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感動的な「第479回定期演奏会」は、大盛況のうちに終了!

「チッコリーニのピアノに触れられるのも今日だけか。たくさんの人に聴いて貰いたいなー!」  そう思いながらフェスティバルホールに向かい、地下鉄肥後橋の駅の改札を出ると・・・

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例の看板が目に飛び込んできました。

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帰って来た大フィル  フェスティバルホールは大フィルの本拠地です

首席指揮者・井上道義がスカッと爽やかに笑っています。
現在、病気療養中の井上マエストロ。
姿こそフェスティバルホールにはありませんが、今回も定期プログラムにメッセージを寄せてくれました。

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シェフからのメッセージ
チッコリーニとは3年ほど前にオーケストラ・アンサンブル・金沢とフランスのラ・ロックダンテロンピアノ音楽祭で共演した時のことが忘れられません。
この音楽祭は、エクスアンプロヴァンスの近くでもう30年野外演奏会を続けているのに、雨でコンサートが流れたのはただの1日だけという素晴らしい環境のもとで行われています。
初めの頃鳴いていたセミの声が、ベートーヴェンの協奏曲第3番の2楽章を彼が弾き出した途端、一斉に鳴き止んだのです。セミも音楽を聴いていたのだろうか!と僕たちは体じゅうにっこりしてしまいました。
今回、ツタンカーメンも微笑するのかな?   
                             大阪フィル首席指揮者 井上道義


「第479回定期演奏会」は、首席指揮者・井上道義が3年前に共演したチッコリーニの大フィル定期初登場が話題の演奏会です。
そして、他にも記憶に残る忘れられない定期演奏会なのです。

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2日目のサン=サーンス/ピアノ協奏曲のゲネプロが始まりました。
チッコリーニのピアノは、ゲネプロから出し惜しみ無しです。
上の写真は、2楽章の倍音による特殊効果を使ったピアノを弾くチッコリーニ。
サン=サーンスは、著名なピアニストだったこともあり、ピアノの特性を色々と生かした曲を書いています。
まるでチェレスタのような響きだったので驚かれた方も多かったのではないでしょうか。

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下野マエストロのリハーサルがとても中身が濃い事は以前お話をしましたが、マエストロはとにかく話がお上手です。
この日も笑顔いっぱいのゲネプロになりました。

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ゲネプロが終わる17時半は、当日券が売り出される時間です。
そして18時になるとホールが開場し、いつものように18時半には、ホール5階メインホワイエで‘プレ・トークサロン’がスタート。
事務局スタッフが、本日の聴きどころの説明や、皆様からの質問に答えます。
ステージ上ではなくホワイエで密かに実施して、聞きたい人だけが聞く大フィルスタイルのプレトークサロン。
これも少しずつですが定着してまいりました。

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(C)飯島隆

オーボエ1番の浅川が吹く‘A(ラ)’の音を受けて、首席客演コンマス崔文洙のチューニングです。
さあ、定期演奏会2日目がスタートします。

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(C)飯島隆

下野竜也さんがにこやかに登場。
指揮棒を構え、振り下ろすと、ラヴェル「古風なメヌエット」が始まりました。

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(C)飯島隆

今回のプログラムでハープが入るのはこの曲だけ。
ラヴェルらしい独自の煌びやかな色彩感を持った楽しい曲ですが・・・
この定期で41年2カ月の大フィル人生にピリオドを打つ今尾淑代にとっては、最後を飾る曲としては比較的地味目な曲なのかもしれません。

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(C)飯島隆

そのあたりを本人に聞くと
「曲がどうこうというよりも、チッコリーニさんの登場する定期が自分の最後のステージになるのは嬉しいです。 彼の素晴らしい演奏を近くで聴けて、あの年齢であれだけ弾かれると、私も頑張らないとと思います。 大阪フィルは離れても、ハープはまだまだ弾き続けていきたいですからね。 思い出に残る最後のステージとなりますね。」

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(C)飯島隆

すべての事情をご存知の下野マエストロ。
初日は今尾を立たせて称えられていましたが、2日目では今尾をステージセンターまで呼び寄せ、そこでお客さまにご挨拶をさせる機会を与えていただきました。
今尾ラストステージの事は、プログラムに掲載していたのでお客様も良くご存知だったようですが、心温まるサプライズとなりました。

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(C)飯島隆

2曲目は、皆さまお待ちかねのサン=サーンスのピアノ協奏曲第5番「エジプト風」。
いよいよチッコリーニの登場です。

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(C)飯島隆

初日に続いて2日目もチッコリーニの登場シーンでは、何とも言えない緊張感が走っていました。
右手で杖をつき、左肩は下野マエストロに抱きかかえられるように入場するチッコリーニ。
「大丈夫なの? あの状態で弾けるの?」
大方の予想を気持ち良く裏切って、チッコリーニは見事に流れるような華麗な調べをピアノから紡ぎだします。

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(C)飯島隆

推進力をもったチッコリーニのサン=サーンス。
ポイントとなる個所ではしっかり下野マエストロとアイコンタクト。

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(C)飯島隆

大巨匠と言われた人も、晩年はミスタッチが多くて雰囲気を味わうことが出来ても音楽的には厳しい評価を下されるといった話を聞くことがありますが、チッコリーニは現在(いま)がまさに旬のピアニスト!
しかし、ピアノを離れると下野マエストロの支えがないと歩けないほど。
何度かのカーテンコールではお客さまから起こる爆発的な拍手喝采にお辞儀をして、応えられます。

