PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

「第466回定期演奏会」練習2日目をレポートしましょう!

シーズン最後の定期演奏会、練習初日はとても新鮮で、音楽することの喜びに溢れたものになりました
それを受けての、練習2日目です

画像 14283

この日も、首席客演コンサートマスター崔 文洙(チェ・ムンス)のチューニングで練習スタートです!

画像 14285

「皆さま、よろしくお願いします」
そう言い、マエストロは静かに指揮棒を構え、それを少し動かすと・・・

画像 14300

音楽が流れ始めました

昨日の練習はとても充実したものでした。
そして、この日の練習はさらに実りの多いものになりました

画像 14297

メンバーは全員が「ニーベルングの指環」のストーリーを正確に知っている訳ではありません。
しかし、マエストロの指揮で紡ぎ出される音楽は、その風景が浮かぶような音楽です。
「マエストロの指揮は現在どんな場面を演奏しているのか、イメージ出来るんだよ。マエストロが「指環」を知り尽くしておられるからなのか、なんだか不思議だよね 」 あるメンバーが語っていたのが印象的でした。

画像 14289

その言葉でハッとしましたが、皆さまは「ニーベルングの指環」のストーリーはご存知ですか?

せっかくなので簡単に申し上げましょうか・・・

全世界の支配が可能となる魔力を備えた黄金の指環をめぐり、ヴォータンをはじめとする天上の神々、ファーフナー、ファーゾルトといった地上の巨人たち、ジークフリートを代表とする人間、アルベリヒなどの地下のニーベルング族が激しい指環の争奪戦を展開します。 しかし、指環にかけられた恐ろしい呪いのため、争った者たちはことごとく滅んで行きます。 最後に、人間の英雄ジークフリートまでも殺され、ジークフリートの妻ブリュンヒルデは、ラインの娘達に指環を返し、自らは火中に身を投じてしまいます。 天上のワルハラ城は炎上し、神々の世界は消滅しますが、真の愛が蘇るといったお話です。

画像 14299

なんかこんな風に言ってしまうと身も蓋も無い感じですね
しかしそこで語られるのは、愛と憎しみ、出会いと別れ、生と死といった今も昔も変わらない普遍的なテーマです。
なので、誰もが「指環」のストーリーには親しみを覚えるのでしょうね
「指環」は多くのの映画にも影響を与えています。
「ロード・オブ・ザ・リング」はそのものズバリですし、「スター・ウォーズ」などはストーリーだけでなく、音楽面でもライトモチーフといった手法を使うなど、その影響の強さが感じられます。

画像 14293

ライトモチーフ(示導動機) とは、1小節から3小節程度の短く特徴的な音型で、オーケストラで演奏されます。
それはあらかじめ決まった「人物」や「物」、「できごと」、「感情」等を音型で表現したもので、それが鳴ると、音楽だけで誰が何をしたのかが判るというものです。

先日のNHKーEテレ「らららクラシック」で“ローエングリン”を題材に、指揮者の飯守泰次郎さんが丁寧にライトモチーフを語っておられましたが、ご覧になられましたか

ワーグナーの音楽にはこのように、色々と仕掛けがあります。

しかしなんと言っても、その壮大な音楽は聴く者を圧倒し、魅了します

先日のブログで「予習する方のために」という事で演奏曲について書きましたが、特に予備知識なく音楽を聴いても十分に楽しめることは、ワタクシ補償致します

画像 14323

マエストロの指揮はとても正確で美しいのです
そして、前後左右に激しく動かれます。
ヴァイオリンやハープ、ホルンに向かってサインを送る時は、 ご覧のように左ギリギリの位置に立たれます。

画像 14326

そして、チェロやビオラ、コントラバス、トロンボーン、チューバなど上手の弦楽器に向き合われる時は、指揮台の右端ギリギリの所に立って指揮されます。

画像 14324

もちろん真ん中に立って指揮されることが基本です。
この指揮台での移動を、ほとんど下を見ずにされているのですが、これって凄いと思うのです
バタバタではなく、スッとした動きが特徴的なマエストロの指揮。
実際にご覧になられると、魅かれることと思います

