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「ソワレ・シンフォニーVol.2」は大盛況のうちに終了しました!

日本を代表するマエストロ・尾高忠明さんの得意とするエルガーの音楽が、残響2秒のザ・シンフォニーホールに鳴り響きました!

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大きな感動に包まれた「ソワレ・シンフォニーVol.2」の模様を、ゲネプロ段階からリポートいたしましょう。

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会場となるザ・シンフォニーホールでタクトを執るのは、大阪フィルから幾多の名演を引き出していただいた尾高忠明さん。

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今年の3月「第476回定期」での、情熱的なシベリウスの交響曲第1番が忘れられません。
難曲・エルガー交響曲第1番という事もあり、定期並みの3度のリハーサルを通して、今回の演奏が素晴らしいものになることは確信していましたが・・・
予想通りの美しくも激しくスケールの大きなエルガーが聴けました。

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(C)飯島隆

「ソワレ・シンフォニー」の楽しみの一つが、指揮者による開演前のプレトーク。
尾高マエストロは演奏する曲には一切触れず、大爆笑の思い出話を披露されました。
そして、師匠の斎藤秀雄氏が「良い指揮者は多くしゃべらないものだ」と言われていたことを持ち出し、「こんな話をしていると斎藤先生に叱られると思います」と話されていました。

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(C)飯島隆

尾高さんの話があまりに面白く、良い感じでホール内が温まったところに首席コンマス田野倉雅秋が登場しチューニングが行われました。
さあ、楽しい音楽の時間が始まりマス!

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(C)飯島隆

1曲目はエルガーの「威風堂々」第1番。
演奏機会の多いこの有名な曲ですがエルガーが得意な尾高マエストロが指揮する、とてもメリハリが利き、生き生きとした曲に仕上がりました。

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(C)飯島隆

「威風堂々」は、やはり名曲です。
BBCプロムスで合唱を付けて演奏される中間部の「希望と栄光の国」のメロディは、実に美しい音楽ですね。
この日の演奏会、この曲を目当てに来られた方も多いと聞いています。
掴みはOK、いよいよメインの交響曲第1番の登場です。

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(C)飯島隆

プレトークで観客を爆笑の渦に巻き込んだ尾高マエストロ。
お話が上手く、ちょっとした話も実にロジカルで、オチもちゃんと用意されています。

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(C)飯島隆

マエストロの面白さはちょっと意外だと言うお客さまが多かったのですが、
それを物語るような明晰で説得力のある指揮、そしてそれを表現できるバトンテクニックはマエストロの真骨頂です。
ジャズの世界で player's player という言い方があったと思いますが、プレーヤーが憧れるプレーヤー、玄人受けする指揮者という意味では、マエストロはまさにそれに当たると思います。

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(C)飯島隆

オーケストラのメンバーがぜひ指揮してほしいと願う指揮者・・・
尾高マエストロは間違いなく全国のオーケストラがそう望んでいる指揮者です。

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(C)飯島隆

この日演奏する曲、エルガーはマエストロの代名詞ともいえる作曲家。
難曲の割には冗長性が過ぎる!などと言う人も多いようで、日本では演奏機会も少なく「威風堂々」に比べると人気の点で負けている交響曲第1番ですが、この日の演奏は本当に素晴らしかったです。

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(C)飯島隆

「高貴に」と書き込まれた第1楽章冒頭から丁寧に指揮をされるマエストロ。
英国紳士のようなマエストロが作り出す音楽は、エルガーそのものです。
大フィル自慢のヴァイオリンの調べを堪能いただけた事と思います。

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(C)飯島隆

上手のヴィオラや低弦の透明感のある響きが、緩徐楽章では効果的でした。

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(C)飯島隆

「愛の挨拶」や「威風堂々」「ニムロッド」などからもわかるように、
エルガーは稀代のメロディーメーカーではないでしょうか。
繰り返されるテーマが形を変えて現れ、最後には壮大な音楽を締めくくります。
しっかりした個人技に裏打ちされた管楽器の調べをマエストロが自在に操ります。

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(C)飯島隆

ザ・シンフォニーホールに鳴り響くエルガーの音楽を全身に浴び、幸せいっぱいのひと時でした。
休憩無しで一気に聴くエルガー、いかがだったでしょうか。

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(C)飯島隆

最後の音がホールに消えたと同時に起こったお客さまの温かい拍手。
マエストロは、まずコンサートマスター田野倉雅秋としっかり握手を交わし・・・

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(C)飯島隆

静かにお聴きいただいたお客さまに向かい、お礼を伝えられます。

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(C)飯島隆

何度目かのカーテンコールの後、マイクを持ってステージに出て来られ、お客さまに語り始められました。

「50年来の盟友・井上道義が癌だったことが判った時は本当にショックでした。 その後、毎日のようにメールのやり取りをしていますが、今ではすっかり良くなったと聞いています。 秋には必ず元気になってステージに戻ってくるはずです。 どうか井上道義のコンサートに足を運んでやってください!」

そして、「また斎藤先生に怒られるな」 と言ってステージ袖に引っ込まれました。

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(C)飯島隆

ありがとうございます、マエストロ!
親友って良いものですね。 胸が熱くなりました。

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楽屋に戻ってこられた尾高マエストロ、無理を言って写真を撮らせていただきました。
「マエストロ、お疲れさまでした!」
爽やかなマエストロの笑顔をご覧ください。

いつもより少し遅めの19時半から始まった「ソワレ・シンフォニー」。
終演時間は20時34分と、中身の濃い60分コンサートは大盛況のうちに終了です。

当日券は定期演奏会などに比べると多いものの、まだ少し客席が寂しいのも事実。
高関健、尾高忠明、そして次回の外山雄三、最後を飾る大山平一郎・・・。
このシリーズの指揮者陣はベテランのマエストロを揃えていて、演奏は間違いありません。
チケットも全席指定3500円均一とかなり頑張っているのですが、まだまだ認知が足りないようですね。

いよいよ次回は、久し振りに大阪フィルのステージに外山雄三マエストロが立たれます。
マエストロが取り上げる作曲家は、チャイコフスキー。
後期3曲に比べると演奏機会が少ない交響曲第1番「冬の日の幻想」をライブでお聴きいただけるチャンス!

どうぞ「ソワレ・シンフォニー Vol.3」をお楽しみに!


      【ソワレ③】チラシ表


「大阪フィル×ザ・シンフォニーホール<ソワレ・シンフォニー>Vol.3」

日 時:10月15日(水)19:30開演(18:30開場)
会 場:ザ・シンフォニーホール
指 揮:外山雄三

曲 目:
外山雄三/前奏曲(2012)
チャイコフスキー/バレエ組曲「白鳥の湖」より“情景”“四羽の白鳥”“チャルダッシュ”
チャイコフスキー/交響曲 第1番 ト短調 作品13 「冬の日の幻想」

料 金:均一指定:3,500円

※未就学のお子さまのご入場はお断りさせていただきます。
※大阪フィル・会員価格の設定はございません。

チケット販売所
大阪フィル・チケットセンター 06-6656-4890
ザ・シンフォニー チケットセンター 06-6453-2333
チケットぴあ 0570-02-9999【Pコード:233-351】
ローソンチケット 0570-000-407【Lコード:56293】

お問合せ
大阪フィル・チケットセンター 06-6656-4890

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