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下野竜也指揮、「戦争レクイエム」は本日初日です!

「第473回定期演奏会」は、いよいよ本日初日を迎えます。

今年生誕100年のアニバーサリーイヤーを迎えるイギリスの作曲家ブリテンの代表作「戦争レクイエム」は、やはり大曲にして、想像を超える名曲です。

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本番前日、リハーサル4日目の模様を駆け足でリポートいたしましょう。
もちろんこの日のリハーサルは、全体の合わせになります。
練習場には合唱団も並び、上手手前に位置する室内オーケストラもスタンバイ。

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3名のソリストももちろん参加されました。

第1曲「レクイエム エテルナム(永遠の安息を)」が始まりました。
冒頭のオーケストラは、寒々とした戦場の風景でしょうか。
葬送の鐘の音が鳴り響く中、合唱団が歌います。
「主よ、永遠の安息を彼らに与えたまえ 彼らの上に絶えざる光を照らし給え。」
美しい曲です。

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混声合唱、児童合唱の美しい響きを切り裂くようにテノール独唱が参入します!
室内オーケストラの演奏にのせて告発が始まります。

「家畜のように死んでいく兵士たちにどんな弔鐘があるというのか?・・・」

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オーケストラをまとめるのはコンサートマスター渡辺美穂。
定期演奏会のコンマスを務めるのは今回が初めて。
先ほどの写真でも判るように、この曲では室内オケでヴァイオリンを弾く田野倉雅秋と指揮者を挟んで向かい合って弾くことになります。
珍しいケースですね。

定期演奏会初コンマスが、大曲「戦争レクイエム」。
コンマス渡辺美穂にこの曲の聴きどころを聞きました。

「室内オケは生々しい戦争の描写。オーケストラはラテン語の典礼文を奏でる慰めの音楽。室内オケとオーケストラの対比を楽しんで頂きたいですね。 今回の「戦争レクイエム」では、なんといっても指揮者の下野さんが素晴らし過ぎます。例えば不協和音を綺麗に響かせるテクニックが凄い!音程ではなく、音の絶妙なバランスで美しく聴かせる工夫をされています。こういった仕掛けがいたるところに出て来ます。もう驚きの連続です。」

問いかけた途端、一気に語り出す渡辺美穂。
思うところがたくさん有る様子です。
彼女の話はまだまだ続きます。

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「また、合唱団が凄いんです。あんな複雑な音程を見事に歌っているのには驚きです。第九とかなら判るのですが、この曲は本当に難しいですから。児童合唱団もそう。堂々としていてびっくり。 こんな大曲でコンサートマスターの大役をやらせて頂けた事は本当に光栄です。下野さんの下で弾かせていただけて、今回はとても勉強になりました。 皆さま、ぜひ聴きにいらして下さい!」

コンマス渡辺美穂、下野マエストロのことを絶賛しておりました。

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褒めちぎったてヤル気にさせたり、猫なで声で機嫌を伺ったりと言った態度とは無縁の自然体でオーケストラと向き合う下野マエストロ。
間違いははっきりと指摘し、注文も具体的に話されますが・・・人間性なのでしょうね。
マエストロが言うならやってみよう!と思ってしまいます。

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そして圧倒的な勉強量。
スコアの読み込みの深さは、誰もが一目置いています。

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そして正確なバトンテクニック。

渡辺美穂の言葉からも判るとおり、奏者から抜群の支持率を誇るマエストロなのです。
それは、合唱指導においても同じです。

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コレだけ大人数の気持ちを鷲掴みのマエストロ。
そのマエストロが絶対の信頼を置いているのが今回のソリストの皆さま。

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ソプラノは木下美穂子さん。
第6曲「リベラ・メ(われを解き放ち給え)」での合唱と歌う怒りの日の恐怖。
ほとんど絶叫に近いソプラノソロです。
木下さんの力強いソプラノが光ります。