画像 14322

管楽器も聴かせどころたっぷりの「指環」。
中でも“ジークフリートのラインへの旅”でのホルンの大ソロは難しいのは当然ですが、メチャクチャ格好いいソロなんです
これを吹くのは、ホルントップ奏者村上哲です。
周囲のホルン奏者の表情からも、その緊張感が伝わってくるようですね

画像 14328

村上哲のホルンソロだけでなく、奏者それぞれに重要なソロがまわってくるホルンセクションは、紛れもなくこの曲の主役です。
後列に並ぶ5番~8番の奏者は、ワーグナーチューバ持ち替えで演奏します。

画像 14332

トランペットも聴かせどころがたくさんあります。
ワーグナー「指環」で1番を吹くのは、ご存知秋月孝之です。
この写真、他にも皆さまよくご存知のメンバーが演奏しています。
誰だか名前はお判りですか?

画像 14334

さすがに定期演奏会です。管楽器のメンバーもほぼ全員が乗っています。
そして注目頂きたいのは、ダブルのティンパニを含む打楽器奏者
こちらも全員、色々な楽器を駆使し大迫力のパフォーマンスを披露してくれますよ!

画像 14336

休憩中に談笑するマエストロとコンマス崔。
この光景、よく見ます
何だかイチバン嬉しく微笑ましい光景なんです

画像 14341

ワーグナー「指環」を全部通してみて、休憩に入りました。
そして練習再開です!
パーソナルマネージャー服部喜久男が紹介します。

「ソリストのイングリッド・フリッターさんです!」

メンバーの拍手に 両手を振って応えるイングリッド・フリッターさんの姿が新鮮でした

画像 14339

練習が始まる前、マエストロと言葉を交わすイングリッド・フリッターさん。

画像 14350

オーケストラの強奏1発後、鋭い付点のリズムでいきなりピアノが登場です。
シューマンが残した唯一のピアノ協奏曲、美しい曲です
2楽章から3楽章へはアタッカで入ります。

画像 14347

オーケストラの演奏を譜面を見ながらチェックするイングリッド・フリッターさん。

1973年、アルゼンチンのブエノスアイレス出身。
2000年のショパンコンクールで、優勝のユンディ・リの2位になった事は記憶に新しいのではないでしょうか。
ベルリン響、サンクトペテルブルク響、クリーヴランド管、ロスフィル、サンフランシスコ響など、世界のオーケストラと共演を重ねる、今が旬のピアニストです。

画像 14359

マエストロはオーケストラを少し抑え目に、ピアノを際立たせようとされています。
イングリッド・フリッターさんのピアノを聴いて、マルタ・アルゲリッチを思い浮かべましたが、彼女はアルゲリッチに見出されたそうですね。
凄い偶然でびっくりしました。
元気!の出るシューマン。 そして美しい音色です。
練習終了後、ずっとマエストロと話しこまれていたフリッターさん。
明日の練習で何かが変わるのでしょうか、楽しみです

画像 14345

ご覧の写真はシューマンの管楽器のメンバーです。
ワーグナーとは1番吹きが全然違いますね。
奏者同士で、誰がどっちを吹くのかを相談して決めております。
まずシューマンを演奏して、ワーグナー。
御贔屓の奏者の演奏、どちらかで聴けそうですか?
それも楽しみ方の一つですね。

画像 14309

今回の定期を最後に、退団が決まっているトロンボーントップ奏者の磯貝富治男。
大学卒業と同時に大阪フィルに入団し、1976年から現在に至るまでずっとトップ奏者で1番パートを吹き続けています。

磯貝富治男に聞きました

「恵まれた音楽人生を歩んできたと思います。 大阪フィルを辞める瞬間まで、第一線でしかも1番を吹かせて頂くというのはとても光栄な事です。 と同時に、言葉では言い尽くせないほどのプレッシャーや大変な思いもしてきました。 何といっても、50歳を超えてからの10数年、大病を患ってからの5年はきつかった。 30代、40代で当たり前にオケでちゃんと吹けた事が、50代になるとちゃんと吹く事が大変で・・・これは経験した者にしかワカラナイと思います」

