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林光さんの音楽に包まれて、幸せな時間を過ごしました!

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「作曲家・林光さんの音楽をオーケストラで聴きたい!」

林光さんの音楽を愛する方々の熱烈な支援を受けて、先日いずみホールで感動的なコンサートが行われました。
当日のプログラムは、林光の代表作の中から、交響曲、協奏曲、オーケストラのための童話、オペラと、バランスを考えた素晴らしい選曲です。

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会場のいずみホールロビーには、林光さんの写真と花が飾ってありました。
この日のお客さまは、林光さんと生前からお付き合いのあった方がかなりの数いらっしゃるようにお見受けしました。
また、音楽教育の会をはじめとする先生方、オペラシアターこんにゃく座の活動などを通して林光さんに馴染みのある方、「花神」や「国盗り物語」など大河ドラマのテーマ曲を通して林光さんの音楽に興味のある方などでしょうか。
林光さんとの関係も皆さま色々と違いますが、共通の思いとして「林さんの音楽をオーケストラで聴きたい!」と。

これは頑張るしかありません。

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この日のコンサートの模様をゲネプロ写真(一部本番写真)を見ながらリポートいたしましょう。

客席数821席のいずみホール。
音響に定評の有るとても美しいホールですが、大阪フィルが林光さんの曲を演奏する会場としては、少しステージが手狭な感じです。
管楽器や打楽器のあたり、少しキツキツの状態です。
いやいや、オーケストラの前面、客席までかなり余裕があるじゃない、と思われるかもしれませんが・・・

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ここには大阪すみよし少年少女合唱団総勢58名が入るのです。
ステージ上にオーケストラと合唱団が見事に収まりました。

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指揮は下野竜也さん。
林光さんとのお付き合いも有り、本日演奏する曲の中には下野さんが記念すべき初演をされた曲もあるほどです。

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コンサートマスターは、特別客演コンマスの田野倉雅秋、サイドに渡辺美穂が入ります。
二人はチューニングのタイミングから笑顔。何やら楽しそうな雰囲気です。

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プログラムの最初に演奏したのは、交響曲ト調。
19世紀、20世紀のロシアの作曲家、ショスタコーヴィチやプロコフィエフなどの影響も感じますが、底辺に有るのは和の調べ。
民謡を感じさせるメロディもあり、日本人の琴線に触れる音楽ですね。
最終第4楽章は、唯一の長調で書かれていて、バラ色の明日を感じさせる元気の出る曲です。
この作品、1953年の作品で、林さん22歳の時に作曲されたそうです。

いきなり盛大な拍手を頂きました。
演奏を終えられた下野さんは「これは良い曲!さっそく何処かで演奏しよう!」と仰っていました。

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続いての曲は、珍しい木琴のための協奏曲です。

この曲を演奏されるのは通崎睦美さんです。
実はこの曲を林光さんに委嘱したのは通崎さんでした。

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通崎さんは2005年に往年の名木琴奏者平岡養一さんの楽器で、平岡さんが初演された紙恭輔「木琴協奏曲」を演奏したことがきっかけで、平岡さんの木琴を譲り受けられました。
通崎さんは、戦後まもなく一世を風靡したこの「ヒラオカの木琴」を現代においても忘れさられないためには、現代の作品が必要だということで、「ヒラオカの木琴」の存在も含めて、林さんに木琴協奏曲を委嘱されたとのことでした。
そこで出来上がってきたのがこの曲、木琴協奏曲「夏の雲走る」です。
素敵なエピソードですね。

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そして、この曲が出来たのが2007年の7月4日。
10日後には初演をされるのですが、木琴はもちろん通崎さん、オーケストラは京都市交響楽団。
指揮は本日のマエストロ下野竜也さん。
初演の組み合わせで皆さまにお届けいたしました。

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通崎さんの姿ははっきり確認できませんが、本番の写真はコチラです。
木琴の音って普段あまり耳にすることはありませんが、何か懐かしい響きですね。
小・中学校の頃の音楽室で触った木琴、胸がキューンとしました。
おそらくお客さまもそのような事を感じられたのではないでしょうか。
自由自在に動き回る通崎さんのマレットが、正確に音楽を奏でていきます。
木琴ってとても‘歌う’楽器なのですね。
とても懐かしく新鮮な木琴協奏曲に、お客さまの拍手が鳴り止みませんでした。

この曲で前半のプログラムが終了。
ステージ袖で、通崎さんを囲んで記念写真を撮らせて頂きました。

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まずは、木琴協奏曲「夏の雲走る」の初演コンビ、下野マエストロと通崎さん。
通崎さんの本番衣裳、素敵ですね!

