組み合わせた効果的・戦略的な支援の考え方に移行するなど、今年度からトップレベルの舞台芸術創造活動の分野で、評価機関(いわゆる日本版アーツ・カウンシル)の試行が始まっているとお聞きしています。今回の大阪市の構想も国レベルの方向性に沿ったものと考えます。
 このような状況にあって、私ども大阪フィルといたしましては、いろいろな立場の方々から様々な角度で評価を受けるという観点に立って、プロダクトアウトの発想ではなく、マーケットインの思考でもって、今まで以上にプログラミング・演奏のクオリティー・広報戦略などすべての部分で「たくさんのお客さまに聴いていただき、最高の満足をいただくためには、何が必要なのか」をしっかり考えるとともに、評価される私ども自身もお客さまの感想・反応を把握し、次の演奏会のさらなる満足につなげるようなPDCAの考え方を浸透させてゆく必要があると考えています。
もちろん私どもは、今までも毎年、国や大阪市に助成申請をさせていただくにあたり、公演の演目・指揮者・ソリストの選定において、お客さまのニーズや指揮者の希望、楽団の音楽的個性等々を考慮し、公演ごとにお客さまにご満足いただける最高の音楽を追求してきたつもりではありますが、今後は、さまざまな観点から評価を受けてその結果が明確にフィードバックされること、市民・府民の皆さまの税金を投入いただいたことに対する創造価値の明確な説明が求められること、といった観点もしっかり認識してゆく必要があります。
また、評価いただく前提として、私ども自身も、その公演のプログラミングをどのような考え方で作り上げたのかについても主体的に情報発信してゆく必要があると考えております。
 今回の大阪での第三者機関の組織設計や評価基準等がどのようなものになるのかはわかりませんが、以上申し述べましたような考え方、すなわち「三ツ星評価をいただける音楽づくりを目指して」取り組んでゆくことで、大阪の文化芸術の要の役割を担わせていただいてきた老舗のオーケストラとしての社会的使命を果たしてまいりたいと考えております。
 文化芸術振興基本法要綱の前文には、文化芸術の役割について、「心豊かな活力ある社会の形成」であることを明確に宣言しておられます。
今年度ほど、人と人の「絆」の大切さが改めて認識された年はありませんし、本当の意味での社会の活力とは何か、人間にとって必要な社会の成長は何か、といった大きなテーマについてみんなが考えざるを得なかった年であったように思います。
私どもといたしましても、文化芸術が人々の心のつながりや相互理解・人間としての共感を育むかけがえのない人間自身の財産であることの誇りと喜びをしっかり認識しながら、音楽を通じて、心豊かな活力ある社会の形成に寄与できるよう精一杯取り組んでまいりたいと考えております。
ブログをご覧の皆さまにおかれましても、これからの音楽づくりに関する私どもの考え方につきましてご理解いただき、今後とも引き続き、ご理解ご支援賜りますようよろしくお願い申しあげます。

平成23年12月28日
常務理事 佐々木楠雄

  チャイコフスキー・セレクションNo.1(7/20 ザ・シンフォニーホール)
2011-07-20チャイコ① 035
 (C)飯島隆
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