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八尾プリズムホールに鳴り響いた大フィルサウンド!

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「大阪フィル八尾演奏会」は、今月26日に終了致しました。

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土曜日の15時開演のこのコンサート、開場は14時半でしたが14時過ぎからお客さまはホール入り口から階段伝いに並び始められました。
イベントは並んでいる時がいちばんドキドキするものではないでしょうか。
この瞬間からコンサートは始まっているのですね。

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ホールロビーの一角に人の群れを発見
何かと近寄ってみると、八尾市長からのメッセージでした。
「皆さまが奏でられる素晴らしい音色に、お客様が感動と共に素敵なひと時を過ごされる事と存じます・・・」
嬉しいですね 街をあげて大阪フィルの演奏を心待ちにして頂いたようで
頑張りまーす

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八尾プリズムホール大ホール、客席数1,440席の二層構造の多目的ホール。
しかし、最新の音響設備と照明装置を有し、オーケストラ適性抜群のホール!との評価を受けています。
ステージ指揮者の位置から見た客席、雰囲気がありますね

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コンサートマスターは田野倉雅秋。
前半のバンドネオン協奏曲は、弦楽器だけのアンサンブルで聴かせる曲です。
コンマスの手腕がいつも以上に問われる処でもある訳で、こういうケースでの田野倉のコンマス振りは本当に心強いのです
大丈夫、今日もやってくれるはずです

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指揮はこのところ演奏する機会の多い飯森範親さん。
どうすれば鳴るか、大阪フィルのサウンド特性を良く判って頂いています。

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飯森マエストロが、プロとして最初に指揮したのが1986年の大阪フィルでした。
ナント、おじい様が京大で朝比奈隆と一緒にカルテットを組んでおられたとか
86年に初めて指揮する際、朝比奈隆の「君が飯森の息子か?」という問いかけから始まったそうですよ。 なんかスゴイ話しですね

そんな飯森マエストロの指揮する大阪フィル、この後とんでもない名演が生まれます

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前半のプログラムは三浦一馬さんをソリストに迎え、ピアソラのバンドネオン協奏曲です。
楽器編成としては、弦楽合奏と打楽器、ハープ、ピアノといたってシンプル。

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この曲、なんといっても三浦さんの腕の見せどころ
ただ、テクニックをひけらかすだけでは無く、音楽的にしっかりと作り上げておられるのがブラヴォーです
マエストロとしっかりアイコンタクトを取り、疾走して行きます

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タンゴとクラシックの融合! 簡単に言ってしまうとそういうことですね
1楽章~3楽章は、急ー緩ー急の曲調になっていますが、疾走し心地よい両端楽章に対し、幻想的にゆったり流れる2楽章。
この日の2楽章は、ちょっと有り得ないほどの演奏だったと思いました。
 
「マエストロは曲を良くご存知です。タンゴのエッセンスやイメージ、ニュアンス、フレージング、アクセント・・・。マエストロとは初共演ですが、今日の演奏はとても満足度の高い演奏です。とても楽しかったです!」と三浦一馬さん。

「良くやっている曲なんです。ヨーロッパやウルグアイ、南米でもやっています。ポイントですか?生真面目にならない事でしょうか(笑)。三浦さんが色んなテクニック率先してやってくれたし、こっちもノリました。そうするとオーケストラもノッテくる。三位一体ですね、本当に上手くいった と飯森マエストロ。

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両者ともに、「これまでのベストプレイと言っても良いかもしれません!」と話されたピアソラの「バンドネオン協奏曲」。
聴けた方は本当にラッキーでした

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お客さまからはもちろん、メンバーからも大きな拍手 を贈られた三浦さん。
いやー、素晴らしかったです

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「撮って撮って! 僕のカメラでも撮って!」皆さんハイテンションで戻ってこられました。
色々な組み合わせで撮影しましたが、この 組み合わせで見ていただきましょう!
飯森マエストロ、三浦一馬さん、コンマス田野倉雅秋です。

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このところ自身のリサイタルでもピアソラを好んで取り上げているチェロの近藤浩志。
今日はソロもたくさんありましたが、素晴らしかったです
コントラバスの新真二と一緒に、ハイチーズ

皆さま、納得のいく演奏だったのでしょう、素敵な笑顔です

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後半はホルストの組曲「惑星」全曲です。
うって変わって大編成の楽器たち。
賑やかなステージ上の風景だけ見ても、迫力を感じます!