うーん、軽々しく何かを言える感じじゃないですね。 
誰もが直面する可能性のある問題です。 ここまで大変だったと思います。

「プライドですかね、それが有ったからやって来れた・・・。 朝比奈隆、私はあえて親しみをこめてオッサンと呼びますが、オッサンの一番輝いていた時代から、晩年、亡くなった時、大植さんの時代と、その時々をファンの皆さんと一緒に過ごしてきました。 オッサンを守るのはオレや、そんな思いもありました。 昔は個性的なプレイヤーも多く、大フィル独特のサウンドを売りにしてましたが、熱狂的なファンの皆さんに支持されていました。 東京文化でのソロカーテンコールやサイン待ちの列など、地元大阪を離れても凄い人気でした。 名古屋での最終公演は寂しかったなぁ。 弦楽器のメンバーは、いつオッサンが倒れて来ても受け止める覚悟で弾いているのが判りました。 オッサンと別れる時が、そう遠くない時期にやってくるんだなあと思いながら吹いていました。 大植さんの登場は新鮮でした。 パワフルで明るい。 大阪フィルは新しい時代に入ったんだなあ、もう大丈夫や。 色んな事を感じながらその時々をやはりトップでトロンボーンを吹いてきました。 そんな大阪フィルのトップを張っているんや、そのプライドがあったからやって来れたのでしょうね。」

磯貝の話は続きます。

「退団後ですか、後進の指導をしていきます。 アマオケでは指揮もやっていますし、トロンボーンを吹く機会もあるでしょう。 ただ、本当のところどうなるのか予測出来ないですね。オケの無い生活、時間に追われない生活、ピンと来ないです。 でも楽しみたいですね。 時間を大切に使いたい。 最後の演奏を終えると、どう感じるのか判りませんが、もう苦しまなくても良い、その解放感が今はありますね。 もちろんちょっと時間が経つと寂しいと思うでしょうね。 ファンの皆様には本当にお世話になりました。 ここまでやって来られたのは皆さまのおかげです。 心から感謝申し上げます。 これからも大阪フィルをよろしくお願いします。」 

本番の磯貝の姿もまた見ていただきます。
ずっと大阪フィルを牽引してきた磯貝のラストステージをご注目くださいませ。

                   

何かと話題の多い「第466回定期演奏会」ぜひライブでお楽しみください!
チケットはまだ余裕がございます。
私たちのホームグランド、ザ・シンフォニーホールでお待ちしています

(広報:H.I)

「第466回定期演奏会」

日 時:2月28日(木)・3月1日(金)19:00開演(18:00開場)
会 場:ザ・シンフォニーホール
指 揮:準・メルクル
独 奏:イングリット・フリッター(ピアノ)

<プログラム>
シューマン/ピアノ協奏曲 イ短調 作品54
ワーグナー/楽劇「ニーベルングの指環」抜粋〈ワーグナー生誕200年記念〉

料 金:A席6,000円 B席5,000円 C席4,000円
    D席 S席は完売
※未就学のお子様のご入場はお断りさせていただきます。
※プレトーク・サロンを18時半より2階ホワイエで行います。お立ち寄りください。

※学生・シニア当日券を1000円で販売致します。 25歳以下の学生と、60歳以上のお客様は開演30分前の時点で当日券がある場合、お1人様1000円で入場頂けます。 ご入場の際、学生の方は学生証を、60歳以上の方は年齢を証明出来るものをご提示いただきます。 なお、座席はお選び頂けませんのであらかじめご了承願います。

チケット販売所
大阪フィル・チケットセンター 06-6656-4890
ABCチケットセンター(ザ・シンフォニーホール内) 06-6453-6000
チケットぴあ 0570-02-9999(Pコード171-789) 

お問合せ:大阪フィル・チケットセンター 06-6656-4890


スポンサーサイト

| 定期演奏会 | 06:00 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

PREV | PAGE-SELECT | NEXT