PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

延原マエストロと大阪フィルが到達した“第9”、いかがでしたか!

「いずみホール特別演奏会〈ウィーン古典派シリーズⅧ〉」は、おかげさまで終了致しました。

18世紀音楽のスペシャリスト延原武春さんを指揮に招き、3年がかりの一大プロジェクト、とても実り多いシリーズでした。

DSC09057.jpg

シリーズ最後に演奏した曲は、ベートーヴェンの「第9」。
延原マエストロのもと、モダン楽器によるピリオドアプローチで演奏を続けてきましたが、今回の「第9」はその集大成となる見事な演奏だったと思います。

DSC09046.jpg

記念すべきシリーズ最終回のゲネプロと本番の様子をレポート致します。

DSC09060.jpg

指揮は延原武春さん。
もちろん1stと2ndヴァイオリンが向き合う対向配置。
ベートーヴェン交響曲1番では、シリーズ中モーツァルトの協奏曲で採用してきた弦6型、“第9”では弦10型で演奏しました。

DSC09064.jpg

延原マエストロの指示は一貫しています。
フォルテやピアノなど、音の大きさはもちろん、メトロノーム記号もスコア通り忠実に演奏した事で、高速テンポながらメリハリの付いた音楽が心地良く流れていきました。

DSC09075.jpg

“第9”のソリストは延原マエストロの指名で決まりました。
左からソプラノ木村能里子、メゾ・ソプラノ郷家暁子、テノール清水徹太郎、バス篠部信宏

DSC09084.jpg

このシリーズの象徴的な楽器がこのバロックティンパニ。
通常のティンパニより小ぶりで音は小さめです。
また、ペダルは存在せず手でチューニング・ボルトを締めるため素早い音変えは出来ません。
楽章間で時間をかけるのは、このピッチ調整に時間がかかることを熟知されている延原マエストロの配慮によるものです。
それを木製マレットで叩く事で独特の乾いた音がし、古楽特有の疾走感を表現します。

DSC09082.jpg

「しばらくバロックティンパニを叩く機会は無いんだなと思うと寂しいですね。独特のサウンドで、本当は古楽に限らずロマン派以降の曲でも通常のティンパニと使い分けていきたいところですね。」
そう語り、しっかりバロックティンパニの前で笑顔姿の堀内吉昌。

IMG_8729.jpg
 (C)飯島隆

本番ではまずマエストロの曲解説から始まります。
すっかりお馴染みの光景ですね。

IMG_5287.jpg
 (C)飯島隆

今回の練習では3色の鮮やかな服で練習を指揮し、この日のゲネプロの白色と合わせて4パターンの服をファッションショーのように着こなされていたお洒落な延原マエストロ
しかし、いちばん似合うのはやはり本番の燕尾服ですね

IMG_5381.jpg
 (C)飯島隆
 
大阪フィルの記念すべき701回目の“第9”。
テンポが速い遅いではなく、とても新鮮で心地よいサウンドを大阪フィルから引き出される延原マエストロ。
3年かけて辿りついた大阪フィルの境地です

IMG_8853.jpg
 (C)飯島隆

その響きには定評のあるいずみホールは、見た目にも本当に美しいホールです。
そのホールに見事にフィットした小編成の大阪フィルと、合唱団。

IMG_8813.jpg
 (C)飯島隆

迫力のソロを聴かせてくれた4名のソリストの皆さま。
それに触発されて、合唱団も絶好調でした。
330小節あたり、「vor Gott」と混声合唱がフォルテシモで叫び、すべての楽器(ティンパニ以外)がフォルテシモで大合奏をする所を、最後ディミヌエンドさせるマエストロ。 
これには驚きましたが 、とても新鮮でした。

IMG_8859_20120921142911.jpg
 (C)飯島隆

メトロノーム記号通りの演奏という事で高速テンポと思いきや、今回に限って言えば4楽章のテンポはまったく違和感がありませんでした。
これは、延原マエストロと大阪フィルが作り上げた新しい「第9」なのかもしれませんね。

IMG_8861.jpg
 (C)飯島隆

感動の中、“第9”フィナーレは終了しました!
拍手喝采とブラヴォーコール!
ソリストの皆さま、大フィル合唱団の皆さま、感動を有難うございました。

IMG_8877.jpg
 (C)飯島隆

マエストロとの取り組みは、今後の楽団の演奏に多大な影響を与えてくれるに違いありません。
マエストロ、再びご一緒出来る日を楽しみにしています。
有難うございました


スポンサーサイト

| 演奏会 | 23:30 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

PREV | PAGE-SELECT | NEXT