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そして両日ともアンコールを弾かれました。
初日はドビュッシーの前奏曲集第1巻より第12曲「ミンストレル」。
2日目はグラナドスのスペイン舞曲第5番より「アンダルーサ」。

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(C)飯島隆

そのアンコールを、ヴァイオリンの後ろの席で聴いている下野マエストロ。
アンコールが終わると、チッコリーニの元に駆け寄り、再び入退場のサポートをされていました。

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(C)飯島隆

何度目かのカーテンコールを繰り返し、チッコリーニの奇跡のような演奏は終了。
このシーンはきっと一生忘れないと思います。
必ずもう一度共演したい!
メンバーの誰もがそう思った尊敬すべき巨匠チッコリーニとの楽しい音楽の時間でした。

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楽屋に戻って来られた直後のチッコリーニの様子がこちら。
別に怒っておられる訳ではありません。
前日に撮影した写真を差し上げると、ご機嫌で「メルシー!」と仰り、嬉しそうにご覧になられていたのですが、カメラを向けるとこの表情。
意志の強さを感じる写真、この眼力ならまだまだご一緒出来ると思うのですが、ぜひ大阪フィルをよろしくお願いいたします。

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(C)飯島隆

意志の強さで言うと、下野マエストロのこの表情も負けていませんね。
後半のブルックナーの序曲ト短調を振るマエストロです。

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(C)飯島隆

フェスティバルホールが昨年4月にオープンして以降、大阪フィルは色々な曲を演奏させていただきましたが、意外にも演奏していなかったのがブルックナー。
今月の定期で演奏するユベール・スダーン指揮の交響曲第4番「ロマンティック」が伝統のブルックナー事始めとばかり思っていたのですが、そうでした、習作期のこの短い曲が初ブルックナーでしたね。
指揮をする下野マエストロには、いずれ第3番以降の交響曲を指揮して頂かなければなりません。
悩まれていた交響曲第3番の‘版’の問題は、解決が付いたそうです。
ぜひ交響曲第3番でご一緒させて下さいませ。

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(C)飯島隆

今回の定期のメイン曲は、ヒンデミット交響曲「画家マティス」。
ヒンデミットは下野さんが好んで取り上げる事が多い、十八番のプログラム。
下野さんが大阪フィルの指揮研究員時代だった1999年4月、「第327回定期」でメインの朝比奈隆指揮ブルックナー/交響曲第4番「ロマンティック」の前半のプログラムを指揮するチャンスが与えられました。
下野マエストロが大フィル定期デビューに選んだプログラムが、ヒンデミットの「ウエーバーの主題による交響的変容」でした。

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(C)飯島隆

読売日本交響楽団の正指揮者だった時代には、ヒンデミットプロジェクトをされていたほどマエストロにとっては大切な作曲家なのです。
それにしても、この日の交響曲「画家マティス」は熱い演奏でした。
メンバーは凄まじい集中力で、マエストロ渾身の指揮に応えました。

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(C)飯島隆

演奏終了後、心地良い静寂を経て起こった爆発的な拍手喝采。
マエストロはまずコンサートマスター崔文洙と握手を交わします。

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(C)飯島隆

そしてカーテンコールが始まりました。
下野マエストロもオーケストラのメンバーも、お客様も笑顔の、とても温かなカーテンコールでした。

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(C)飯島隆

バラエティに富んだプログラムでお贈りした「第479回定期演奏会」は終了。
チッコリーニとの出会いは、記録にも記憶にも残る素晴らしいものでした。
ご来場頂きましたお客様には、この場を借りて御礼申し上げます。

今月は「第480回定期演奏会」です。
指揮は2度目の共演となるユベール・スダーンです。

     【♯480】チラシ

いよいよ大フィル伝統のブルックナー、中でも幾多の名演を繰り広げてきた交響曲第4番「ロマンティック」です。
どうぞフェスティバルホールのライブでお聴きください。
皆さまのご来場をお待ちしております。

(広報:H.I)

「第480回定期演奏会」

日 時:7月18日(金)19:00開演(18:00開場)
      19日(土)15:00開演(14:00開場)
会 場:フェスティバルホール
指 揮:ユベール・スダーン
曲 目:シューベルト/交響曲 第5番 変ロ長調 D.485
    ブルックナー/交響曲 第4番 変ホ長調 「ロマンティック」
料 金:A席:6,000円、B席:5,000円、C席:4,000円
学生席(3階席):1,000円、BOX席:7,000円

※未就学のお子さまのご入場はお断りさせていただきます。

[学生席について]
・2014年度より3階を学生席(25歳以下)として前売り販売いたします。
・ご予約は、一般発売日より大阪フィル公式HPでお申込みください(インターネット販売のみ)。
 引換券を発行いたします。
・当日、窓口にて学生証を提示の上、引換券を座席券に交換してください。
・整理券の番号順に良い座席をご用意させていただきます。
・尚、ご入場後も係員がお座席にて学生証の提示をお願いする場合がございます。

チケット販売所
大阪フィル・チケットセンター 06-6656-4890
フェスティバルホール チケットセンター 06-6231-2221
チケットぴあ 0570-02-9999【Pコード:218-940】

お問合せ:大阪フィル・チケットセンター 06-6656-4890


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