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ティンパニーは2台、ハープも2台、ホルン6本、アルトフルート、バスクラリネット、コントラファゴット、ユーフォニウム、オルガン、チェレスタ・・・
特殊楽器を含めて、大編成で奏でる7つの惑星の物語。
飯森マエストロの下、大阪フィルによるスペクタクルなオーケストラサウンドと・・・

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第7曲“海王星”の女声コーラスは、対を成すものですね
女声コーラスといえば、これをご覧下さい。
ここはステージの真裏。
そこにモニター画面がたくさん設置されています。

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第5曲“土星”が始まると多くの女性が集ってきました。
みんなモニターを見つめています。

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そこに現れた大阪フィル合唱団指揮者の本山秀毅。
そうです、女声コーラスはステージの真裏で歌いました。
ちゃんと上手く声が届くのです!
“海王星”が始まりました。
本山の指揮に合わせてヴォカリーズで歌う女声コーラスのメンバー。
「浮遊感のある神秘的な響きがしました!」 多くの方に声を掛けて頂きました。

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女声コーラスのメンバーは総勢65人。
代表して合唱指揮者・本山秀毅がステージに上がり、マエストロと握手をし、お客様にご挨拶をしました。

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拍手に沸く客席に向かってマエストロが話されます。
「同じイギリスの作曲家でホルストより17歳年上ですが、亡くなった年は1934年と全く同じ、エルガーの代表曲をアンコールに用意しました。 “威風堂々第1番”です!」

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ハープ2本、オルガンも配したオリジナルの楽器編成で「威風堂々」を演奏しました。
お客さまもよくご存知の曲で、一段と大きな拍手を頂きましたよ

皆さま、「大阪フィル八尾演奏会」にお越し頂きまして有難うございます。
八尾プリズムホールはじめ、関係者の皆さま、お世話になりました。

どうぞこれからもよろしくお願い申し上げます

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「八尾演奏会」では必ず終演後にトークサロンを行ないます。
出演者がたった今終わった演奏について語るこのサロン、ちょっと無い試みですね。

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バンドネオン協奏曲のところで掲載したコメントも、このトークサロンで語られたものです。
演奏者の本音を上手く引き出すのは、元大阪フィルOBの安藤信行さん。

マエストロに「惑星」の感想を聞かれたところ
「ダイナミックレンジの大きさは大フィルの魅力 それを最大限に魅せつける演奏をしたつもりです。 これ以上やると嫌味になるそのギリギリのところはちゃんと判っていますから(笑)」

そして、
「大阪フィルとは仲良しだと、僕は思っています(笑)。お互いに演奏会に備えて準備をし、それを持ち寄って闘いや協調が行なわれ、その先に何が産まれるか・・・それが面白いのです。ここはこうして欲しい!といった事も、私の例え話でメンバーは理解してくれます。個人の能力も高く、しっかり形として表現してくれます。初めて指揮したオケでもあり、大好きなオーケストラです。」  とも語って下さいました。

嬉しいですね、そんなふうに言っていただいて

三浦一馬さんも「華やかな音が印象的なオーケストラ。今日の演奏は、マエストロとオーケストラのおかげです。これからも共演させて頂きたいです。」 と語られました。

今回の演奏会、ホールのアイデアで2階席や1階席の両端を、「フレッシュシート」として小学・中学・高校生に向けて販売するなど、色々な工夫をされていて、若い人がいっぱい聴いていただけました。
ようこそ!ネクスト・ジェネレーション!!ということでの取り組みだとか。
これは素晴らしい事です!

そんな事もあって、フレッシュな客席で素直な反応がまぶしかった今回の演奏会。

どうかこれからも大阪フィルをよろしくお願いいたします

(広報:H.I)

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