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コチラの写真は、同級生と先輩に囲まれた1枚です。
通崎さんと左のチェロの近藤浩志は高校の同級生、その隣のホルン村上哲は大学の一つ上の先輩、いちばん右のパーカッション堀内吉昌は大学の同級生だそうです。

同級生や後輩がソリストで来ると昔の仲間が集まる。いいですね。
同じ学び舎で勉強してきたことはかけがえのない思い出。
通崎さん、お疲れさまでした。 また共演させてくださいね。

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プログラムの後半は「セロ弾きのゴーシュ」です。
オーケストラのための童話ということで、ソプラノ竹田恵子さんが語る「セロ弾きのゴーシュ」の話しのバックで、藤原真理さんが弾く独奏チェロとオーケストラが演奏していきます。
これがとっても良く出来た作品なのです。

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まず、物語の読み手として登場の竹田恵子さん。
オペラシアターこんにゃく座の代表をされていた竹田さん、登場人物(動物)に成り切り具合がお見事です!
そして随所に素敵なソプラノボイスを聴かせてくださいます。

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ゴーシュの奏でるチェロを弾くのは藤原真理さん。
バッハの無伴奏チェロ組曲第1番のプレリュードを藤原真理さんが弾かれる裏で、弦楽器が奏でるメロディは、もう最高に美しいです。
グノーが同じ手法でアヴェ・マリアを書いていますが、林光さんの書かれたメロディはそれに勝るとも劣らぬ出来だと思います。
それほど美しい音楽にのせて物語は進んで行きました。
そして、演奏終了後には拍手喝采が起こりました。
この日のお客さまの拍手はとても温もりがあります。

何回かのカーテンコールの後、藤原真理さんがアンコールに選んだ曲は、「『裸の島』の主題によるパラフレーズ」という曲。
藤原さんがリサイタルでも好んで採り上げられる曲で、レコーディングもされている林光さんの曲です。

藤原真理さんの素晴らしいチェロの余韻に浸りながら「セロ弾きのゴーシュ」のステージは終了しました。

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演奏終了後の藤原真理さん、竹田恵子さんの2ショット写真を撮らせて頂きました。
残念ながら下野マエストロは引き続き次の曲を指揮されるため一緒という訳にはいきませんでしたが、お二人とも素敵な表情をされていますね。
藤原真理さん、竹田恵子さん、お疲れさまでした。

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最後の曲は、皆さまお待ちかね、オペラ「森は生きている」から「十二月の歌」。
十二月(がつ)ではなく、十二月(つき)です。

大阪すみよし少年少女合唱団が明るく元気に歌います!

もえろ もえろ あざやかに 夏はカッカと照るだろう
冬はなるだけあたたかく 春はやさしく照るがよい
もえろ もえろ あかるくもえろ 消えないように どんどんもえろ
             
森の奥に12の月が住んでいて、大晦日の晩だけ12の月が一度に集まって遊ぶというロシアの伝説を元に作られたオペラ「森は生きている」。
貧しいけれど心の美しい娘が、動物や月の助けを借りて幸せになるという話です。

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今回の演奏会を主催いただいている「十二の月のおくりもの」実行委員会の皆さまや、後援をいただいている音楽教育の会の皆さまにとってオペラ「森は生きている」は特別な公演だとか。
そのことは実行委員会の名前からしてもわかります。
小さな声で合唱団と一緒に歌われていたお客さまもたくさんいらっしゃいました。

そんなことを考慮して、アンコールは「十二月の歌」を皆さんで歌いました。
「ふるさと」をお客さまと一緒に歌うことはありますが、こんな大きな声で、ホール中に大合唱が鳴り響いたことはかつてなかったのではないでしょうか。
お客さまの嬉しそうな顔が印象的でした。

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オーケストラ単独のアンコールは、大河ドラマ「花神」のテーマです。

この曲も林光作曲ですが、大河ドラマ全52作品のうち林光作品は確か3作品のはず。
1973年の「国盗り物語」(オリジナルの指揮者:森正)、1977年「花神」(指揮:山田一雄)、1984年「山河燃ゆ」(指揮:外山雄三)です。

「「花神」は大河ドラマのテーマ曲の人気投票で必ずベスト3に入る曲。 とても素敵な曲です。 お聴き下さい!」 下野さんがお客さまに紹介をされました。

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下野マエストロが3分ほどの「花神」のテーマを気持ち良さそうに指揮されました。
林光さんの作られるメロディは本当に美しいですね。
今回改めて再認識しました。
あっという間にアンコールが終わり、夢のようなコンサートは終了しました。

「林光さんの音楽をオーケストラで聴きたい!」と仰る意味が良くわかりました。
本当に素晴らしい曲ばかりです。
私たちも心を込めて演奏しましたが、お気に召して頂けましたでしょうか?

今回、オーケストラに大阪フィルを指名頂きましてありがとうございました。
「十二の月のおくりもの」実行委員会の皆さま、並びに音楽教育の会の皆さまに感謝申し上げます。

どうぞこれからも大阪フィルをよろしくお願い致します。

(広報:H.I)

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