なんといっても最大の聴かせどころ、第6曲を少しだけ紹介しましょう。

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第6曲「リベラ・メ」で、オーウェンの詩の世界を歌う小原啓楼さん。
それまでの力強い歌から一転、ここは語りに近い歌で、
「ぼくは戦闘から脱出して深く、にぶい地下道に退避したらしかった。・・・死者たちがうめき声をあげていた。・・・」

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バリトン久保和範さんがオーウェンの詩の残りをテノールから引き継いで歌います。
歌っているのは、死者です。
死者は、衝撃的な語りをします。
「私は、君に殺された敵なのだ、友よ・・・」と。

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そして、テノール小原啓楼さんと、バリトン久保和範さんは一緒に、
「さあ、もう眠ろうよ」と歌います。

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室内オーケストラが男声ソリストにしっかりと寄り添うように演奏します。
突然、木管とハープがアルペジオを奏で始めると、

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天上から天使の歌声が聴こえてきます。
遠く天上から聴こえるよう配置するため、大阪すみよし少年少女合唱団の姿は最後まで客席から見えません。
リハーサルでも練習場の外に並び、練習場のドアを開けて音量調整していました。
さて、本番ではどこから天使の歌声が聴こえるでしょうか。
どうぞお楽しみになさってください。

そして、児童合唱に合唱とソプラノ木下美穂子さんの独唱も加わります。

「天使が汝を天国に導き、汝がそこに着く時、殉教者が出迎えて、エルサレムの聖なる都へいざなうように。 天使の群れが汝を出迎え、かつて貧しかりしラザロとともに、その永遠の安息に導き給わんことを。」

そこにテノールとバリトンが「もう眠ろうよ」と静かに歌を重ねて行くと、

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ふたたび児童合唱、そして無伴奏合唱が鐘とともにホールに響きます。

「彼らを平和の中にいこわせ給え。アーメン。」

そして沈黙になり、終了となります。

全6曲、時間にして80分。
休憩はございません。 
長い曲ですが、あっという間に終わります。

最後の音が鳴り終わり、指揮者が動き始めるまではどうか拍手を控えて頂くようお願い申し上げます。
80分間の音楽がその行為でぶち壊しになってしまいます。

大阪フィルでは今回の定期演奏会から、拍手・ブラヴォーについてや、ノド飴を口に入れる際の包装紙の音に関する注意などを、1枚の紙にしてプログラムに挟みこんでいます。
音楽を聴く上でのマナーについてのお願いごとです。
皆さま、今一度ご確認を頂けましたら有難く存じます。

今回の「戦争レクイエム」は特に、最後の無音の状態が大切です。
無音の状態も音楽が続いていることをご理解ください。
くれぐれもよろしくお願い申し上げます。

という事で大曲「戦争レクイエム」、ぜひこの機会にライブでお聴きください。

当日券をたくさんご用意して、皆さまのお越しをお待ち致しております。

ザ・シンフォニーホールでお会いしましょう!

(広報:H.I)

11月定期

「第473回定期演奏会」

日 時:11月15日(金)19時開演(18時開場)
       16日(土)15時開演(14時開場)
会 場:ザ・シンフォニーホール
指 揮:下野竜也
独 唱:木下美穂子(ソプラノ)
    小原啓楼(テノール)
    久保和範(バリトン)
合 唱:大阪フィルハーモニー合唱団
児童合唱:大阪すみよし少年少女合唱団
曲 目:ブリテン/戦争レクイエム 作品66 〈ブリテン生誕100年記念〉
料 金:A:6000円、B:5000円、C:4000円 D、Sは売り切れ
※未就学のお子様のご入場はお断りさせていただきます。
※当日券は開演の1時間半前から販売いします。
※プレトーク・サロンを開演30分前より2階ホワイエで行います。お立ち寄りください。
※学生・シニア当日券を1000円で販売致します。 25歳以下の学生と、60歳以上のお客様は開演30分前の時点で当日券がある場合、お1人様1000円で入場頂けます。 ご入場の際、学生の方は学生証を、60歳以上の方は年齢を証明出来るものをご提示いただきます。 なお、座席はお選び頂けませんのであらかじめご了承願います。

お問合せ:大阪フィル・チケットセンター 06-6656-4890


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